~日本書字文化協会機関紙 No108~
令和6年(2024年)3-4月号

 

◇ご挨拶(会長・大平恵理)
◇第12回伝統文化大会審査会
◇6年度書文協専修学院会員募集
◇書検案内
◇第9回臨書展について
◇第12回伝統文化大会上位入賞者コメント集

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

書文協創立15年の決意

日本書字文化協会は設立15年目に入りました。全国コンクールを、夏は全国書写書道総合大会、冬は全国書写書道伝統文化大会にまとめ、今年度は第12回目を数えました。第9回臨書展は4月20日締め切りです。伝統文化大会は、日本の伝統的風習である年賀はがきと書き初めを柱とし、硬筆と毛筆にわたって取り組むのが特徴で、結果発表の準備を進めております。
これまでの歩みにおいて、共催の公益財団法人文字・活字文化推進機構様、前顧問故井上孤城先生、前委員長小森茂先生、現委員長加藤東陽先生を始めとする中央審査委員会の諸先生方のお力添えに深く感謝申し上げると共に、熱心に学んでこられた参加者、指導されている先生方、それを支える家族の方々には深く敬意を表する次第です。

書文協の活動で一番志したいのは、公益性の堅持と底辺を育てていくことです。毎回のコンクール開催を始め各事業においては、この志す2つの点に真摯に向き合い開催に努めております。2023年度は全日本書字検定試験『書検』第1回を前期と後期にわたってトライアル実施いたしました。『書検』は実技と筆記があります。学校の学習指導要領に合わせ、カリキュラムについては加藤東陽先生にご指導いただき、実技では参考手本、筆記では評価の観点語句を事前公表しています。誰にとっても書写書道の学ぶ意欲と達成感を得られるように、方針を立てて進めております。2024年5月には第2回前期を実施いたしますのでぜひご参加ください。詳細は3月下旬に発表いたします。

2024年度は書文協15周年を迎えるにあたり、集大成として私大平の手本集を発行いたします。全国コンクールの手本を一括にまとめ、新たな作品や軌跡の一部なども収録する予定です。書文協メンバーの友情出品もあります。新年度に向けてご案内する予定でおりますので、詳細についてはお問合せください。

時代はIT化やバーチャル、AIがますます進む様相です。このような中で書写書道は一番身近な自己表現の機会として、意義を果たせる分野と考えます。字が上手かどうかに終始しがちですが、大事にしたいのは手本から何を学ぶか明確にした上で、自分らしさが生かされる学びであることです。

国際化を視野に入れた活動を更に進めてまいります。2023年秋は、書文協の主催する全国コンクール・検定作品の選抜作品が、東京都美術館で行われた第56回国際書法芸術展の博選証として展示されました。また現在、国連教育科学文化機関ユネスコに書道が無形文化遺産登録候補として日本政府より申請されます。日本の手書き文化の国際舞台での活躍に、微力ではありますが、書文協も一翼を担えるよう努めてまいりたいと存じます。

第12回伝統文化大会審査会

応募総数は8,326点 5%増

第12回全国書写書道伝統文化大会の審査会は、2024年1月30日に東京都内公共施設で開かれました。
行動制限は緩和されたとは言え、各書塾とも生徒のコロナ、インフルエンザ感染や練習場所の確保に苦労する日々が続いています。それでも前回を5%上回る総数8,326点(第11回は7,929点)の出品数がありました(各コンクールの出品数は下記)。各団体指導者のご努力に敬意を表します。上位入賞者のコメント集は、この機関紙下部に掲載されています。

コンクール名     12回大会出品数   11回大会出品数
◆全国年賀はがきコンクール    6,569点      6,256点
◆全国学生書き初め展覧会     1,757点      1,673点
合計               8,326点      7,929点

作品のネット展示を充実

インターネット上での発表を充実させます。書文協ホームページとリンクしている「審査結果」発表ページに、教育特別奨励賞を除く特別賞は全て作品の写真も掲載します。A4サイズに拡大でき、印刷も可能。大会名、賞名・氏名等が記載されていますので受賞記念や資料に利用してください。
スマホにも対応するように作られますので、友人とスマホを見ながら話し合うことができます。

顕彰を強化、園・学校、自治体への表彰依頼を推進

在籍学校に上位受賞者の表彰をお願いする顕彰依頼を推進します。
身の回りでたくさん褒めてもらおう、というのが目的です。
顕彰依頼は、各主催・後援団体賞までの受賞者を対象とします。

 

 

 

 

 

 

 

 

加藤東陽・審査委員長講評

年賀はがき(硬筆)作品は小さな紙面であるにも関わらず、多くの要素が含まれています。賀詞、メッセージ、日付、氏名と4種類を読みやすく、バランスよく書くことが求められます。作品後半の日付、氏名まで緊張感を保ち、文字の大きさや書く高さなど字配りが上手くまとまっていた作品を高く評価しました。また、字間・行間などの余白がすっきりと通っている作品に好感を持ちました。一字一字の書き方を学ぶと共に全体を考えて書くことも大切ですね。
毛筆では小学校低学年の作品の中にも、折れ、はね、濁点の書き方までしっかりと書けている作品があることに驚きました。上手く書こう、と一足飛びに考えて書くのでなく、1つひとつの筆づかいを習得する大切さを作品に感じました。
小学校高学年の作品では、書きぶりに行書的な書き方が部分的に入っている作品があり、評価を検討しました。小学校では、漢字は楷書、ひらがなは楷書に調和する書き方を習得する学びを進めるのが望ましいとなりました。中学生に進んだら、漢字の行書と行書に調和するひらがなをテーマに学習することを目指して欲しいと思います。
中学生から取り組む行書については楷書に対して、点画の連続、点画の変化をどうまとめていくかの議論があり、作品全体で行書の特徴をどうまとめているかが評価を変えていく場面がありました。書体という意識をもって学ぶことが大切です。
高校生の作品では、篆刻作品もあり、作品ジャンルの広がりを感じました。模刻と言葉を集字して作品をまとめたものがありましたが、1枚の作品をどうまとめるかにも意識を払ってもらうと良いと思います。
審査全般において、点画の書き方、文字の大きさ、字間・行間、楷書・行書の特徴など、学びで積み上げてきた1つひとつが決め手となる場面が多くありました。日頃から小さなことをおろそかにせず、1つひとつを積み上げていく練習を心がけましょう。作品中の素直な無理のない書き方から書き手の純真さまで伝わってきました。そのような学びが、高校生以上の書道では表現の趣きや感情の揺れまでが作品の中に生まれ、魅力を放つのではないでしょうか。
国連教育科学文化機関ユネスコに書道が無形文化遺産登録候補として日本政府から近く申請されます。文字文化として明るいニュースですね。これからもますます書写書道の学びに励んで欲しいと思います。

 

 

 

専修学院生を春の全国募集

2024.3.4.5月を春季特別募集とし、入学金半額とし、推薦者にも薄謝を進呈します。

募集内容

書文協の附属書写書道専修学院の3校(中野・多摩・川崎校)での対面授業に加え、オンライン指導による生徒を全国募集します。ただし、特別地域(下記に説明)は、募集外地域とします。しかし、当該団体の了承を得た指導者養成科は入学できます。
書文協本部に電話、FAX,メールでお問い合わせください。

❏初等科・・・書字の基礎基本を習得する
❏中等科・・・書字の応用力をつける
❏高等科・・・書字の専門性を高める
❏指導者養成科・・・書字の基礎基本と応用力を付けると共に、指導者として専門性も高める。
❏カルチャーコース・・・行書、草書、漢字かな交じり文連綿、細字百人一首から選択。
❏文章表現講座・・・書写書道は言葉と密接な学びであるため、語彙力、思考力、表現力を高めることを目的に文章表現講座を設置する。
<注意>
特別地区は書文協関連の書塾がある近辺です。主に隣接群市。ただし、指導者養成科は所属団体の推薦があれば特別地域からの入学を認めます。文章表現講座に特別地域はありません。

募集対象と受講料及び入学金(消費税別)
1)入学金 5,000円
2)受講料(月謝)

<常設>
初等科
幼児~学生=6,000円、一般=7,000円
中等科・・・幼児~学生=6,500円、一般=7,500円
高等科・・・幼児~学生=7,000円、一般=8,000円
指導者養成科・・・高校生=8,500円、大学・一般=10,000円
カルチャ―コース・・・一般=8,000円

<文章表現講座>
初級クラス=3,000円
中級クラス=4,000円
上級クラス=5,000円
秀級クラス=6,000円
※書写・書道の科・コースと同時に学ぶ場合は一律1,000円とする。
書写書道特別講習会・・参加費は月謝に含まれません。別途案内を参照。

 

 

 

6年度の書検は5・11月実施

令和5年度から実施した書検(全日本書字検定試験)は、書写書道に取り組む基本的力を付けるのに役立つと好評をいただいています。令和6年度は前期(5月)、後期(11月)の2回実施します。再チャレンジに、段級を上げての挑戦に、皆さん奮って受験してください。時期が近づいたら改めてお知らせします。

 

書検(全日本書字検定試験)実施要項(抜粋)

1.目的
園児、小学校から高校、大学・一般まで16段階でテストします。文部科学省学習指導要領・幼稚園教育要領に準拠するとともに、社会教育の現場における様々な書風を越えて共通に持つべき能力を検定するものです。

3.実施期日
年2回、前期5月1~15日 後期11月1~15日

4.実施会場
認定した園・学校・書塾、公共機関

5.検 定 料 
段級ごとに設定し発表

6.練習テキスト
書文協から試験対策資料(筆記に出る観点語句一覧)、審査講評などを配布。練習テキストの刊行も検討する。

7.試験内容
・受験資格 年少~一般
・検定レベル 園児から小学6学年、中学3学年、高校3学年、大学・一般までの16段階の学年相当で行い、合否判定する。
・硬筆・毛筆同時に行い(4級までは硬筆のみ)、書写書道の基礎知識・実技を含む。
・受験方法 順を追うことなく、相当学年を自由に選んで受験することができる。合格した場合は、それより前の段階もクリアしているものとする。

段級表
段級  内容相当学年  受験相当学年     段級  内容相当学年  受験相当学年
8級    年少     年少・年中      初段     小6       中1
7級    年中      年長        2段     中1      中2
6級    年長       小1        3段 中2      中3
5級    小1       小2        4段    中3      高1
4級    小2       小3         5段 高1      高2
3級    小3       小4        6段     高2      高3
2級    小4       小5         7段     高3     大学・一般
1級    小5       小6        8段   大学・一般   大学・一般

8.段級の付与 
段級証明証発行、段級入りメダルバッジ付与(有料)

9.「筆記に出る観点語句一覧表」の発行
テストを受けることで覚える、ことが大きな目標です。このため、筆記テストについては、テストで出題される項目全体を事前公開します。それをまとめた冊子を「筆記に出る観点語句一覧表」と呼びます。内容の公開は、送付した人限りとし、外部には漏らさないようにお願いします。

10.守秘義務
受験団体、受験生は試験内容を口外しない義務を負います。

11.商標登録
「書検」の名称は商標登録済みである。

 

 

第9回臨書展実施要項(抜粋)

月落 烏啼 霜満天(月が落ち、烏ないて、霜が満ちた)・・・。漢詩「楓橋夜泊」そのままの情景が広がる東京都青梅市沢井の多摩川渓谷を舞台に想定した第9回臨書展が、今春も開催されます。臨書は日本や中国の古典を模写するもので、高校書道の大事なカリキュラ。この臨書展では、小中学生でも臨書に親しめる工夫が凝らされています。皆様のご応募をお待ちします。

主催は一般社団法人日本書字文化協会(書文協)。書写書道は世界に誇る日本の伝統文化です。書文協では地元青梅市、外務書、中国大使館文化部の後援を頂きました。さらに国内外団体の後援が決定される予定です。

 

1.主催 
一般社団法人日本書字文化協会

2.後援(予定)
外務省、青梅市、中華人民共和国駐日本国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO法人日中友好交流促進会
蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

3.大会役員 
実行委員長  渡邉啓子
副実行委員長 池田圭子

4.審査員 
加藤東陽(書文協中央審査委員長、東京学芸大学名誉教授)
加藤堆繋(同委員会委員、東京学芸大学教授、前文部科学省教科調査官)
豊口和士 (文教大学教授、文部科学省教科調査官)
大平恵理(日本書字文化協会会長)

5.作品〆切
令和6年4月20日(土)必着

6.賞 
大賞 (臨書の部から)、中華人民共和国駐日本国大使館文化部賞、中央審査委員会賞、日本書字文化協会会長賞、青梅市日中友好協会会長賞、日中文化交流促進会理事長賞
優秀賞、本賞(特選、金・銀・銅賞)

7.展示会 
会期は例年通り3日間、5月31日(金)~6月2日(日)
青梅市の澤乃井ガーデンギャラリーで開催

8.応募資格 
全部門とも年齢不問

9.募集部門

<臨書の部>   用紙は半切、八ッ切、半紙
・自由課題(高校書道教科書ⅠⅡⅢを基準とする。中国・日本古典共に。2文字以上。)
・常設課題(漢詩・楓橋夜泊)の1句以上
1句中の四文字、三文字でも可

漢詩「楓橋夜泊」
月 落 烏 啼 霜 満 天
江 楓 漁 火 對 愁 眠
姑 蘇 城 外 寒 山 寺
夜 半 鐘 声 到 客 船

<楷書書写の部> 下記から選ぶ。用紙は半紙、八ッ切
・1字:月 満 天 漁 火 城 外 の中から1文字
・2字:漁火
・3字:寒山寺

※用紙はいずれも縦長、縦書き使用。落款は、落款印のみは不可。
※各部門別の審査です。各部門で複数出品できますが、授賞対象は最も優秀な1点のみです。最大3賞(楷書書写の部、臨書の部常設課題、臨書の部自由課題)が下付されます。

★学年は、出品時(令和6年度)の学年を書いてください。

10.手本 
指定課題は漢詩・楓橋夜泊の拓本をA3判に複写したものを、楷書書写の部の手本(大平恵理揮毫)はA4判で計9枚。手本はいずれも1枚当たりA4判120円、A3判240円(税別)。希望者は送料520円を加え振込後、内容を記載し、受領証と一緒に郵送(FAX、メールに添付で送信も可)で書文協本部に申し込んでください。

11.出品方法  
①作品に出品票を貼付する(出品票には※出品券を貼付)
※出品券=下記に説明があります。

②応募総括用紙(振込受領書を貼付)、応募明細用紙を同封し送付
※出品時の学年は令和6年度の新学年を書いてください。
※応募書類は書文協ホームからダウンロードできます。<個人別事前参加登録用紙><応募総括用紙><応募明細用紙><出品票>がそれぞれ書文協ホームページにアップされています。
書文協ホームページのフロントページ上部にあるメニュー欄の1列目、右端にある「ダウンロード」にカーソルを当てると、詳細項目がプルダウン表示されます。その最初「書類ダウンロード」に様々な書類がUPされています。その中から大会関係を選んでダウンロードし、ご利用ください。また、書文協に直接申し込んでいただくこともできます。
※書文協では全国書字検定試験、ライセンス試験、全国書写書道大会、講習会等における事前参加登録制を実施しています。
参加予定者には個人別事前参加登録用紙を提出することで出品券が発行されます。
応募の際は、応募総括用紙、応募明細用紙を作品(出品票を貼付)に 必ず添えてください。出品券の貼付は、出品票の所定欄となります。出品票はダウンロードもできます。

12.出品料 
臨書の部    1点1,100円(幼児・小中学生は800円)
楷書書写の部     1点1,000円(幼児・小中学生は700円)
個人出品は一律1点1,820円
※いずれも消費税別
※出品・参加は誰でもできますが、書文協会員の場合は会員割引があります。出品における事務作業等の費用として行われるものです。書文協会員規則により、団体会員Aは5%、団体会員Bは10%、団体会員Cは15%が割り引かれます。会員制度の詳細はお問い合わせ下さい。団体審査(一審)を行った場合は出品料からさらに5%引かれます。出品にあたり、割引は学校、団体会員のみとなります。

 

 

 

第12回伝統文化大会
上位受賞者コメント集

第12回全国書写書道伝統文化大会で上位賞の11人に受賞のコメントを書いていただきました。字数の制約があり、編集部が削除など編集しました。例えば、先生や家族への感謝の部分も大事な点ですが本稿では削除しました。またタイトルは編集部でつけました。こうしたことから、このコメント集の文責は編集部にあります。ホームページでは近く、全文が掲載されます。

 

【総合の部】<文部科学大臣賞>
【学生書き初め展覧会】<中央審査委員会賞>

長野県・長野県立大学4年 
竹内 茉永

直接に習うため夜行バスで往復
大学進学で東京を離れ、長野に住んでいます。初めは書いた作品を撮って添削していただくオンライン方法を取っていました。しかし、やはり教室で教えてもらう方が楽しく、環境や雰囲気も好きなので、夏期と冬期の練習には教室に足を運んできました。夜行バスで帰り、家族に道具を持ってきてもらい、そのまま練習したらまた夜行バスで帰るような状態でした。
なかなか時間を取れず帰省するのも難しいですが、限られた時間の中で集中して練習することを心がけてきました。コツコツと練習を積み重ねる事ができ、このような成果に繋げられたのだと思います。この努力は今後も私の自信となるでしょう。

 

<大 賞>

神奈川県・日本大学高等学校3年
浅野 愛奈

「書道」に大切な流れ

私は今まで、お手本をぴっちり横に置いて、それ通りに書き写すことが「書写」をする上で最も重要なことだと思っていました。しかし、行書や草書を書くようになると、そのようにはいきませんでした。これまでの私は、字を書いている最中にも横のお手本を見ていましたが、先生に「止まらず一度に書いてみなさい」と言われました。
「書道」をする上で大事なのは流れであり、書き上げた上で全体を見てみる。そして、バランスを見ながら、紙の余白や墨の濃淡、字の崩し方に変化をつけて、自分自身で書き上げていくことが重要なのだと知りました。
幼稚園からこれまでやってきましたが、まだまだ学びが絶えず、とても楽しいです。

 

【全国年賀はがきコンクール】

<文部科学大臣賞>

埼玉県県・ながせ幼稚園 年長
丹治 和香奈

緊張したけれど

上手に書けて1番の賞がとれて、とてもうれしかったです。
「め」と「う」がむずかしくて、教室で「おめでとう」の字が上手に書けるか緊張したけど、楽しく書けました。
もっと上手に書けるようになりたいです。

 

<文部科学大臣賞>

神奈川県・川崎市立真福寺小学校3年 
山口 真栄

ていねいに書くぞ

先生は、ここは少しあけるよとか、字のさいしょはこのあたりからはじめるといいよと、字のバランスや書き方をアドバイスしてくれました。言われたことに気をつけながら、ゆっくりていねいに何回も書いていると、少しずつ見本に近い字が書けるようになってきました。
今回のコンクールでは、ぜったい最高の字を書いて、最高のしょうを取るぞと思いながら、最後まであきらめずていねいに書きました。
先生から電話をもらい、文部科学大臣賞だよと聞いた時は、本当にうれしくてがんばってきて良かったなと思いました。ていねいに字を書くことは、時間もかかるし大へんだけど、これからもつづけていきたいです。

 

<文部科学大臣賞>

埼玉県・志木市立宗岡小学校6年
新井 かなえ

授業のノートも丁寧に

幼稚園の年中から習い始めて8年間たちました。同じ教室に通っていた上級生のお姉さんに、文部科学大臣賞のトロフィーを見せてもらったことがあり、いつか私ももらえたらいいな、と思っていました。
お手本をよく見ながら書き、バランスの難しい字などは何度もなぞって練習しました。何度も嫌になり、投げだしそうになったのですが、先生から一文字ずつ教えてもらい、続けていくことができました。とても感謝しています。
私は字を書くのに時間がかかってしまうのですが、授業ノートや漢字の宿題なども丁寧に書くようにしています。このようなことが今回の賞にもつながって、小学校最後のコンクールで受賞できて本当に良かったです。

 

<文部科学大臣賞>

神奈川県・森村学園中等部3年
長谷川 さら

心に響いた「異文化理解」

私は、10年程前からこのコンクールに参加し、連続して特別賞をいただいています。そして、いつか取りたいと思い続けていたこの賞を中学3年生でいただけたことにとても感激しています。
今回の題「異文化理解を深め、平和について考える」は、私の心に響くものがありました。私は、半年前、ドッグスポーツの大会でスイスに行きました。大会では、それぞれ異なった文化を持つ35ヵ国のジュニアハンドラーが集まり、競い合いました。私たちは、犬が大好きという共通点で、お互いを理解し、助け合うことが出来ました。
高校生になっても、より良い作品が書けるように、書写書道のおもしろさを感じながら、頑張っていきたいと思います。

 

<大 賞>

東京都・一般
野本 由美子

好きこそものの上手なれ

私の人生初の習い事は、幼稚園の頃の鉛筆のかきかた教室でした。その後、親の転勤で引越しする事になり、今度はお寺のお習字教室に通いました。でも、先生がとても怖くて2年ほどでやめてしまいました。
ただお習字は好きだったので、いつかまた習いたいな…という気持ちはずっと心の中にあました。そんなある日、歩いていたら書文教の看板を見かけて、その美しい文字に一目惚れをしてしまいました。こんな文字が書けるようになりたい!
始めてはや10年余り。好きこそものの上手なれ、ということわざがあります。好きな書道を楽しみつつ、これからも頑張りたいと思います。

 

<中央審査委員会賞>

神奈川県・森村学園初等部5年
高津 康成

心の中でガッツポーズ

たん任の先生からこの賞をいただけると聞いた時、ぼくはうれしくて心の中でガッツポーズを何回もしました。
ぼくがコンクールで気をつけたことは三つあります。一つ目は、お手本をしっかり見て、形や大きさに気をつけて書くことです。二つ目は、文字が曲がっていかないように、見えないけれど真ん中の線を意識しながら書くことです。三つめは、書いた文字をこすってよごさないようにすることです。冬休みにたくさん練習したけれど、本番はやっぱりきんちょうしました。一文字だけ思い通りに書けなくてくやしかったです。でも、全体的によくできたと思いました。

 

 

【全国学生書き初め展覧会】

<文部科学大臣賞>

埼玉県・東秩父村立槻川小学校5年
渡邉 愛華

先生に気合を入れられて

私は、文部科学大臣賞を受賞して、とても驚きました。なかなか思うように書けずに苦労したからです。今回書いた「春まつ心」の「春」の4画目の開くバランスが難しくて、うまくいかない時は腹が立って、やる気がなくなることもありました。
それが嘉島先生にも伝わったのか、「やる気ないでしょう、ちゃんとやってね」と気合いを入れられました。最初は、あーあ、と思っていましたが、教室で書いているうちに、書けるようになっていくのがわかりました。やる気を出したら、もっとうまくなれるのかなと思い、頑張って教室でも家でもたくさん練習をしました。

 

<文部科学大臣賞>

東京都・光塩女子学院中等科3年
原屋 さくら

努力は裏切らないと実感

過去に文部科学大臣賞を受賞された方々の作品を見て、いつか自分もこんな美しい字を書きたいと強く感じ、今まで一生懸命練習してきました。練習の中では自分の理想とした字と書いた字が違うことや、練習が成果に結び付かないことも多く、練習をすること自体が嫌になることもありました。
しかし周りの人に自分の字を褒めていただいたことや、今回のように素晴らしい賞を受賞させていただいたことを通じて、自信がついたのと同時に、努力は裏切らないということを実感しました。
小学二年生から8年間諦めずに書道を練習し努力してきた積み重ねが、今回の賞に繋がったのだと思います。

 

<大 賞>  

岡山県・明誠学院高等学校1年 
福原 一花

先輩を超えたいと日々

受賞した作品は「伊都内親王願文」の臨書です。高校に入り様々な古典を学んでいく中でこの古典と出会いました。私はこの古典を初めて目にした際、自由奔放に書かれている姿に心を惹かれ作品制作を始めました。
制作を始めてまもなく同じ古典を臨書している先輩の作品を見る機会がありそこで自分との実力の差を目の当たりにし、酷く打ちのめされました。しかし、それとは裏腹に先輩を超えたいという感情が沸々と湧き上がりました。この気持ちを糧とし日々練習を続けています。
古典の特徴である文字の大小や線の強弱を忠実に再現するため努力を重ね臨書しました。