~日本書字文化協会機関紙 No99~
令和4年(2022年) 9-10月号

◇会長ご挨拶
◇第1回書検開催へ
◇第11回伝統文化大会開催へ
◇総合大会審査会開く
◇ライセンス試験を11月に実施

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

ご 挨 拶

 

書検の裏にある書文協の書写書道観

 「第一回書検」を来年6月に実施することを決定いたしました。この機関紙の3ページ目をご覧ください。これは13年前の書文協創設当初からの目標でありました。これだけ時間を要したのは高度な事業であること、そして近年のコロナ禍のためでした。ようやく実施にこぎつけ嬉しい限りです。「書検」により「書写書道は自己表現の手段である」という書文協の理念の具現化を推進して参りたいと決意を新たにしています。

「書検」の実施を後押ししていただいたのは、公益財団法人文字・活字文化推進機構の後援を頂けたことです。同機構が創設された15年前から、私共を高く評価していただき、コンクールの共催などいろいろご協力いただいて来ました。併せて、この場を借りてお礼申し上げます。

皆さん「文字・活字文化の日」をご存じですか? 毎年10月27日と文字・活字文化振興法(2005年成立)で定められています。読書週間(11月3日の文化の日を中心とした2週間)の初日です。同法は「日本における文字・活字文化の振興に関する施策の推進を図り、知的で心豊かな国民生活及び活力のある社会の実現に寄与することを目的に」超党派で議員立法されました。書文協は文字(書字)という一翼を担い活動していきます。

文字文化には文字そのものの文化(文字の成り立ちや歴史的背景など)と、文字を書くことについての文化(社会や文化における文字の役割や意義,表現と効果、用具・用材と書き方との関係など)の両面があるとされています。書文協は特に自己表現の手段であることに注目し、指導活動を展開してきました。「書写書道の学びは、字の優劣を競う賞取り合戦ではない。言葉の感覚を磨き、語彙を豊富にします。そして自分の文字に自信をもって手書きし、表現するための学びである」と表明して参りました。

「書検」は、学習指導要領で定められた基礎知識・技能の到達指標と学びの明確化を目的としています。その背景にある書文協の理念をご説明したくて申し上げました。皆さん、こぞって「書検」にご参加くださるよう、お願い申し上げます。

 

第1回書検を来年6月に実施

来年早々に参加募集

書検(全日本書字検定試験)の第1回を、令和5年6月に行います。自分に書写書道の知識や技術が身に付いているかを調べるものです。字の上手、下手で段級を付与するものではありません。書道を生涯学習にし、文字文化を発展させるために行います。皆さん、ぜひ参加してください。年が明けたら、参加募集を始めたいと思います。主催:一般社団法人日本書字文化協会、後援:公益財団法人文字・活字文化推進機構。

実施要項は書文協ホームページ https://syobunkyo.org でご覧ください。
「書検」という題字が入った、下図のバナーから見られます。

 

 

 

 

 

学年相当の20段階に分けてテスト

テストは、幼稚園児から小学・中学・高校・大学・一般まで20段階に分けて行います。その学年までに体得していて欲しい書写書道の基礎知識や実技について、硬筆、毛筆の両方について検定するものです。例えば、書く時の「止め、はね、払い」についてどこまで知っているか、実際に書けるか、などを調べるものです。検定結果は合否で示します。書写書道に熱心に取り組む園・学校には是非とも参加していただきたいと期待します。毎年6月実施の予定で、前学年の学びの振り返りとなります。不合格の人には追試験の機会を設けます。
書道を生涯学習として学び続けていただくには、幼稚園教育要領、学習指導要領に定められた基礎基本を身に付けることが大事です。書検は、正しい日本語の継承・発展を目標にする書文協が長年にわたって準備してきました。コロナ禍で実施が数年延びましたが、実施の見通しで準備を進めています。書文協ホームページ(上記「書検」のバナー)に順次、情報を加えていきますのでご覧ください。まず実施要項が掲載されました。ホームページはスマホからも楽に読める構造になっています。

   

第11回伝統文化大会

来年1月20締め切りで開催

年の初めの行事にちなむ全国書写書道伝統文化大会(以下、伝統文化大会)は今年度11回を迎え、来年1月20日(金)締め切りで開催されます。全国年賀はがきコンクールと全国学生書き初め展覧会の二つのコンクールで構成。年賀はがきコンは指定課題のみ、学生書き初め展は指定課題と自由課題があります。実施要項、課題・解説一覧は書文協ホームページhttps://syobunkyo.orgに掲載されています。皆さん、奮ってご応募ください。

 

【ホームページの見方】

ホームページの「全国書写書道大会」のバナーをおすと、「全国書写書道コンクール」のページに移動します。そのページ中央に「伝統文化大会」という項目があります。(温故知新のシンボルが目印です。)
青いバーの「書写書道伝統文化大会実施要項の詳細」という部分をおすと、伝統文化大会ページに移動します。
実施要項はページに掲載されています。要項の印刷、課題・解説一覧は、ページ上部にある赤字「印刷用PDFの要項はこちら」、「印刷用課題一覧はこちら」からご覧ください。

 

ホームページに実施要項、課題・解説一覧

<主催・後援>

主催   一般社団法人日本書字文化協会
共催   公益財団法人文字・活字文化推進機構
後援   文部科学省、(以下予定)全国連合小学校長会、全日本中学校長会、全国高等学校長協会、全日本書写書道教育研究会

 

< 賞 >

賞はまず全員に授与される本賞(金・銀・銅賞)と、その中から約2%の人に授与される特別賞があります。その中間に準特別賞として優秀特選ベスト1があります。
特別賞には個別コンクール賞と総合の部(全国年賀はがきコンクール、全国学生書き初め展覧会ともに優秀な作品の提出者若干名に伝統文化賞授与)、いずれもグランプリは文部科学大臣賞です。詳細は実施要項を参照。

 

<顕彰依頼、審査結果発表>

◆在籍園・学校及び地元自治体に表彰依頼は3月初旬までに実施予定。
◆審査結果発表は2月末、賞状・賞品の発送をもって行います。同時に、各種申し込み用紙(作品の記念アルバム・表装の申込書=いずれも有料)を同時に送ります。上位優秀賞受賞者氏名・作品ネット展示は、3月中旬にアップ予定。

 

<園・学校特典>

幼稚園・保育園、学校については出品・参加によって学校会員と認定され10%割り引かれます。また、参加児童生徒1人につき手本と年賀はがき清書用紙2枚は無料です。送料はご負担ください。

 

<出品に際し> 出品料は前回と変わらず据え置きです。

 

 

 

総合大会の審査会を開催

総出品数6896点、前回より5%増

第11回全国書写書道総合大会の審査会は9月28日午後、中野区内で開かれました。
事実上、宣言発令下に等しい状況に鑑み、今回も加藤東陽・中央審査委員会委員長お一人の臨席により実施致しました。出品作品実物を見ての審査を継続するための措置であり、審査は厳正に終了しました。
応募数は、ひらがな・かきかたコンクール2,130点、全国学生書写書道展・席書の部316点、公募の部931点、全国硬筆コンクール3,519点、合計6,896点で前回より5%の微増でした。
今回は初めて指導者の感染が数件報告されました。新型コロナの第7波にも関わらず、教場・個人の皆様の奮闘に敬意を表します。
審査委員長講評、上位入賞者のコメントなど次号で掲載します。

 

 

 

全結果発表は11月末に

一足早く締め切られたひらがな・かきかたコンクールは、本賞(特選、金・銀・銅賞)について賞状・メダルバッジが送付されていますが、全コンクールの特別賞、学生展、硬筆コンクールの本賞についての結果発表は、11月末に賞状・賞品の送付を持って行います。楽しみにお待ちください。

 

 

ライセンス試験を11月に実施

令和4年度後期のライセンス認定試験(申請含む)を行います。締め切りは10月10日(月)ですが、締め切り後でも受験を希望される方は書文協事務局までご連絡ください。コロナ禍での実施ですので、できるだけ対応いたします。申込必要書類は、書文協ホームページ上部メニューの右から2番目にある「ダウンロード」の「書類ダウンロード」からご利用いただけます。
受験方法、受験料等は、検定種類や資格ランクにより異なりますので、詳細は書文協本部までお問い合わせください。