~日本書字文化協会機関紙 No91~
令和3年(2021年)9月号
目 次
◇大平恵理会長ご挨拶
◇ホームページを全面改訂オープン
◇夏の特訓開催
◇指導者ライセンス試験、推進機構役員交代
◇総合大会ホームページの利用を
●書文協のホームページを全面的にリニューアルしました。時代に合せ、スマホで楽に読める工夫をしたのと同時に、書文協の姿がよく分かる構成・内容としました。本号7ページの特集を参照して下さい。
●第10回全国書写書道総合大会の締め切りは10月22日(金)に延期します。
一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
メールinfo@syobunkyo.org
ホームページhttps://www.syobunkyo.org
ITとの共生
~ホームページ全面改善、オンライン授業充実~
ひと昔前、誤った言葉が流行りかけたのを覚えています。「書くから打つ時代へ」。IT(Information Technology、情報技術)の発展が目覚ましくなり始めたころのことです。今では「書く」と「打つ」は共に発展することが大事なのだという考えが一般的になってきたと思います。
「書くと打つ共生時代」に、書く意義がより深く認識されるようになってきたように思います。個性を大事にするだけではなく、日本語の継承・発展のためにも書くことが大切です。書くと打つでは、脳内の血流の多さも大きく異なる研究結果もあり、日本語を覚え、忘れないためには書くことが大事です。
一方、「打つ」こと、つまりITの大事さが日々強まっていることは、書写書道専門の私でも分かります。ITとの共生は、これからは必須だと言えるでしょう。書文協としましても2つのことを実施していこうと思っています。
1つ目は書文協ホームページの全面的改善です。スマホ時代に即して、スマホからも書文協の情報を得ていただけることを目指し、8月20日にリニューアルオープン。月刊書字文化9月号に関連記事を掲載しましたので、ご覧ください。
2つ目は、オンライン授業の充実です。もちろん直接手ほどきを受けることに越したことはありません。ただ、対面のスクーリングは密を避け、人数を1/3程度に抑えて行い、あとはオンライン指導で補う形です。なかなか教室へ足を運べない状況の時は全てをオンライン指導にすることも、というやり方です。
オンライン授業には、受信し、添削する方法の検討、関連機材をどうそろえるかなど、課題はたくさんありますが、昨年来行ってきたメールのやり取りだけでも大変喜ばれています。硬筆・毛筆とも送信されてくる作品に講師が赤字で直しを入れて返信します。これに電話を付け加えた電話・オンライン指導は究極の個人指導とさえ言えます。新しい授業形態として発展的に活用していきたいと考えています。
ホームページを全面リニューアル
8/20オープン 新URL(ホームページアドレス)
https:// syobunkyo.org
◎パソコンもスマホも旧アドレスから自動的に移動します
書文協はホームページを全面リニューアルして2021年8月20日にオープンしました。掲載内容を整理して、皆さんに書文協をより理解していただくためです。また、時代に対応して、スマホで十分に読めるよう制作しました。ご利用ください。
<パソコンで見る場合>
◆新URLをクリックすると、真ん中の画像の上部に、メニュー項目が並びます。書文協をよく知っていただきたい内容の項目、必要書類をダウンロードする項目などが出てきます。これらをメニューと呼んでいます。これにカーソルを当てると、メニュー項目内の詳細項目がプルダウン表示されます。最初の「書文協紹介」なら会長あいさつ、講師紹介など8項目が表示されます。クリックしてご覧ください。メニューは7項目です。
◇書文協紹介 ◇検定・資格・大会など ◇結果発表・優秀作品
◇専修学院・講習会 ◇機関紙 ◇ダウンロード ◇お問い合わせ
(注意)プルダウンメニューが下まで見えない場合は、スクロール(下にさげて)してください。
◆真ん中の画像の下はバナーと呼ばれる項目がカット写真と共に出てきます。特に興味がありそうな項目を揃えました。詳細はメニューでお調べください。以下の7項目です。
◇テキスト・指導法 ◇書検 ◇検定・ライセンス ◇書写・書道コンクール
◇専修学院・講習会 ◇月刊書字文化 ◇スタッフブログ
<スマホで見る場合>
スマホで新ホームページURLをクリックすると、バナー7項目がまず出てきます。バナーは皆さんに特に読んで欲しいものを選びました。言ってみれば、書文協事業の中心的なものです。ざっくりと分かってもらえれば、と思います。
●ハンバーガーメニュー
スマホ画面の最上段に緑の横線があり、その右端に、横三本線の印があります。形が似ているので、ハンバーガーメニューと呼ばれます。これをクリックすると隠れているメニュー7項目が表示されます。それをクリックすると詳細項目情報が表示されます。書文協紹介などメニュー項目一覧です。さらに各項目をクリックすると読める仕組み。バナーとメニューを合わせて書文協を十分にご理解、活用してください。
(次ページは写真による説明です)
●新ホームページの見方(専修学院生のページの閲覧を例に)
夏の特訓を開催
新型コロナが猛威をふるっていますが、生徒たちの強い要望に応えて、書文協は7月下旬から8月冒頭にかけて、夏の特訓を行いました。防疫態勢を完全に敷き、参加者への注意喚起も徹底した結果、事故なく終了しました。全国的に警戒事態は続いています。気を緩めることなく、マスク・手洗い・三密防止などをしっかり守って生活しましょう。
6日間24コマに延べ200人参加
夏の特訓は毎年、東京・代々木のオリンピック記念青少年総合センターで泊りがけで行っています。今年も残念ながら宿泊を中止。会場も専修学院中野本部教室生は東京中野区立なかのZERO学習室で7月23,28,29,30日、同多摩教室生は、東京都青梅市立大門市民センターで7月31日、8月1日に開催しました。毎日4コマ(1コマ90分)。密集防止のため定員を絞りました。
なかのZERO学習室で
大門市民センターで
着実に実力を伸ばした子ども達
なかのZERO学習室は池田圭子、中野めい先生、青梅市大門市民センターは渡邉啓子先生が担当。大平恵理会長が双方にサポートに入る形で行われました。
毛筆は床書きで実施されました。子ども達がぐんぐん力を伸ばすのが分り、先生方も練習を集中して続ける特訓の効果を改めて認識。参加コマ数の増加を求める声が子ども達から上がりました。部活で参加できなかった高校男子が遠路、青梅会場まで足を延ばしたケースもありました。
状況によりますが、冬の特訓をオリンピックセンターで実施する場合は、一部、各団体からの受け入れもできないか、なども検討していく方針です。
ライセンス試験を11月に実施
検定と切り離し受験できるよう改正
指導者ライセンス(資格)試験は従来、検定の進み具合に応じて受験する仕組みでした。しかし、制度が複雑で、多くの人から分からないという声が寄せられていました。このため、書写書道の指導者養成という書文協の中心的理念により貢献する事業とするため、今回のライセンス試験から、検定の進度状況と関わりなく、半紙検定はライセンス試験を受けられるようにしました。
ただし、ライセンス段階は新級から順に上げていくことが必要です。また、試験のレベルを従来より下げることはしません。従来制度で得たライセンスに自信をお持ちください。
多くの人の腕試しを待っています。各教場指導者への詳細説明文書送致は9月中旬を予定しています。
<11月硬筆・毛筆ライセンス試験概略>
・実施日・場所
11月15日―30日
各教場からの申請を書文協が認定した所。個人は書文協指定場所。
・申し込み
9月20日―10月20日
・受験料
受験内容により異なりますので、不明な場合はお問い合わせください。
3,000円(税別)~ ※中学生以下は、3割引き
・証明書発行
手帳に挟み込むサイズの認定証を発行します。
希望者には、大判証明書も発行します。料金は1、000円(税別)
・出題内容
受験内容により異なりますので、不明な場合はお問い合わせください。
第10回総合大会 締め切りは10/22(金)
書文協ホームページの利用を
全国的に猛威をふるうコロナ禍のため、練習用に普段借りている公共施設が閉館されるケースが増えています。「教室が開けない」と指導者らの悲鳴が聞こえます。自宅を開放している場合でも、対面指導ができません。こんな中で、各教場は工夫を凝らして総合大会への参加を目指していただいています。
コンクール作品の提出は、教室への郵送や、持ち込みです。それを団体審査してもらい書文協へ送ってもらいます。指導者の団体審査結果は尊重されます。
課題・解説一覧、参考手本、評価の観点が使えます
この事態に、お勧めしたいのが書文協ホームページです。「書写書道コンクール」のバナーから入り、総合大会を選択していただきますと、「要項」と「課題一覧」があります。
「参考手本」と「評価の観点」は、上部メニューの「ダウンロード」からご利用いただけます。指導や学びの助けとして「評価の観点」を活用してください。
これは来年正月早々の第10回伝統文化大会以降でも同様に掲載されますので、ご利用ください。
席書地区大会の開催も
一方で、公募展だけでなく、参加者を会場に一堂に集めて行う席書大会を実施する団体もかなりあります。こうした団体には、防疫に完璧を期すようにお願いしています。
全国書写書道大会副会長に推進機構・新理事長
書文協が主催する夏・秋の全国書写書道総合大会(総合大会)、冬の全国書写書道伝統文化大会(伝統文化大会)は公益財団法人文字・活字文化推進機構の共催です。その大会会長は書文協会長、副会長は推進機構理事長としています。
推進機構でこのほど、役員の交替があり、長年書文協に協力していただいた肥田美代子理事長、渡辺鋭氣専務理事が退任。新たに理事長に山口寿一氏(読売新聞グループ本社社長)、専務理事に松木修一氏(一般財団法人出版文化産業振興財団専務理事)が就任。山口理事長には大会副会長、理事長賞の交付などを快諾していただきました。
第10回総合大会実施要項大会役員欄の一部変更
5、大会役員(敬称略)
大会会長 大平恵理(日本書字文化協会代表理事、会長)
大会副会長 山口寿一(文字・活字文化推進機構理事長)
大会顧問 鈴木勲 (公益社団法人日本弘道会会長、元文化庁長官)
大会顧問 野口芳宏(植草学園大学名誉教授)
大会運営委員長 渡邉啓子(日本書字文化協会副会長)