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日本書字文化協会は公共性高く理想を掲げ、文字文化の伝承や発展の為に貢献する団体です。
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月刊書字文化

Published 2022年9月9日

月刊書字文化2022年7-8月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No98~
令和4年(2022年) 7-8月号

◇ご挨拶(会長・大平恵理)
◇第11回総合大会課題・解説一覧
◇総合大会ホームページの活用を

 

●第11回全国書写書道総合大会の締め切りは9月20日(火)。
学生書写書道展と全国硬筆コンクールの課題・解説一覧を掲載しました。
●大会などの参加に書文協のホームページをご利用ください。
ホームページは全面的にリニューアルされ、スマホでも楽に読める工夫がされています。特集を参照して下さい。

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

ご 挨 拶

 

大会の活用を

皆さん、お元気でお過ごしですか。書文協は防疫に完璧を期しつつ、書写書道の学びは止めない決意で活動しています。皆さんも十分に注意しながら、一緒に歩んでまいりましょう。
第11回全国書写書道総合大会(以下、総合大会)が佳境となりました。小3以下のひらがな・かきかたコンクールは7月20に締め切り、学生書写書道展、全国硬筆コンクールは9月20日、応募が締め切られます。これまでも申し上げてきたことですが、勝利至上主義に陥らず、大会をよりよく利用していただくために改めて述べさせていただきます。

 

大会はコンクールですので審査を行い、順位を付けることになりますが、参加のための努力を皆で切磋琢磨(せっさたくま)して行ってください。切磋琢磨とは切ったり、削るなどして磨き上げることですが、身近な仲間、そして全国の参加者を意識しながら学び合う。成績のために書くのでなく、取り組む過程を大事にしながら、自分の納得いく文字を作品に込めることが大切なことです。ですから、友人は敵ではなく、緊張感を持ちながら、学び合う仲間ですね。単なる数字の偏差値で分断されがちな昨今、それぞれの人生、日本の将来のために「皆で切磋琢磨」の精神を心に育てて欲しいと思います。

大会は、日ごろの学びの到達点を知るために行うものです。審査結果でモチベーションを上げるのは良いことですが、結果にくよくよしないこと。自分の練習の成果をきちんと受け止めたら、次に向かってスタートを切りましょう。再チャレンジの強い心を持ってください。

書写書道の学びは、単に書く技術の向上が目的ではありません。「継続する力」を養うことが大事なのです。「継続する力」はあらゆる分野で求められます。この力がポテンシャリティ(潜在能力)として入試などで高く評価されるのですね。
書文協では、検定・大会参加など一人ひとりの活動記録を個人情報システムとして永久保存しています。この情報システムは、外部からはアクセスできないサーバーに保存されており、ご本人の請求で書文協の名前による成績証明書としても有料で発行されます。入試、就活などで高い評価を受けています。ご活用ください。

最後に、書写書道は言葉と密接な学びでもあります。教室で指導者との話し合いのきっかけとなることを願って、課題・解説一覧を作成しています。解説は指導の先生向けに作られていますが、参考に本号に掲載しました。ご覧ください。

 

第11回総合大会指定課題・解説一覧

過去課題から厳選

コロナ禍に耐える日々が続いていますが、まずはトライしていただくことが大事です。教場の指導者の負担を減らすためにも、これまでに手がけていただいた過去課題の中から好評だった指定課題を選びました。

課題についての解説が欲しい課題は解説一覧にまとめました。一覧は、指導者の方を対象に作成されています。コンクールの練習をする中で、指導者と生徒さんの会話が弾むことを願っています。

 

作品化奨励に表装(毛筆)、記念アルバム(硬筆)製作発売

書文協では書写書道作品の作品(展示)化を奨励しています。毛筆でも硬筆でも、人に鑑賞してもらうことが書の楽しみの一つとなります。また、展示作品化して残すことは、書の学びの軌跡となり、継続する力の原動力となるでしょう。

応募作品は原則として書文協に帰属しますが、ご注文いただくことで記念アルバム(本人の作品・写真、賞状のレプリカを配した特製)をお送りします。複数の作品化希望の場合は、2冊目からは複写作品となります。掛軸には紙表装と本表装があります。価格、申込締め切り日などは、結果発表の際にお知らせします。  

   

全国学生書写書道展<指定課題>

◆ 年少・年中 つ

◆ 年長    つり

◆ 小1    だいち

◆ 小2    そよかぜ

◆ 小3    あまの川

◆ 小4    海へ行く

◆ 小5    光る大地

◆ 小6    書字文化

◆ 中1    宇宙旅行

◆ 中2    生命の尊重

◆ 中3    雲海の眺望

◆ 高校
・漢字  初心不可忘
・仮名  荒海や佐渡に横たふ天の川

◆大学   
・漢字  遠上寒山石径斜 白雲生処有人家
・仮名  金色のちひさきとりの形して 銀杏ちるなり夕日の岡に

 

 

全国硬筆コンクール<指定課題>

◆ 年少・年中  
つきみ

◆ 年長    
かぐやひめ

◆ 小1    
おかあさんの
むねは なん
かあったかい

◆小2    
青空に
ゆびで字をか
くあきのくれ

◆小3    
山のあなたの空
遠く
「幸」住むと
人のいう

◆小4    
君がため
春の野に出でて
わかなつむ
わが衣手に
雪はふりつつ

◆小5    
いつかひとりで旅に出る
少し大きくなるために
もっと自分を知るために
そして必ず帰るのは心の古里
私の家族

◆小6    
小諸なる古城のほとり
雲白く遊子悲しむ
緑なすはこべはもえず
若草もしくによしなし

◆中学    
兎追いしかの山小鮒釣りしかの川
夢は今もめぐりて
わすれがたき故郷
如何にいます父母恙なしや友がき
雨に風につけても
思いいずる故郷

◆高大一般  
爽やかな精神と揺れ動く魂が
同居する青春。行く道を憂え
ず熱く謳う朱夏。経験を糧に
知恵積み上げてゆく白秋。幾多
の変遷に厳しく磨かれて、今美
しき玄冬。人生はみな一編の
物語になる。

 

課 題 解 説

<学生書写書道展>

◆年少・中、年長
ともにひらがなですが、書文協が設けた「ひらがな難易度表」に基づき、A・B・Cの3ランクのうち、Aランクから選びました。

◆高校漢字  
初心不可忘(しょしんわするべからず)は、室町時代の猿楽師、世阿弥(ぜあみ)の著「花鏡」にあります。自分の芸が上達したかどうかを判断するためには、始めの頃の未熟さを忘れてはいけない、などと説いています。猿楽は後に狂言と共に能楽と呼ばれるようになりました。

◆高校仮名
江戸時代前期に活躍し、後に「俳聖」と呼ばれる松尾芭蕉の句。紀行文として有名な「おくのほそ道」の途中に新潟県出雲崎で詠んだ句とされています。俳句に必要な季語は天の川で秋の季語です。荒れ狂う日本海の向こうには佐渡島が見える。夜空を仰ぎ見ると美しい天の川が佐渡の方へと大きく横たわっている、と壮大な情景が見える句ですね。

◆大学・漢字  
中国の唐の時代を代表する詩人のひとり、杜牧(とぼく)の詩「山行(さんこう)」の一節です。七言絶句の起承転結の起句です。書き下し文は「遠く寒山に上れば石径斜めなり」。意味は「人気のない寂しい秋の山を遠く登れば、小石の道が斜めに続いていた」です。秋の美しさが伝わってきますね。
杜牧には「江南の春」という有名な詩もあります。

◆大学・仮名 
作者の与謝野晶子は明治から昭和にかけて活躍した歌人で、同じく歌人の与謝野鉄幹の妻です。    
雑誌『明星』に短歌を発表しロマン主義文学の中心的人物となりました。
課題文の読み方は「こんじきの ちいさきとりの かたちして いちょうちるなり ゆうひのおかに」。黄色に色づいた銀杏の葉が、ひらひらと、夕陽に染まる岡に散っていくという色鮮やかな情景が目に浮かびますね。

 

<全国硬筆コンクール>

◆年長
かぐやひめ(姫)は、平安時代前期に成立した日本最古の物語「竹取物語」登場人物。光り輝く竹の中で見つけられた姫は類まれな絶世の美人に。しかし、帝の求愛にも関わらず、満月の夜、月の世界に帰っていくのでした。現代でも
通用するSFファンタジー(空想物語)です。

◆小1
 あったかい、の「っ」は「つ」の小さい字ですね。文字をつづけていったとき、つまって「つ」とふつうに発音できないとき、書きことばでは「っ」と小さく書きます。
 ひらがなにはほかにも小さい文字があります。や行の「ゃ・ゅ・ょ」は、くちびるをまるめます。

◆小2
 季節がちがえば、雲も空のようすもちがいます。秋は空が一番すみわたってきれいな季節です。太陽がしずむころ、空はいっそう青くなり、ゆびで字を書いてみたくなる空の色になるのです。
 課題は、江戸時代の小林一茶の俳句です。一茶は、子どもや子どもの心をよんだ句で知られています。    ❖我ときて 遊べや親の ない雀 (一茶)

◆小3
 19世紀末から20世紀初めに活躍したドイツのロマン派詩人、カール・ブッセの詩を上田敏が訳し「海調音」に収めました。ああ、われ人と尋(と)め行きて涙さしぐみかえりきぬ・・・と続きます。

◆小4
 9世紀後期の天皇である光孝天皇の作。百人一首に選ばれています。分かり易い 素直な和歌です。若菜は、春に生えてきた食用や薬用になる草のことです。「春の七草」のセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ(カブ)、ス
ズシロ(ダイコン)などが代表的です。

◆小6
 島崎藤村の代表的な詩の一部です。<小諸の城址のほとりに一人愁い悲しむ旅人がいる。まだ蘩蔞(はこべ)も色づかず若草も敷くこともかなわない>と。
 旅人を遊子と表現しています。この詩は藤村自身の事。白い雲が浮く城址を眺めて、故郷に思いをはせています。
明治34年発行の藤村詩文集「落梅集」に収められました。
しろがねの衾(ふすま)の岡辺 日に溶(と)けて淡雪(あわゆき)流る(白い雪でおおわれた野辺に淡雪が日にとけて流れている)・・・と続いていきます。
(写真は小諸城址の懐古園の入り口にある三の門)

◆中学
大正3年(1914年)、かつての文部省唱歌(小学6年用)とされた「望郷」の一部です。高野辰之作詞・岡野貞一作曲。3番まであるうちの1,2番です。故郷(ふるさと)、恙なしや(つつがなしや=無事だろうか、の意味)と読んでください。

◆高校・大学・一般
 書文協ことば会議の創作です。
 人は誰でも一編の小説を書くことができます。それは自分史を書くことです。過ぎた日々のこと、折々の思いを書くだけでその人だけの立派な物語が出来上がるのです。
 課題文は、人生の各段階(ライフステージ)を季節になぞらえました。爽やかな青春、熱く謳う力に満ちた朱夏、経験を糧に豊かに成熟する白秋、厳しさに耐えた玄冬。青、赤、白、黒のイメージがそれぞれのライフステージの特色をよく表しています。玄冬も、磨きぬかれた美しい黒の季節と思えば勇気も 
湧きますね。

ホームページの活用を

書文協ホームページは昨年夏、全面リニューアルされました。より簡単に、より詳しく書文協を知っていただく構成にし、また時代に合せてスマホからも楽に読んでいただく仕組みにしました。大会や検定等でも実施規定やお手本や出品関連文書のダウンロード、また評価の観点を見ることもでき、月刊書字文化もホームページにアップされます。
パソコンとスマホ利用では構成がことなるなど、利用法に慣れていただくため、改めて使い方特集を掲載しました。

 

(ホームページアドレス)
https:// syobunkyo.org

◎パソコンもスマホも旧アドレスから自動的に移動します

 

<パソコンで見る場合>

◆URLをクリックすると、真ん中の画像の上部に、メニュー項目が並びます。書文協をよく知っていただきたい内容の項目、必要書類をダウンロードする項目などが出てきます。これらをメニューと呼んでいます。これにカーソルを当てると、メニュー項目内の詳細項目がプルダウン
表示されます。最初の「書文協紹介」なら会長あいさつ、講師紹介など8項目が表示されます。クリックしてご覧ください。メニューは7項目です。

書文協紹介  検定・資格・大会など  結果発表・優秀作品
専修学院・講習会  機関誌 ダウンロード  お問い合わせ

(注意)プルダウンメニューが下まで見えない場合は、スクロール(下にさげる)してください。

◆真ん中の画像の下はバナーと呼ばれる項目がカット写真と共に出てきます。特に興味がありそうな項目を揃えました。さらに詳細はメニューでお調べください。以下の7項目です。

テキスト・指導法  書検  検定・ライセンス  書写・書道コンクール
専修学院・講習会  月刊書字文化  スタッフブログ

 

<スマホで見る場合>

スマホで新ホームページURLをクリックすると、バナー7項目がまず出てきます。バナーは皆さんに特に読んで欲しいものを選びました。言ってみれば、書文協事業の中心的なものです。ざっくりと分かってもらえれば、と思います。

 

●ハンバーガーアイコン

スマホ画面の最上段に緑の横線があり、その右端に、横三本線の印があります。形が似ているので、ハンバーガーアイコンと呼ばれます。これをクリックすると隠れているメニュー7項目が表示されます。その各項目をクリックすると詳細項目が表示されます。書文協紹介などメニュー項目一覧です。その各項目をさらにクリックすると読める仕組み。バナーとメニューを合わせて書文協を十分にご理解、活用してください。(下記は写真による説明です)

Published 2022年5月30日

月刊書字文化2022年6月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No97~
令和4年(2022年) 6月号

◇ご挨拶(会長・大平恵理)
◇第7回臨書展優秀作品展開催/特別賞受賞者コメント
◇書文協検定案内 テキスト11巻発行

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

ご 挨 拶

 

基礎から発展編まで書文協で

今年は3年ぶりに第7回書文協臨書展の優秀作品展示会を、 6月3日から5日まで、いつもの多摩川上流にあるギャラリーで開催します。詳細はこの会報にございますのでご覧いただき、できればぜひお出かけください。

臨書といえば、書写書道の学びの中でも発展編に属します。 書文協臨書展は、小さい子でも臨書に親しめる工夫をしていますが、本格臨書となるとやはり基礎の出来上がった人の出番といえるでしよう。臨書が高校書道の単元となっているのもそうしたことからです。

特別賞に輝いた七人の方の受賞コメントを読んでも、多くの人が基礎をみっちりと鍛えてきたのが分かります。そして、書くことの楽しみを臨書に見出しているのも共通しています。
一方で、書写書道はまずは基礎基本の書写から土壌をつくることが大事です。このために書文協は書写書道の学びを高めていくための手段として、全国書字検定試験を実施、そのためのテキストを発行しています。
その代表的な例が、硬筆の学びを一本化した硬筆実力(課題)検定です。120の課題を15冊のテキストに分割して検定の資料としています。年齢に応じて取り上げる内容、使う用語などに工夫を凝らしていますので、一冊仕上げるのに時間がかりますが、予定の15巻シリーズのうち11巻(高校2年生相当)まで来ました。完成まであと一歩。四月末に発行された11巻を今月号で紹介しています。
楷書、行書に続いて、いよいよ草書が始まりました。是非読んでいただき、検定にチャレンジしてください。

ところで、今回の臨書展のグランプリは、日本の古いかな文字を臨書したものでした。臨書は中国の古い古典の書に学ぶと思われがちな臨書に、かな作品を重厚に半切にまとめたものして、私も高くて評価しています。

 

 

第7回書文協臨書展優秀作品展を開催

6/3~6/5、青梅市澤乃井ガーデンギャラリー

緊急事態の状況で過去2回、開催できなかった標記展示会を、政府の緩和策が取られていることに鑑み、久しぶりに開催します。無料。もちろん、感染防止対策は徹底いたします。多摩川上流の渓谷沿いにあります会場に、ぜひお越しください。

会場:澤乃井ガーデンギャラリー
青梅市沢井2-770
TEL:0428-78-8210
<アクセス>
JR青梅線沢井駅から徒歩3分。JR青梅駅からバスも出ています。     

会期:2022.6/3(金)~6/5(日)
時間:午前11時から午後4時まで。最終日の5日は午後2時まで。

 

第4回臨書展優秀作品展の様子 ↑ ↓

 

受賞コメント集

第7回書文協臨書展で特別賞授与を受けた7人の方に、受賞のコメントを書いて頂きました。紙面の都合から、一部割愛するなど編集の手を入れさせていただきました。文責は編集部にあります。全文は、近くホームページに掲載予定です。ご了承下さい。
注:令和3年度実施のため、学校名・学年は昨年度のままです。

 

<大賞> 
阿部 智恵(一般)

久々に仮名作品を書きたいと思い、針切を臨書しました。細い線の中にある厳しさや力強さを表現すること、潤渇の変化を意識して作品を仕上げました。集中力を要する作品であるため、書き上げた時には達成感でいっぱいでした。幼少期より教室に通い始め、気がつけば書道を始めて20年経過しました。進学や就職など様々な環境の変化がありましたが、その中で継続できたことを誇りに感じます。ご指導して下さる寺本麗鳳先生や家族の支え、切磋琢磨し合える教室の仲間のおかげだと大変感謝しております。今後も書道の学びの基本である臨書学習を大切にし、精進して参ります。
(編集部:受賞作品写真は、月刊書字文化4・5月合併号に掲載)

 

<中国大使館文化部賞>
鈴木苺亜(東京都・中野区立中野東中学校3年)

私が書道を続けるかどうか悩んでいる時、ある人からアドバイスを頂きました。私にとって書道は大切なものであると、はっと気付かされるものでした。私は書道を自分の特技として堂々と自慢できる、そんな特技があるだけでも素晴らしいことで書道をやっていなかったらそんなものにも出会えなかったと思っています。ずっと手に触れていなかった筆を1月頃になり学校の書き初めで久しぶりに持った時、筆の感触が身に染みました。
途中で諦めて辞めていたらそんな自分と向き合えてなかったので私を支えて下さった先生方、家族にとても感謝しております。
これからも得意なものとしてそしてまだまだ可能性を広げ、書道と向き合っていきたいと思います。

 

青梅市沢井

<中央審査委員会賞>
近藤乃愛(秋田県・ノースアジア大学2年)

臨書は原本を元にして作品を書くと言われます。しかし、墨の付け具合や筆の運筆の工夫を自分で作り上げることも必要です。中学生から臨書を書き始めましたが、最初の頃は原本を真似て書いていました。私は不器用で柔軟性がない性格で、いつも運筆に強弱がない作品を書いてしまうことが多いです。毎回指摘されても筆の感覚を掴むことができなかったのが現状でした。それでも文字を書くことは楽しいです。作品を遺すことは、自身の成長を振り返ることのできる人生の要であり、宝物であると思います。
これからも上位入賞を目指し、日々精進して参ります。

 

<日本書字文化協会会長賞>
龍見奈々子(大阪府・緑涼高等学校2年)

高校では書道部を選択し、顧問の先生から古典「雁塔聖教序」を教えていただきました。半紙に太筆で書くサイズから始まり小筆で藍紙に鉄鉢で書く作品まで稽古しました。
昨年、学校から『大阪府高等学校芸術文化祭』にこの古典で挑戦し、力を出し切った思いでしたが願った結果には繋がりませんでした。
そんな中、『日本書字文化協会臨書展』があると書塾の先生から聞き、もう一度この古典で挑戦したいと思いました。この作品は、古典の特徴をしっかり正確に捉え、初心に戻る覚悟で書き上げました。最後まで諦めず向き合えたことが今回の受賞に繋がったのだと思い、結果を聞いたときは本当に嬉しかったです。

 

<青梅市日中友好協会会長賞>
関口美夢(東京都・青梅市立第2中学校1年)

今回の作品は、楽しみにしながら習いに行けました。なぜなら、普段は、楷書や行書でも基本的な書き方が主ですが、自由にのびのび書けるイメージの行書だからです。
また、臨書展では道具も違うものが使えます。書くと驚くほどぐねぐねの羊毛も自分では思ってもいない線を表現してくれます。筆の開きや勢いで出来た表現は、常に出るものでもなく、書く中で同じ線が出るとは限らないので、そういう線が出た時は「ラッキー」と思うといいよ、と先生は良い線のことを教えてくれます。
そのような中で、筆や硯等を作っている職人さんのDVDを見たことを思い返しました。これから私は、筆一つひとつ、毛一本いっぽんに思いを込めて作ってくれた職人さんや、筆の大元となる動物たちにも感謝して書いていきたいです。

 

<日中文化交流促進会理事長賞>
戸邉奏太(千葉県・船橋市立高根台第2小学校5年)

臨書とは…何だろう?と調べてみました。『書の古典を見て習うことを臨書という』古典についても調べるうちに、いろんな人のいろんな書体も目にすることができました。書道が日本にどうやって伝わってきたのかなど、国語の学習でも学んでいましたが、さらに深く知ることができました。歴史に興味があるぼくにとって、今ぼくたちが書いている文字や、書道にはこんな歴史があったことに、新しい発見をすることができました。
今年は6年生になり、小学生最後の年です。日々の積み重ね、努力すること、そしていつもご指導くださる先生方への感謝を忘れず、これからもがんばりたいと思います。

 

日本寒山寺の「楓橋夜泊」石碑

<日中文化交流促進会理事長賞>
松尾彩加(東京都・江東区立亀戸中学校2年)

今まで臨書の勉強はしたことがなかったので、初めての経験は不安でもあり、新しいものに挑戦するワクワク感もあって、書いていくうちに筆の運びや字形のとりかた、全体のバランスの難しさ、楷書や行書の他に草書や色々な書体が存在することも知りました。
臨書の難しさを感じながらも、点画の繋がりを大切に意識を集中して作品を書くとあっという間に時間が過ぎ、自分がのめり込んでいく心地よさを感じひたすら練習し作品を仕上げた結果、このような素晴らしい賞をいただき驚いています。
来年は高校生になり、芸術書道や書道教室でも古典臨書が中心のお稽古ができるので、今回の経験を生かして前進したいと思います。

 

 

 

硬筆実力(課題)検定受験のご案内

日頃より日本書字文化協会(以下、書文協)の活動にご理解くださいまして有難うございます。標記検定試験(通称・新硬筆検定)をご案内します。鉛筆・ペンによる硬筆指導は、書文協が全国随一と自負しております。正しく、美しい日本語の継承・発展は書文協の掲げる理念です。きちんと硬筆文字を書けることは、学力アップにもつながります。

新硬筆検定は、書文協制作のテキストの課題について教場で学び、清書作品を提出していただくものです。合否の判定と共に、ワンポイント添削した作品をお戻しします。検定の進み具合に応じて、段級も付与され励みになります。以下にその特徴をまとめました。

検定受験は教場を通じて行います。また、教場卒業後は、書文協に直接作品を送ることで継続して受験することができます。テキスト「えんぴつ・ペン文字練習帳」につきましては、このほど第11巻を発行いたしました。その案内を兼ねて、紹介させていただきます。

ご検討くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。                敬具

 

 

新硬筆検定テキスト11巻を発行

書文協はこのほど、「えんぴつ・ペン文字練習帳11巻」を発行しました。B5判64ページで600円(消費税別)です。書文協発行の教材、書具の価格は、書文協ホームページのメニュー欄「書文協紹介」からプルダウン表示される教材・教具の値段項目からご覧ください(いずれも消費税別です)。
新硬筆テキストは15巻シリーズで、現在11巻まで発行されています。学年相当で作成されており、1巻は小学1年生相当、7巻は中学1年生相当、10巻は高校1年生相当、13巻以上は大学・一般相当となっています。取り上げる内容、表現、使用漢字などに学年相当の工夫がされています。
各巻とも8課題で構成されています。
新硬筆検定は120課題で構成されていますから15巻を合格し、最高の10段を付与されます。段級は20段階。詳しくはホームページのメニュー欄「検定・資格・大会など」からプルダウン表示される硬筆実力(課題)検定実施要項をご覧ください。
テキストは第1巻から順に進んでいただきますが“飛び級”の制度もありますので、同検定実施要項をご覧ください。
11巻の87番課題からは草書が始まります。
楷書・行書・草書の全てに渡って硬筆文字に取り組む完全な硬筆テキストです。
この15巻シリーズの前段階として、幼児編が上・下の冊構成で出版されています。就学前の幼稚園・保育園児でも、字に興味、関心が持てるように作られています。幼児編も検定・級付与の対象になります。実施規定をご覧ください。

 

 

 

割り引きのテキスト販売も

教場、園・学校で一括して購入される際は、割り引き販売もいたします。詳しくは書文協にお問い合わせください。

下記は幼児編

 

 

 

 

Published 2022年5月20日

月刊書字文化2022年4月-5月合併号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No96~
令和4年(2022年) 4月-5月併号

◇ご挨拶(会長・大平恵理)
◇第10回伝統文化大会審査講評
◇第7回臨書展審査結果速報
◇ひらがな・かきかたコンクール案内
◇特別認定試験実施
◇事務局より

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

ご 挨 拶

 

リカレント教育

春は出会いとお別れの季節です。
個人的ですが、古い女性のお友達が、また書写書道をやりたい、と言ってきてくれました。川崎校に通ってくれます。大学進学のためしばらく休んでいた青年が、念願の合格を果たし、復帰宣言をしてくれました。帰省のついでに、懐かしい顔を書文協本部に出してくれたケースも。
一方で残念なケースもあります。進学で居住地など環境が激変
したので退会されました。状況が落ち着いたら戻ります、と言う言葉を信じます。受験のために1年ほど休会したい、と言う人も。しっかり頑張って合格を、と祈念するばかりです。
本音を言えば、細々の時期があってもいいので、絶対に書写書道の学びを続けて欲しいのです。しかし、誰しもいろいろなライフステージがあります。やっと育児から解放されたと思ったら、親の介護が始まるケースも珍しくありません。
このため書文協は、書写書道学習を生涯教育にするために、リカレント制度の充実に力を入れています。リカレント(recurrent)とは循環や再出発が直接的な意味。必要なタイミングで学び直すのがリカレント教育です。まずは各教場に団体登録していただき、その時、生徒さんの性別、生年月日、住所などを登録します。
これらの情報は外部から完全に遮断されたサーバーに保存され、その個人の請求がなければ開示されることはありません。またその扱いは関連法規に守られます。その個人情報に、その人の検定など研修履歴、大会での成績などが保存されていきます。しばらくの時を経て、改めて学びをスタートさせるとき、そのデータがとても役立つのです。
このシステムは、各教場を代行して行っているとも言えます。時と場所が違っても、皆で書写書道を生涯学習とすることができるのです。書文協加盟の皆様に会費を頂いていますが、その多くはこのシステム維持に役立てられています。

 

第10回伝統文化大会講評

会期:令和3年12月1日~令和4年1月21日

第10回全国書写書道伝統文化大会の審査会は、令和4年2月8日、中野区内で行われました(月刊2・3月合併号既報)。今号では加藤東陽・書文協中央審査委員長の審査講評をお伝えします。

出品数(カッコ内は前回)は応募総数 9,383点(8,986点)、年賀はがきコンクール6,961点(6,658点) 書き初め展覧会2,422 点(2,328 点)でした。

 

 

加藤東陽先生講評

自己表現として文字を書き、言葉を書くことを大切に

年賀はがきコンクールについて、幼児から一般まで、硬筆用具をよく生かし、しっかりと学んでいることが作品に表れていました。年賀はがきは手紙を書くという日常性の高い活動です。

ですから本コンクールは小学生まではえんぴつ、中学生からはボールペンも含め硬筆を使用することになっています。幼児、小学校低学年でえんぴつの線が太すぎた作品、中学生以上一般の方で筆ペンを使用したように受け取れた作品では、評価が本来の力より少しさがってしまったのは残念でした。

はがきは紙面がとても狭いうえにマス目や罫線もありません。ここに賀詞、メッセージ、日付、氏名を収めるので、特に文字の大きさや行の中心を整えることが大切です。作品の左右の余白などにも注意を払っている作品にはとても好感が持てました。

書き初め展については年齢に関わらず技能面だけでなく自己表現の観点からも昨年以上に実力をつけてきていることを嬉しく思いました。多くの作品に、書く枚数を重ねることで現れてくる線質の豊かさ、書いている言葉をものにして自分の思いを乗せて書いていること、特に高校生以上では墨の潤渇の自然さ等が感じられました。

書き初めとして古典に臨む中でも、言葉の区切りなどに注意をはらい、言葉に思いを乗せて書くことを心がけるようにしましょう。毛筆作品ではなおのこと、線の太細、文字の大小の調和、墨の潤渇など、それらが相まって、自分のものにしてまとめていくことで、紙面の余白が心地よく響きあってきます。そして書くことの楽しさが自己表現となります。自分の作品に良さを見出し、また指導する先生方は良さを引き出し褒め、取り組むことを期待します。

 

 

第7回臨書展の審査結果 応募〆切:令和4年4月22日

大賞に大阪の阿部智恵さん

書文協主催の第7回臨書展は令和4年4月22日締め切りで行われ、合計1092点の出品がありました。前回より5%の増加でした。審査は4月30日、中野区内で行われ、臨書展審査員3人のうち加藤東陽・書文協中央審査委員長、加藤泰弘・同委員が出席、豊口和士・同委員は大学での所要のため欠席されました。
審査は厳正に時間をかけて行われ、大賞など特別賞7点、優秀賞12点が決まりました。書文協ではさらに、第7回が力作ぞろいであることから、今後の一層の発展を願って奨励賞を新設、ホームページの結果発表欄で名前を公表します。
大賞は、大阪府内の麗鳳書院(寺本麗鳳代表)で講師を務める阿部智恵さんが獲得しました。阿部さんは大阪教育大学で書道を専攻、優秀な成績で卒業して3年。高校の非常勤講師も務めつつ躍進を続ける新進の女流書家です。
作品は、平安期の三蹟と言われる藤原行成の針切れの仮名を一枚の半切に細かく書いた優美な作品です。
日本の古典、それも仮名文字を書いて射止めた大賞。
阿部さんは「臨書展に向けて新しいチャレンジをした作品でした」と喜んでいます。
これらの賞は、6月3,4,5日に東京都青梅市の多摩川渓谷沿いの澤乃井ガーデンギャラリーで開かれる優秀作品展示会で飾られます。審査結果は、奨励賞など審査結果は5月末頃に賞状等の発送をもって行います。また、審査講評、特別賞受賞者の喜びのコメントは、6月初旬発行予定の月刊書字文化6月号に掲載します。なお、作品は書文協に帰属します。
臨書展は書写書道を学ぶ上で大事な臨書の普及と共に、日中の文化交流の促進を目指しています。前回から中国大使館文化部に続き、今回は地元青梅市に後援いただきました。大会の趣旨を踏まえ、次回第8回(来年3月末予定)では後援団体の広がり、内容の一層の充実を図ります。また、出品カテゴリーの見直しなども行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

阿部さんの受賞作品。

 

 

<臨書展後援団体>

青梅市、中華人民共和国駐日本国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO法人日中友好交流促進会、中国国立南京芸術学院日本校、蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

 

<各部門出品数>

第7回(第6回)

臨書常設課題の部  309点(440点)

臨書自由課題の部  287点(216点)

楷書書写の部    496点(384点)

合計       1,092点(1040点)

 

<特別賞受賞者>

大賞           :阿部智恵

中国大使館文化部賞    :鈴木苺亜

中央審査委員会賞     :近藤乃愛

日本書字文化協会会長賞  :龍見奈々子

青梅市日中友好協会会長賞 :関口美夢

日中文化交流促進会理事長賞:戸邉奏太

日中文化交流促進会理事長賞:松尾彩加

優秀賞 :浦ひかり:波多野百音:蜷川千衣:本橋由香里:伊東琥子:平川汐南:大平麗雅:六佐阿侑香:榎本蒼:戸邉恵美:中井沙夜子:杉本龍峰

 

 

ご 挨 拶

大会実行委員長 渡邉 啓子

第7回臨書展にご出品いただき、ありがとうございます。

7回を迎えて特に感じることがありました。まず、小中学生からも臨書を書くのが楽しいという声が聞こえたこと。回数を重ねてこられた方々の成長が伺えたことです。

常設課題を取り組む中で、楷書書写の部から始め、臨書の3文字・4文字、7文字、14文字、全文と段階を追うことで、14文字や全文がサラッと書けるようになっていました。今後も実力をつけていかれるような大会運営を心掛けて参りたいと思います。

今年は、中国蘇州の寒山寺を勧請した日本寒山寺、楓橋夜泊の石碑が建つ場所にあるギャラリーにて展示会も開催いたします。東京郊外、山と多摩川渓流の中にある自然豊かな所です。ぜひ当地を訪れていただければ幸いです。

 

 

第11回全国書写書道総合大会

ひらがな・かきかたコンクール案内

第11回全国書写書道総合大会の一環として行います。締め切りは7月20日(水)です。その他、出品料、手本発表期日、審査結果発表期日などは同封の実施要項を参照してください。

 

課題一覧

書文協が独自に開発した「ひらがな難易度表」(下記)に基づいて作成。学年指定の硬筆共通清書用紙に鉛筆で書きます。年少・年中・年長は難易度表ランクAのひらがなで構成、小1はCランクが入らないように、小2,3は自由に構成しています。

参考手本・硬筆共通清書用紙は「団体参加(予定)申込書」に必要事項を記入の上、書文協にお送りください。参考手本は1枚41円+消費税、各用紙は1枚13円+消費税。参考手本は、ホームページからダウンロードもできます。「団体参加(予定)申込書」がない場合は、書文協ホームページ上部の「ダウンロード」にカーソルをあて、「書類ダウンロード」からダウンロードし、ご使用ください。今大会の書類・参考手本等の更新は、5月中旬に行います。

 

学年      用紙        課題
年少・中   清書用紙①    とり (なまえ)
年長     清書用紙①    つくし (なまえ)
小1      清書用紙②    ひろいそら  小一(氏名)
小2      清書用紙②    さかあがりをれんしゅうする。 小二(氏名)
小3      清書用紙③    たなばたによぞらみあげてねがいごと。 小三(氏名)

 

本賞賞品

本賞(特選・金・銀・銅賞)は子どもたちが強く待っていることから、これまで通りメダルバッジとする予定です。

 

 

「評価の観点」が発表されます

止め・はね・払いなど、覚えて欲しい書写書道のルールを書文協が独自に50項目にまとめたものが「評価の観点表」です。検定やコンクールで出されてきた作品を、この評価の観点に照らして審査します。

この指定課題の評価の観点はどこか、は公開されます。ともすれば書写書道作品の審査過程は明らかにされないブラックボックスとされてきました。単に「上手い、下手」の漠然とした評価でなく、評価されたポイントを知ることで書写書道は学びの道筋を得ます。今回のひらがな・かきかたコンクールの「評価の観点」は5月下旬に発表予定です。

 

 

硬筆課題検定
令和4年度 第1回特別段級認定試験 6月実施

進度判定試験は、新硬筆検定の受験をすでに受験していて、現在取り組んでいる課題より学びが先行していると思われるケースについて、教場・本人の申し出により書文協が必要と認めた場合に行います。ただし、”飛び級“は2ランク(2段級位)以内です。新硬筆検定は濃密に構成されており、着実に力をつけていただくために第1巻からの履修を原則としますが、本人の努力、教場の指導を得て実力が育まれた場合、これを認め、奨励するために進度判定を行っています。

進度判定試験は6、10月に行います。 受験申請書(定型)は団体が一括で書文協本部に提出してください。団体に属していない個人は個人申請用紙(同)で申請ができます。試験は、書文協が指定する課題について、手本を見ないで硬筆共通清書用紙に書いて提出します。受験料は1,000円(税抜)です。結果が合格の場合は、結果内容に合わせ、事務処理費として結果登録料を納めていただきます。

登録料は、基本料金が500円。合格課題1課題につき100円。(いずれも税抜)となります。登録料を収めていただいた後、成績登録し合格証の発行となります。

ご不明な点等、詳細は書文協事務局にお問い合わせください。

 

事務局より

検定、ライセンス等の申し込み締め切りは下記になります。締め切り日を過ぎますと、次の締め切りに合わせてのご対応とさせていただくことがあります。

❏検定      偶数月の20日 → 結果は翌月の奇数月末に発送

❏特別認定試験  6月・10月の20日 → 結果は翌月の奇数月末に発送

❏ライセンス   ❖申請・昇格試験受験申込 〆切  4月・10月の10日

❖昇格試験実施期間  5月・11月の15日~月末

❏教材注文    毎月10日 → 当月末発送

 

Published 2022年3月14日

月刊書字文化2022年2月-3月合併号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No95~
令和4年(2022年) 2月-3月併号

◇大平恵理会長ご挨拶
◇書文協創立12周年
◇第10回伝統文化大会審査会を開催
◇大臣賞・名誉大賞受賞コメント集
◇第7回臨書展予定
◇長野秀章先生連載,指導者ライセンス試験実施

 

 

第7回臨書展 
4月22日必着で開きます。優秀作品展は東京都青梅市沢井の澤乃井ガーデンギャラリーで開催予定。実施要項(12ページから)を参照してください。

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

審査は実物を見なければ

コロナ禍がわずかに終息の兆しを見せてきていますが、まだ気を緩められる状況ではありません。書文協も「書写書道の学びは止めない」を掲げて事業を遂行しております。

2月8日には、第10回伝統文化大会の最終審査会を東京都中野区の区立もみじ山文化センター(中野ゼロホール)で開催しました。東京都が本日の都内の新規患者発生数は17,113人と発表した日でした。書文協中央審査委員会からは加藤東陽審査委員長お一人に出席頂き、協議しながら審査を進めていただきました。書文協からはいつものように渡邉啓子(副会長、事務局長)、池田圭子(教学参与)も加わり、厳正公平な審査を行いました。コロナ禍の都県境を縦断して出席していただいた加藤委員長には深く感謝いたします。

例え縮小しても、審査会を開いたのは、審査なかんずく書写書道の審査は、実物を見ないと行えない、と確信するからです。墨のかすれを含めて線質、止め、はね、払いなど運筆の全てが醸し出すハーモニーを感じ取るためには本物でなければできません。これは体験から導き出された確信です。

加藤委員長は、全日本書写書道教育研究会の会長を務められるなど、審査力、書写書道教育論に定評のある先生です。書文協での事前審査も、出品団体と判断が大きく違いが出るようなときは問い合わせるなど、全力を尽くしました。胸を張って、審査結果を発表できます。最終審査会はこれまで、書文協会員の希望者には基本的に審査会傍聴を許可してきました。審査の透明性を確保するためで、コロナが終息次第再開致します。

3月初旬ごろには特別賞と本賞を一括して発表できるめどが立ちました。発表は各団体・個人への賞状・副賞の送付により行います。この月刊書字文化2.3月合併号には、文部科学大臣賞、大賞受賞者の皆さんの喜びの声を特集します。

 

書文協設立12周年

一般社団法人日本書字文化協会は、2010年(平成22年)2月2日、東京都中野区を本拠に、設立登記されました。財政など書文協の名義での活動は整備を待ってその夏からとなりますが、設立記念日は2月2日です。10・H22・2・2と覚えてください。今年で12周年となりました。

あっという間の12年間でしたが、文字を扱う団体として公共性の維持を最も大切な事として活動してきました。完全非営利型の一般社団法人としているのもそのためです。

 

基本理念

①書くことは自己表現であり、自分を全肯定した精神で取り組む②正確で美しい日本語の継承発展

③良き伝統文化の維持

 

主な事業

①全国書字検定試験(検定)

②試験結果に基づく段級の付与

③指導者ライセンス(資格)試験

④各種講習会

⑤全国書写書道大会(総合大会、伝統文化大会、臨書展)

 

事業内容の詳細はホームページ(htpps://syobunkyo.org)でご覧ください。

スマホからも読み易い作りになっています。

 

ここ数年は、コロナ禍の中で苦しい活動が続いていますが「書写書道の学びは止めない」ことを目標としています。しかし、優秀作品展示・表彰式・交流会や各種講習会など多くのイベントがストップしています。状況が許し次第、復活していきます。

もうしばらくお待ちください。

 

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書文協充実に新しい動き

成績証明書の新デザイン完成

書文協は、各個人の検定やコンクール大会の成績を記録し、本人と所属団体の開示請求によって成績証明書として発行(有料)しています。書文協が責任を持って発行するこの証明書は、入試や就活時の内申資料として高い評価を受けています。

書文協では、この成績証明書を新たにザインし、よりしっかりしたものにしました。表紙(写真)に続き、課題検定、3つの全国書写書道大会(総合大会、伝統文化大会、臨書展)に含まれる各コンクール成績が記入されます。4月から証明書1通2,000円(税別)で発行する予定です。現時点の記録として、どなたもお申込みいただくことをお勧めします。

 

 

 

専修学院川崎校の開設

書文協の中心的活動は、全国の書塾、園・学校の指導者及びその構成員、個人に書写書道の心構え、技術を教えることです。ただ、現場を持つことの大事さに鑑み、附属の書写書道専修学院も運営しています。本部校(東京都中野区)、多摩支部校(東京都羽村市)に加え、昨年10月、川崎校を開校しました。今年、指導陣の充実、募集活動の活発化など開校作業が本格化します。

川崎校は、神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉駅周辺を拠点とし、毎月第二日曜日の日曜コース、毎週木曜日コースを開講し、毛筆・硬筆の指導を行っています。武蔵小杉駅は交通の要衝であり、遠くからも通学可能です。関心のある方は、書文協本部にお問い合わせください。

 

 

ベテランの高橋氏が本部講師に参加

京都市の香老舗「松栄堂」に勤務する高橋利基(かずき)さん(41)が本部講師陣に加わりました。中学生時代、大平恵理会長の母親から書道を習ったのが始まりという“書文協先史時代”を知る古参。希少な総合師範免許保持者です。松栄堂は京都の本店だけでなく東京銀座店など全国各地に支店を持つ老舗。勤務状況を見ながら指導をしてもらうことになります。(他の講師陣はホームページ参照)

 

第10回伝統文化大会審査会開く
異常事態下に前大会より4%増の快挙
応募総数は9,383(8986)点

 

各大会の出品者数(カッコ内は前大会数)は以下の通り。

 

年賀はがきコンクール 6,961点 (6,658点)
書き初め展覧会    2,422点 (2,328点)

お正月の風習である年賀状と書き初めにスポットライトを当てた「第10回全国書写書道伝統文化大会(伝統文化大会)」の審査会が2月8日、東京都内公共施設で開かれました。コロナ変異珠・オミクロンの爆発的増加の最中の出品となり、園・学校そして書塾が苦難する状況に、主催者としても胸を締め付けられる思いでした。

大会は予定通り1月21日(金)締め切りで行われました。ところが、年明けからオミクロンの猛威が顕著になりました。前回も非常事態宣言下での締め切りでしたが、今回は宣言も発令されていないのに、コロナ感染者数は、あっという間に過去最高を記録し続ける事態に。統制が取れていないだけ混乱も大きかったようです。

「明日から休校になりました。まだ清書していない生徒がいるのです」。電話口の担当の先生の悲痛な声が耳を離れません。

しかし、皆様の奮闘で、前回の第9回大会より約4%ですが出品数が伸びる快挙となりました。出品者はもちろん、出品作業を進めていただいた全ての人の努力を称えます。日本全体が未曽有の国難からの立ち直りを試されている状況ですが、今大会は、その意味でも画期的だったと思います。

 

今回も縮小審査会に

このところ、書文協中央審査委員に全員出席願う中央審査会が開けていません。

コロナ禍の拡大を避けるためです。今回も、加藤東陽・中央審査委員会委員長のみに出席していただきました。写真審査などもまかり取っている昨今ですが、書文協は「厳正な審査には本物を審査するしかない」との理念を通しています。異常事態下に快諾を頂き、身の危険を賭して都県境を越えていただいた加藤委員長に感謝します。審査会には書文協から大平恵理会長、渡邉啓子副会長、池田圭子教学参与が出席しました。

 

賞構成は以下の通り
◆個別コンクール
特別賞

文部科学大臣賞、名誉大賞(前大会と連続して大臣賞候補となったことを称える賞)、大賞(大臣賞に匹敵する作品)、審査委員会賞、書文協会長賞、推進機構理事長賞、小・中・高校長会賞、全書研会長賞、各主催・後援団体の賞、特別教育奨励賞

準特別賞

優秀特選ベスト10

本賞

特選、金賞、銀賞、銅賞

 

◆総合の部

毛筆、硬筆ともに優秀な作品の提出者若干名

トップは文部科学大臣賞、名誉大賞、大賞、伝統文化賞

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第10回伝統文化大会
受賞者コメント集

第10回全国書写書道伝統文化大会で文部科学大臣賞、大賞受賞者10人の方に喜びをつづっていただきました。長さ調節の必要などから編集の手を入れました。文責は編集部にあります。コメント全文は後日、ホームページに掲載されます。

 

【総合の部】
<文部科学大臣賞>
関口 美夢(東京都・青梅市立第二中学校1年)

2月10日のインターホン

ピーンポーン。家中にインターホンの音が響いた。普段何気なく耳にしている音。だが、この日の音はいつもと違った感じがした。
「電報です」。渡された中を開くと、受賞の知らせだった。ん?私が?総合の部で? 急すぎて内容が頭に入らなかった。
先生に何の作品での授賞かを問い合わせると、冬休み中の作品だった。今、冬休みを振り返ってみると、本当に大変な日々だった。学校からの課題や宿題、部活もあった。塾も重なり、習字の特訓を終え、車中で夕食をとり、そのまま塾へ向かった。
あのインターホンから私の意識は一段と上がった。今まで以上にもっと気持ちを込めて書きたいと思った。あっ、また鳴った。けれどやっぱり違う。2月10日のインターホンは私に何か教えてくれた。ハッキリとしたことはまだ分からないが、教えてくれたことを見つけるため、今日もまた、文字を書く。

 

<伝統文化名誉大賞>
大平 知雅(埼玉県・大東文化大学1年)

「流れ」を作る極意は努力と楽しさ

私は作品を仕上げる際に、上手く書くよりも流れに任せて書くようにしている。個々の字に関しては、先生に指導されたことを流れに組み込ませていくようにして、直していく。あくまで、私の中で一番優先しているのは流れだ。今回の作品は自分のペースがより表れた作品になったと思う。
私が長く師事をしている先生は、私が納得した作品であっても、次から次へと直す要点を伝えてくださる。そのため近頃は、自分が納得する作品ができても、時間がある限り多くの作品を仕上げる努力をするようになった。一つ一つの作品を適当に書くのではなく、前よりも良いものになるように心がける。自分の中で良いものになったと思えば、その後に書くものも心地よく書くことができる。
無駄に神経を使って書くと気が張ってしまい、硬い字になり、流れを出すことができないので、楽しんで書くことが1番かなと思う。

 

 

 

 

【全国年賀はがきコンクール】
<文部科学大臣賞>
八戸 麻友(千葉県・たきのい幼稚園年長)

もっとがんばる

ようちえんで、すごい賞をもらったと聞いて、すごくうれしかったです。
『で』の文字がむずかしかったけど、れんしゅうしているときはとてもたのしかったです。
えんぴつ教室は、お兄ちゃんが通っていたのではじめたけど、字がじょうずにかけるようになってうれしいです。
小学生になっても、もっとたくさんの字をかけるようにがんばりたいです。

 

<文部科学大臣賞>
秦 愛乃(福岡県・福津市立津屋崎小学校2年)

泣いたけれど自信がついた

大会の時は、いつもより何まいも何まいもれん習します。よくできない時は、くやしくてだんだんなみだが出てきます。いいだ先生は「あいちゃんなら、きっとできる。自分にまけるな。がんばれ!」といって、頭をなでてくれます。
わたしは、そんな先生と字を書くのが大すきです。たくさんれん習して書いた文字がえらばれて、自分の字に自しんがもてるようになりました。これからも、いっぱいれん習してもっともっとがんばります。つぎは、おけいこをいっしょにしているおねえちゃんとおなじ賞をもらえたらいいなぁとたのしみにしています。

 

<文部科学大臣賞>
近藤 紗瑛(埼玉県・狭山市立山王小学校5年)

目標の賞がとれた!

私はようち園に入ってすぐ、三歳の時から字を習いに教室に通い始めました。なかなか思い通りに上手く書けなかった私に、先生が優しく、一文字ずつ丁寧に教えてくれました。
年中の時に初めて賞をもらって、表しょう式に行った時にはピンと来なかったけれど、何度か賞をもらうなかで、文部科学大臣賞が私の目標になりました。教室や家で練習する時は、いつも集中して、お手本をよく見ながら書くように心がけていました。
目標にして、あこがれていた賞を受賞できて本当によかったです。六年生になっても、中学生になっても、文字を書くことがたくさんあると思います。これからも丁寧にきれいな文字を書いていきます。

 

<文部科学大臣賞>
松元 琳音(福岡県・大野城市立平野中学校2年)

コンクールを通じて成長

コンクールの作品としては初めて行書に挑戦しました。中太に書くこと、終筆を柔らかくすることに気をつけて、文字が柔らかい印象になるように書きました。特に、終筆を柔らかくすることは難しく、先生にコツを教えてもらいながら何度も練習しました。枚数を重ねるうちにできるようになっていったときは、コンクールを通して成長していることを感じ、嬉しくなりました。
このような素晴らしい賞をとることができたのは、丁寧に教えてくださった松本先生のおかげだと思っています。いつもありがとうございます。
これからも努力を続け、書写書道を頑張っていきたいと思います。

 

<大賞>
岩本 芽依(神奈川県立横浜緑ヶ丘高等学校2年)

好きだから集中できた

今回、納得のいく作品を仕上げられたのは、日々の基礎の積み重ねとお稽古を通して身についた集中力、先生方のご指導があったからだと思います。限られた時間の中でいかに多くを吸収し、それを作品にまとめるか。わずかな時間だからこそ、とにかく練習に充てられる時間はそこだけに集中するように取り組んできました。日頃のその取り組みが基礎となり、大会の作品を仕上げるにあたっても繋がっていたと思います。
そのように常に気持ちを持って取り組んでこられたのは、書を書く時間が好きだという気持ちが根本にあったからだと思います。お稽古に取り組んでいるときは楽しく、だからこそ集中して過ぎる時間はあっという間でした。
これからも楽しいという気持ちを持って、書にまっすぐ取り組んでいきたいと思います。

 

 

 

【全国学生書き初め展覧会】
<文部科学大臣賞>
伊藤 花菜美(愛知県・刈谷市立かりがね小学校6年)

感謝の心もち続けたい

先生から文部科学大臣賞受賞を告げられ、自分の中で一瞬、時が止まりました。とてもうれしくて泣けてきました。
練習から帰る時、お母さんにこの事を伝えると「ええっ!!すごい!!おめでとう!!」と拍手をしながら喜んでくれました。 受賞したことにより、家族みんなが喜んでくれるのが何よりうれしかったです。
自分の理想を超える作品がなかなか書けず、落ちこんでいる時、先生が「もっと自信を持って書いてごらん。」と、言ってくださいました。そのおかげで私は、自分に自信を持って練習に取り組め、納得いく作品が書けました。いつも迎えに来てくれた両親。これからも自分が沢山の人に支えられているのだということを忘れず、感謝の心を持ち続けていけるよう心がけていきたいと思います。

 

<文部科学大臣賞>
廣瀬 光汰(岡山県・明誠学院高校3年)

米芾をこれからも追及したい

受賞した作品は、宋の四大家の一人である米芾が書いた「蜀素帖」を臨書したものです。高校入学と同時にこの古典を勉強し始めたわけですが、米芾の代表作とも言えるこの古典は、変化に富み抑揚のある線や文字の中の白、絶妙な間合いなど、私に多くのことを教えてくれました。しかし、まだまだ完璧ではありませんので、大好きな米芾をこれからも追求していきたいと考えています。
今回の受賞は、先生方からのアドバイス、何より陰で支えてくださる両親のお陰と本当に感謝しています。今回の受賞を励みに、今後も感謝を忘れず制作に取り組みたいと思います。この度は、本当に有難うございました。

 

<大賞>
本橋 明日香(東京都中野区立中野中学校2年)

好みの字は人それぞれ

今冬、実は私は学校の書き初めでは銀賞で、金賞には一歩及びませんでした。
学校の先生方曰く「本橋さんの作品は字が太くて大きすぎる」とのことでした。そう言われた時は、私が書道を始めた小1から今まで積み上げてきたものを否定された気がしてそれなりに落ち込みましたし、自分の字に自信が持てなくなったものです。書道には様々な流派があり、太く大きく書くのを好む方もいらっしゃれば細く小さめに書くのを好む方もいらっしゃいます。正解はなく、全て書き手の好みです。学校の先生方と私とでは好む字が違ったのだ、そう思えるようになったら、学校の先生方から言われたこともあまり気にならなくなりました。
夏季の大賞はそれまでの私の努力が認めていただけた証。今回の冬季の大賞は私の書く字が認めていただけた証。そう思っています。私は私の書く字が好きです。

 

第7回臨書展を開催

渡邉啓子・実行委員長あいさつ

私が東京都青梅市在住で同市日本中国友友好協会員の事もあり、
臨書展実行委員長を仰せつかっています。早いもので、もう7回目を迎えました。書文協では数少ない年齢制限なしのコンクールです。お気軽に楽しんでいただければ、と思います。
青梅市の多摩川上流、沢井の渓流地を当臨書展の舞台として想定しているところがユニークです。そこには中国蘇州の寒山寺を勧請した日本寒山寺が建ち、漢詩・楓橋夜泊(ふうきょうやはく)を書いた石碑があり、鐘突き堂から鐘の音が川面を流れます。石碑も鐘も蘇州を模して造られました。
中国の古典を模写することの多い臨書の雰囲気に浸れる場所です。コンクール後には、この東京の奥座敷とも言える多摩川渓流の横で、優秀作品展が開催されます。機会がありましたら、ぜひ当地を訪れていただければ幸いです。

 

<書文協臨書展の歴史>

東京都を縦断する一級河川、多摩川の上流部(東京都青梅市沢井)に「日本寒山寺」があります。明治時代、蘇州・寒山寺の呼びかけに応え、地元の篤志家たちが建立したもので、蘇州・寒山寺に立つ漢詩「楓橋夜泊」の碑文と同じ碑があります。書文協臨書展は、東京の隠れた日中友好の場であるとも言える日本寒山寺周辺を、書文協臨書展がイメー
ジする場所としています。
実施要項にありますように臨書の常設課題として漢詩「楓橋夜泊」があるのはそのためです。
また、書文協の中心的指導者らは、日本寒山寺の碑文を臨書するなどこの場を書道研鑽の場としました。ここは、いわば書文協発祥に縁の深い地とも言えます。指導者らは、これまで蘇州を中心に10度近く中国大陸を訪れ、多くの中国の方々と知り合い、おかげさまで。これまで各団体の後援を頂いて来ました。

 

 

第7回臨書展実施要項

臨書とは、大まかに言えば、書の古典を模写することを言います。書道を学ぶ上で、書く技術を高めるためのとても大事な学びとされています。高校書道科のカリキュラムでは、臨書が重視されているのがわかります。また、古典の多くは中国の優れた書作品です。国際化時代の異文化理解の手始めとして、漢字同文の隣国の文化を知ることはとても意義があります。
こうした目的から、書文協は幼少のうちから臨書に親しめるように工夫した臨書展を開催、今年度で7回目となりました。

1.主催

一般社団法人日本書字文化協会

実行委員長・渡邉啓子

 

2.後援

毛筆指導は「書き方」を学ぶことであり、書く過程を学ぶことが主眼である>と強調されました。

東京都青梅市日本中国友好協会

青梅市

中華人民共和国駐日本国大使館文化部

中国書法学院

国際芸術家連盟

NPO法人日中友好交流促進会

中国国立南京芸術学院日本校

蘇州・寒山寺

蘇州呉昌碩研究会

 

3.作品〆切

令和4年4月22日(金)必着  ❖末尾の注意事項に留意

 

4.応募資格

全部門とも年齢不問

 

5.募集部門

※用紙はいずれも縦長、縦書き使用。落款は、落款印のみは不可。

<臨書の部>

用紙は半切、八ッ切、半紙
① 自由課題
  高校教科書臨書教材から4文字以上

② 常設課題
   漢詩・楓橋夜泊の1句以上、
   1句中の四文字、三文字でも可

<楷書書写の部>
下記から選ぶ。用紙は半紙、八ッ切
・1字:月、満、天、漁、火、城、外、の中から1文字
・2字:漁火
・3字:寒山寺

 

月 落 烏 啼 霜 満 天
江 楓 漁 火 對 愁 眠
姑 蘇 城 外 寒 山 寺
夜 半 鐘 声 到 客 船

 

6.手本

指定課題の部は漢詩・楓橋夜泊の拓本をA3判に複写したものを、楷書書写の部の手本(大平恵理揮毫)はA4判で計9枚。手本はいずれも1枚当たりA4判110円、A3判220円。希望者は送料110円を加えた相当額分の切手を添えて、書文協本部臨書展係りに申し込んでください。※金額は消費税込

 

7.出品方法

①作品に出品票を貼付する(出品票には出品券を貼付)
②応募総括用紙、応募明細用紙を同封し送付

※ 6.手本 及び 7.出品方法

①、②、手本は、書文協ホームページからダウンロード、または書文協にご請求ください。❖出品票に貼付する出品券は書文協より発行いたします。
出品料をお振込みの上、その受領証またはコピーを応募総括用紙に貼付して
下さい。

 

8.出品料

臨書の部は1点1,000円(幼児・小中学生は700円)
楷書書写の部 同700円(幼児・小中学生は500円)
個人出品は一律1点1,500円
※いずれも消費税別

 

9.振込先

ゆうちょ銀行

名義 一般社団法人日本書字文化協会
=振込用紙にてお振込みの場合=
記号 00130-1-728113
=上記以外からお振込みの場合=
店名 〇一九(ゼロイチキュウ)  口座番号 当座 0728113

 

10.賞

大賞(臨書の部1・2から)

中華人民共和国駐日本国大使館文化部賞

中央審査委員会賞

日本書字文化協会会長賞

青梅市日中友好協会会長賞

日中文化交流促進会理事長賞

優秀賞

 

11.展示会

2022年5月31日(火)~6月5日(日)

東京都青梅市沢井2-970  澤乃井ガーデンギャラリーで開催

開催時間11:00-16:00 最終日は14:00まで

近づいたら書文協ホームページで確認してください。

 

12.審査員

加藤東陽(書文協中央審査委員会委員長、東京学芸大名誉教授、全日本書写書道教育研究会会長)

加藤堆繋(同委員会委員、東京学芸大学教授、前文部科学省教科調査官)

豊口和士 (文教大学教授、文部科学省教科調査官)

大平恵理(日本書字文化協会会長)

 

13.作品提出先

一般社団法人 日本書字文化協会

〒164-0001

東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話:03-6304-8212
FAX:03-6304-8213

E-mail info@syobunkyo.org
書文協ホームページ:https://www.syobunkyo.org

 

・作品提出上の注意

①臨書展は年度末行事ですが、状況に鑑み、締め切りを4/22まで延期してあります。

出品時の学年は令和3年度(令和4年3月末まで)学年を記入してください。

②出品料、手本代は第6回と同値段です。別に消費税が必要です。

長野秀章氏が毎日新聞に連載

書文協中央審査委員で東京学芸大学名誉教授の長野秀章(竹軒=ちくけん)先生が、毎日新聞朝刊東京版に「書教育漫遊」PARTⅡの連載を始めました。毎月最終金曜日に
掲載されるもので第1回は1月28日付け、2回目は2月25日に掲載されました。
第1回は「書き初め指導における現場教員の思い」のタイトルで、この冬の各学校段階での書き初め指導の実態を報告。「平成時代に教員になられた多くの方は、毛筆指導に対して“苦手意識”や“畏怖感”に近いものが存在するのも確かである」と看破。「今の教員研修の在り方を今一度見直す時期に来ているように思える」と提言しています。第2回は「研究発表は授業を活性化させる大事な要素」。研究授業が全国的に減少していると指摘した。長野先生は長く文部科学省教科調査官を務められ、現場にも行政にも強い立場から歯に衣をきせない辛口評論を展開されていくと思います。ご愛読ください。

 

指導者ライセンス試験に挑戦しよう

年に2回の指導者ライセンス(資格)試験が5月に行われます。3月20日までに申し込み手続きをする必要があります。同試験は書文協の学びの中でも中核をなす部分です。皆さん、奮って受験しましょう。
ライセンス試験は、書文協が「この人は、ここまでなら他人に教える力があります」と外に向かって証明するための試験(ライセンス手帳、認定証の写真参照)。社会的な信用度も高く、サークルでの指導など有効に活用されています。また、学びの軌跡として資格を取得している人もいます。
検定の種類だけライセンス試験がありますが、現在見直しを検討しております。現在主に実施しているのは、えんぴつ指導者ライセンス、硬筆指導者ライセンス、毛筆半紙指導者ライセンスです。
検定とライセンス試験は切り離されています。ですから検定の進み具合にかかわらずライセンス試験にチャレンジできますが、毛筆半紙など一部に検定受験成
績と連動してライセンスを取得する制度も並行しております。
詳細は書文協ホームページのバナー「検定・ライセンス」をご覧ください。

写真は、ライセンス手帳表紙、認定証

Published 2021年12月28日

月刊書字文化1月新年号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No94~
令和4年(2022年) 1月新年号

◇大平恵理会長ご挨拶
◇冬の特訓実施、第10回全国書写書道伝統文化大会締め切り迫る
◇2022年の書文協の取り組み
▶年間スケジュール▶2022はここに注力(①テキスト発行②専修学院生大募集・川崎校の本格展開③展示・表彰・交流会、中央・地域講習会の再開④ネットの充実
◇新聞社がらみ話題3点
▶朝日新聞出版社の新刊▶読売新聞生活家庭面に硬筆特集▶毎日新聞都内版に書道連載

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

書字は自己表現だから意識し、全肯定で

新年、おめでとうございます。今年も、正しく美しい日本語の継承、良き伝統文化の発展が書文協の目標です。旧に変わらず、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
政府のデジタル庁の新設など、IT化は益々進むでしょうが、同時に文字を書くことも大事にしていきたいと思います。一律の符号で示されていくデジタルと違い、書字は呼吸を調え、思考が脳から腕を伝い、指から筆記具に伝わって紙の上に字となって現れます。日本語を覚える効果や脳の活性化が言われる所以です。それ以上に、それぞれが手書きする書字は、個性ある自己表現であることが、とても大事で、素敵なことだと思います。
このことから、私が考える第一の点は、自己表現であるからこそ、意識すれば書かれる字も変化する、と言うことです。変化は書く速さや筆圧にも影響し、そこにリズムが生まれます。こうして書かれた字は、必ず見違えるほど美しい文字になります。
第二点は、自己表現であるからこそ、自分を全肯定して取り組みたい、と言うことです。
私もそうですが「上手く書けるかな。自分は書くことに向いていなのでは」という意識を持ちがちです。そんな苦手意識は捨てて、自分のことを肯定的にとらえたい、と思います。
この全肯定は、書字に限らず何事にも大切なことで、日本の子どもたちは自己肯定感が薄い、といわれがちなのは残念なことです。
最後に、書字は文字の集まりである言葉と密接です。つまり、書字は言葉を通じて自分を表現することなのです。書文協が言葉を大事にしているのもこのことからです。特に言葉を書くことの多い硬筆テキスト「えんぴつ・ペン文字練習帳」は言葉を豊かにする様々な工夫をしています。また、専修学院に作文教室を置いています。この教室は専修学院生でない遠距離の方でもオンラインで参加できます。是非、ご利用ください。

燃える冬の特訓、年末年始に開催

毎年恒例の冬の特訓が、歳末から年始にかけて実施されます。時節柄、防疫の徹底のために専修学院生徒のみを対象としましたが、生徒たちは毛筆に、硬筆練習に多くのコマ(練習単位時間は90分)を申し込みました。2021年夏にも実施され(写真)、生徒たちは冬の開催も強く望みました。
特訓は東京都中野区と青梅市内の公共施設で12月25日から実施され、1月4日には渋谷区代々木のオリンピック記念青少年総合センターでも開かれます。特訓では通常の練習の強化訓練だけでなく、学校の宿題の面倒を見ることや年明けの日本武道館での席書き大会の準備にも当てます。

 

 

第10回伝統文化大会に応募を

ささいなことでも結構ですので書文協本部に電話かメールで問い合わせてください
大会コンクールは二つ

 

◆令和3年度全国年賀はがきコンクール(硬筆)

応募年齢は幼児から一般まで。いずれも指定課題が決まっています。年齢(学年)ごとに定まっている年賀はがき清書用紙(書文協から購入)あるいは日本郵便はがきに書いて応募してください。

◆令和3年度全国学生書き初め展覧会(毛筆)

応募は幼児から大学生まで。指定課題と自由課題があります。自由課題は同一文言でも用紙の大きさ(半紙、八ッ切、半切、地域指定用紙)が違えば3点まで応募できます。

ホームページに参考手本など掲載

ホームページにAお手本・評価の観点 B実施要項、指定課題解説一覧が掲載されています。Aはページ上部に横一列にあるメニュー欄の「ダウンロード」項目からダウンロードしお使いください。Bはページ中ほどのバナー欄(カット写真付き)の「書写書道コンクール」項目に記載されています。スマホからも楽に見られる作りになっています。

書文協年間スケジュール

状況により、予定が変更されることがあります。直前になったら書文協ホームページ(https://syobunkyo.org)でお確かめください。ホームページはスマホからも見易い作りになっています。
パソコンとスマホでは、ホームページを開いた場合のフロントページの作りが異なります。パソコンの場合、上段にメニュー欄が並び、その下にカット写真付きの項目(バナーと呼びます)が並びます。スマホで開きますと、バナー項目が並び、右上横にハンバーガーマークと呼ばれる(三)が付いています。これをクリックするとメニュー欄が掲示されます。

<1月>

▶︎新硬筆テキスト11巻発行・・・・・・・・1/7
▶︎第10回伝統文化大会締め切り・・・・・・・・1/21

<2月>

▶︎2月検定試験
20日までに受験作品を書文協に送ってください。次月末日ごろまでに合否判定と添削作品を返送します。

<3月>

▶︎第7回臨書展締め切り・・・・・・・・・3/25
▶︎専修学院生春の大募集・川崎校開校記念式
▶︎新硬筆テキスト12巻発行・・・・・・・3/31

<4月>

▶︎4月検定試験
▶︎中央講習会・地域講習会
地域団体のご要望を調整して日程を定めます。
▶︎中央審査委員会会合
2021年度は非常時態勢 で過ぎました。新年度はできる限りの通常化を目指しています。中央審査委員の先生方にお集まりいただいて、諸々のことについてご意見を伺う会にしたいと思っています。4月新学期が落ち着いたころの4月末を予定。

<5月>

▶︎5月ライセンス試験
改めて発表します
▶︎新硬筆テキスト13巻発行・・・・・・6/30

<6月>

▶︎6月検定試験

<7月>

▶︎中央・地域講習会
4月と同様に日程調整を進めます。

<8月>

▶︎8月検定試験
▶︎夏の特訓

<9月>

▶︎第11回総合大会締切・・・・・・・・9/16
ひらがな・かきかたコンクールは例年通り7月下旬の締め切りです。
▶︎新硬筆テキスト14巻発行

<10月>

▶︎10月検定試験
▶総合大会優秀作品展示・交流会 ▶書文協総会を同時開催
・・・・・10月下旬あるいは11月初旬

 

 

<11月>

▶︎ライセンス試験

<12月>

▶︎12月検定試験
▶︎新硬筆テキスト15巻発行  場合により新年になるかもしれません。

 

 

2022年、ここに注力

コロナ禍に呻吟してほぼ2年。書文協は「書写書道の学びは止めない」決意でやってまいりましたが、多くの事業がストップあるいは規模縮小となっています。コロナの動向は予断を許しませんが、書文協は今年、防疫に完璧を期しつつ、積極的な事業展開に転じます。「書文協年間スケジュール」と併せてお読みください。

 

①新硬筆テキスト全巻刊行、検定・ライセンス試験の拡大

書文協の中心事業は、書写書道の指導法の教授です。このためにテキストが用意され、成果を試す「全国書字検定試験(検定)」と「指導者資格試験(ライセンス)」があります。

えんぴつ・ペン文字練習帳11巻を1/7発行

書文協はこれらの見直しを進めていますが、その中で生まれた「硬筆課題検定(通称・新硬筆検定)」のテキストは15巻を構想するうちの10巻(高校1年生相当)までが刊行済です。今年は11巻(高校2年生相当)をまず1月7日には刊行予定です。その後、3か月ごとに刊行を続け、年内には15巻(一般相当)までできれば刊行したいと思います。

 

 

学校単位での検定受験、検定とライセンス試験の切り離し

検定試験は従来通り、2ヶ月に1回偶数月に行います。毛筆、硬筆のテキスト課題に添って清書作品を合否判定するものですが、今年は園・学校単位での受験を勧める活動を展開します。このため授業の進め方との関係で必要なときは、園・学校に限り3ヶ月に一度の不規則受験も認めます。
指導者ライセンス(資格)試験(ライセンス試験)は、書文協が、この人は教える力がこのレベルまである、と認定するもので、サークル指導のためなどに好評です。従来は、検定試験の進み具合に応じて、各級ライセンス試験の受験を認めてきましたが、昨年にこの連動制限をなくしました。途中から検定参加した人などで教える力があってもライセンス試験を受けられない壁を無くするためです。しかし、この切り離しがまだ徹底されていませんので、周知に努めます。

 

②専修学院生の大募集、川崎校の本格展開
オンライン受講生も募集

書文協は付属の教室として書写書道専修学院を置いています。現在、東京中野区の本部校と羽村市の多摩支部校、そして昨年秋に開校した川崎校があります。これらの各校では、書文協のベテラン講師が直接手ほどきしますが、昨今はオンライン指導も盛んになってきました。このため本年は、書文協加盟の書塾が無い県と北海道に限り、オンライン受講専修学院生を募集します。

川崎校を拡充展開

3つ目の専修学院教室として昨年秋、神奈川県川崎市に川崎校を開校しました。交通の要衝である武蔵小杉駅近くの地域活動センターを拠点に、毎週1回の授業と毎月1度の日曜講習会を開いています。タワーマンションの林立する未来都市的な地域ですが、幼少のうちから書写書道を習わせたいという親御さんも少なくなく、また都内まで通うのが大変という生徒たちに喜ばれています。開校曜日、コマ数の増など拡充に努めます。

 

③展示・表彰・交流会や中央・地域講習会の再開
オンライン方式による開催も検討

ぜひとも再開したいのが、総合大会、伝統文化大会ごとに開いてきた優秀作品展示会・表彰式・交流会です。交通機関を利用して全国から集まるだけに、感染を懸念してストップしてきました。たとえ従来通りの形が状況により無理でも、ネット機器によるオンライン参加方式も検討する等、こうした場の確保を目指したいと思います。
本部近くの中野区内や、各地に書文協講師を派遣する地域講習会の再開を望む声も多く寄せられておい、できる限り再開します。

 

④ネットの充実

昨年、ホームページの大改造を行いました。併せて今年は、書文協ユーチューブ・フェイスブック・インスタグラムなど、関連情報交流装置の充実に努めます。

 

 

新聞がらみ話題3点

全国紙3社がらみの話題をお届けします。昨年末から初春にかけてのもので、時系列で並べました。(文責・問い合わせは、当機関誌編集部です)

 

◆朝日新聞出版社発行
動画が飛び出す「読むだけで自分の字が 見ちがえる!」

大平恵理・書文協会長著で2021・12・20、全国の書店で一斉に発売開始されました。
B6版サイズ(128mm×182mm)で本文128ページに練習ドリル編が32ページ付いて1430円(消費税込み)。何ともユニークな題名ですが、上原千穂・同社編集者、元井朋子・ライター、大平会長が作り上げた労作です。
B6のコンパクトな本に、何組もの動画が埋め込まれているのもユニーク。ページにQRコードが描かれていて、そこからスマホで動画を再生するもの。例えば「①止め・はね・払いは忠実に」の題の下に、動画でCHECK!・QRコードが付いていて、それを再生すると大平会長が実際に書いているのが分かります。書写書道本から飛び出す動画。IT時代にピッタリです。

まとめ買い希望者は書文協にご相談を

2・3ページに掲載された大平会長手書きの「はじめに」のタイトルは「意識の変化が字に魅力を生む」。脳から手に伝わるリズムで書く自己表現の書字は自己を全肯定して取り組もう、という大平書字哲学が書き込まれています。
「ほら、この本を読んだら,見違えるほど個性的できれいな字になったでしょ」と言わんばかりに、取り外せる練習ドリル編が付いているのも、にくい構成です。
まとめ買いを希望される書文協関係の指導者先生方は、ぜひ書文協にご相談ください。

 

◆読売新聞生活面掲載
「大平恵理・書文協会長の硬筆指導」特集

読売新聞東京本社生活部の男性記者が、大平会長から聞き取りで硬筆の書き方を紹介した記事が、2021年12月23日の同紙生活家庭面に大きく掲載されました。子供の字を心配する親の期待に応えて、その記者が、市販本から見つけた大平会長に取材を申し込んできたようです。
「あけまして おめでとう」の大平会長自筆のイラストも付いており、年賀状作成も佳境の時期に、きれいな字をかくためのポイントを書文協会長に聞いてみた、というもの。本文のほか、イラストには気をつけるべきポイントが書かれています。
大新聞が、字の書き方を生活家庭面でしっかりと取り組んでいただいた意欲と、代表的指導者として書文協の大平会長を選んだ目の確かさに敬意を表するものですが、記者も普段あまりなじみのない分野の取材で苦労されたと推察します。今後とも、大事な取材分野として取り上げていただけることを期待しています。

 

◆毎日新聞都内版に“書写書道の今”を連載
長野秀章・書文協中央審査委員著

本年1月の最終金曜日(1/28)から毎月最終金曜日に5回ほど、毎日新聞都内版に掲載予定。「筆や鉛筆を持つ子供たちの学びは今」のタイトルで、長野先生が書塾の現場も訪れるようです。毎日書道会が編集局とタイアップして行うもので、毎日書道会審査委員でもある長野先生に白羽の矢が立ちました。
長野先生は東京学芸大学名誉教授。
長く文部科学省教科調査官も務めました。
書文協中央審査員委員として日頃からお世話いただいており、書文協はこの企画に全面的に協力する方針です。
都内版では、これまでも書写書道関係の企画が連載されており、長野先生も何度かレギュラー執筆者として見識を披露されてきました。
(写真は、2020・5・29掲載の「書教育浪漫」。竹軒は長野先生の雅号)

 

Published 2021年11月29日

月刊書字文化11月-12月合併号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No93~
令和3年(2021年) 11月-12月合併号

◇大平恵理会長ご挨拶
◇第10回全国書写書道伝統文化大会案内
◇<第10回総合大会特集>審査結果、講評
◇総合大会・受賞者コメント集
◇長野秀章先生講演、冬の特訓実施

第10回伝統文化大会(全国年賀はがきコンクール、学生書き初め展覧会)の締め切りは令和4年1月21日(金)です。

 

第10回総合大会(ひらがな・かきかたコンクール、学生展、全国硬筆コンクール)の文部科学大臣賞、大賞受賞の9人のコメントを掲載しました。

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

「左利き」に思う

第10回全国書写書道総合大会(総合大会)で、文部科学大臣賞とそれに次ぐ大賞を受賞した生徒さんたち9人に、受賞感想コメントを書いてもらっています。コメントはこの号で、全審査結果は11月下旬に発表するのですが、自分が左利きであることを告白したコメントが2本もあって驚いています。
一人は、高校2年の女子生徒。この人は、なんと右手で書いた毛筆でトップに立ち、左手で書いた硬筆で大臣賞に次ぐ大賞に輝きました。この結果、硬筆・毛筆共にすぐれている人に贈られる総合の部で、トップの文部科学大臣賞を受賞しました。審査会では大変に話題になり、使い分けを知った加藤東陽・書文協中央審査委員長も絶句されました。
彼女はコメントで「左利きであるということも自分の一つの特徴だと思って前向きに練習に励んできました」と振り返り、大臣賞受賞を受けたことで「どんなに難しいと思うことでも自分の気持ちさえあればその壁も乗り越えることができると思います」と書きました。
もう一人は、中学2年の女子生徒。彼女のコメント文標題は、ずばり「私は左利き」。彼女も毛筆は右手、硬筆は左手で書く“スイッチ・ライター”です。
左利きであったための保育園時代以来の苦労をつづりました。「右利きの人に比べて上達が遅かったように感じます。書道を始めてから8年が経った最近ようやく少し上達してきた気がするので、やれるだけやつてみようと思います」と決意をつづりました。
実は私も左利きです。右手で書くように矯正したのですが、今も包丁は左手で切り、皮むきは右手でします。彼女たちもまた、辛い思いをすることが多かったかもしれません。
大きな賞に輝いた自信が、2人にこのコメントを書かせたのだと思います。しかし、大きな賞を取ろうとそうでなかろうと「左利き」問題は書文協にとって以前から課題となっています。
性別を超えた平等、多様性尊重を言う「ジェンダーフリー」に象徴される現代社会において、書き文字においても右手、左手はフリーでなくてはいけないのではないでしょうか。ただし、漢字・仮名文化そのものが字の構成、筆のしなりを含めて右手・右書き仕様であるのは事実ですから、その事実を教えた上で、左利きにコンプレックスを持つ必要のないことを教えていきたいと思います。

第10回伝統文化大会を開催します

お正月の風習である年賀状と書き初めにスポットライトを当てた「第10回全国書写書道伝統文化大会(伝統文化大会)」を令和4年1月21日(金)締め切りで開きます。皆さん、奮ってご応募ください。不明な点やホームページの見方など、何でもお気軽に書文協本部にお気軽にお問い合わせください。

大会コンクールは二つ
◆令和3年度年賀はがきコンクール(硬筆)

応募年齢は幼児から一般まで。いずれも指定課題が決まっています。年齢(学年)ごとに定まっている年賀はがき清書用紙(書文協から購入)あるいは日本郵便はがきに書いて応募してください。

◆令和3年度全国学生書き初め展覧会(毛筆)

応募は幼児から大学生まで。指定課題と自由課題があります。自由課題は同一文言でも用紙の大きさ(半紙、八ッ切、半切、地域指定用紙)が違えば3点まで応募できます。

賞構成(予定)は両コンクール同じ

<個別コンクールの部>

特別賞=文部科学大臣賞、名誉大賞(前回大臣賞で今回も大臣賞候補作品となったことを褒賞)、大賞(大臣賞に匹敵する作品)、審査委員会賞、書文協会長賞、推進機構理事長賞、小・中・高校長会賞、全書研会長賞、各主催・後援団体の賞、特別教育奨励賞

準特別賞=優秀特選ベスト10

本賞=特選、金賞、銀賞、銅賞

<総合の部>
毛筆、硬筆ともに優秀な作品の提出者
トップは文部科学大臣賞、名誉大賞、大賞、伝統文化賞(名誉大賞、大賞=選考は個別コンクールと同様)

園・学校出品特典

保育園・幼稚園・学校単位の応募は出品料10%引き。また、参考手本・年賀はがき清書用紙が出品園児・生徒1人当たり2枚を無料で提供。送料はご負担ください。

ホームページに参考手本など掲載

ホームページにAお手本・評価の観点 B実施要項、指定課題解説一覧が掲載されています。Aはページ上部に横一列にあるメニュー欄の「ダウンロード」項目からダウンロードしお使いください。Bはページ中ほどのバナー欄(カット写真付き)の「書写書道コンクール」項目に記載されています。スマホからも楽に見られる作りになっています。

第10回総合大会
応募総数は6568点 前回より10%増

第10回全国書写書道総合大会は、締め切りを1ヶ月余延して、10月22日に締め切られました。
コロナ感染者が多く、延期を求める多数の要請に応えたものです。幸いにも、延期決定後からコロナ感染者が急減期に入り、標記の応募数を得ることができました。
ひらがな・かきかたコンクールは3241点、全国学生書写書道展は711点、全国硬筆コンクールは2616点でした。
審査会は10月28日、東京都内施設で開催。加藤東陽(書文協中央審査員長)ご出席の下、厳正に行われました(写真)。
ここで選ばれた文部科学大臣賞、大賞受賞の9人に受賞コメントを書いていただきました。次ページから掲載しています。

 

審査講評 加藤東陽・中央審査委員会委員長

全体的に見ると、基礎力が向上している印象を受けました。これからも、一歩先を見つめ更なる発展を期待いたします。
小学校低学年では一字一字の形を整えることや、「止め・はね・はらい」をしっかりと。
3、4年生では、文字の大小を意識することも大事です。
小学校高学年では、行書きで、文字数も増えていきます。ここでまた改めて、字間や行間などにも注意しましょう。
中学生は楷書から行書、さらに高校・大学・一般では草書へと半歩から一歩先の挑戦をすることも推奨します。筆脈をつかみ、2字連綿、3字連綿へと「言葉を書く」という意識を毛筆、硬筆共に養っていくことを心にかけて欲しいと思います。
今回の審査では、利き手が話題になりました。しかし、日常的に利き手の話にとどまらず、多様性を受け入れることの重要性が様々な場面で取り上げられています。文字文化の歴史をしっかりと踏まえ、右手で書いた方が書きやすいということはありますが、左手で文字を書くことも一人ひとりの特徴・個性としてとらえていきたいと考えます。

 

 

第10回総合大会
文科大臣賞・大賞受賞者コメント集

全国的に猛威をふるうコロナ禍のため、練習用に普段借りている公共施設が閉館されるケースが増えています。「教室が開けない」と指導者らの悲鳴が聞こえます。自宅9人の方に、喜びをつづっていただきました。長さ調節の必要などから編集の手を入れました。文責は編集部にあります。各コメントはホームページに全文を掲載いたします。

 

【総合の部】
<文部科学大臣賞>
岩本 芽依(神奈川県立横浜緑ヶ丘高等学校2年)

気持ちで「左利き」の壁乗り越えた

私は幼い頃から書を続けていますが、特に高校生になってからは充実した学校生活と忙しい日々の中で書に充分な時間を取るのが難しくなってしまいました。ですがその分、月に一度のご指導の場ではなるべく多くのものを吸収し自分が納得のいく作品に仕上げられるよう取り組んできました。その積み重ねが今回報われたようでとても嬉しいです。
また私は左利きということで左で書く硬筆は縦線横線が上手くいかなかったり書道では慣れない右手で書くのが難しかったですが、左利きであるということも自分の一つの特徴だと思って前向きに練習に励んできました。左利きだから難しいと諦めてしまうことも簡単ですが私はどんなに難しいと思うことでも自分の気持ちさえあればその壁も乗り越えることができると思います。

 

<大賞>
大平 知雅(埼玉県・大東文化大学1年)

コメントは学生展に掲載しています。

 

【ひらがな・かきかたコンクール】
<文部科学大臣賞>
佐々木 智悠(千葉県・たきのい幼稚園年長)

字を書くのが楽しくなったよ

すごい賞がとれて嬉しいです。「ことり」は、線がまっすぐになってしまうので、傾けたり丸く書くのが難しかったです。えんぴつ教室は、字をいっぱい書くので時々面倒くさくなってしまいますが、字を書くのが楽しくなりました。(佐々木 智悠)

この度は、このような名誉ある大変素晴らしい賞を頂き、ありがとうございました。
お調子者で、普段から真面目に物事に取り組む事が少ないので、受賞の連絡をいただいた際は、家族一同大変驚くとともに感激いたしました。
えんぴつ教室の先生方が、とても熱心にユーモアを交えて教えてくださり、よく褒めて伸ばしてくださるおかげだと思います。これを励みにこれからも頑張ってもらえたらと思います。(母)

 

<文部科学大臣賞>
三好 伶(福岡県大野城市立月の浦小学校3年)

書き方の先生になりたいです

1年生の時から、書き方を習っています。ほかの習い事もしているけれど、書き方が一番好きです。字をきれいに書けたら、とてもうれしいし、先生にほめてもらうと、もっときれいに字を書こうと思います。わたしは、「あおいうみにふねがうかぶ」の「ふ」の文字がとくにむずかしく、何ども練習しました。だから今回しょうをもらえてとてもうれしかったです。
先生いつもやさしく教えてくれて、本当にありがとうございます。これからもたくさんいろいろなことを教えてください。どんなときでも字がうまくかけるようにたくさん練習して、しょう来は、書き方の先生になりたいです。

 

【全国学生書写書道展】
<文部科学大臣賞>
松田 咲那(兵庫県小野市立小野小学校4年)

泣いたこともあったけど自信に

お母さんが書道教室の先生とお話をしている顔の表情がみるみる笑顔になったので、何をお話しているのかなと思ったら「さなちゃん!文部科学大臣賞になったんだよ!」と言われました。今まで他の展覧会では、上位の賞は上級生が受賞していたので、まさか自分がとれるなんて、びっくりしました。
この作品で「登」の“癶”のバランスがむずかしかったのと、“豆”の部分の線の太さをかえて、しっかりと書く練習を何度もしました。先生は一生けん命教えてくれましたが、上手く書けなくて泣いてしまったこともありました。でも練習が終わるまで待っていてくれる家族の支えもあってがんばれました。
小学1年生の時から習字教室に行き始めて、筆で字を書くのが大好きで、毎週習字教室に行くのが楽しみです。これからもいろんな字が書けるようになることと、自分の名前ももっときれいに書きたいです。この大賞は私の自信になります。

 

<文部科学大臣賞>
大平 知雅(埼玉県・大東文化大学1年)

文字に触れる喜びを実感

姿勢を正して書きなさいと、小さいころから先生に指導を受けてきました。それは、かなを書く上で一番重要なことだと感じます。姿勢を正すことで手から筆、そして文字へとリズムがつながっていくと実感できるからです。自分でも頭の中で形作れない時、そのリズムで自分だけの文字を書くことができる気がします。そのため、今回の文字も墨で書く前に、こう書こうと少し想像するだけで、あとはリズムに任せて書きました。その時その時で、文字は少しずつ変わるので、2枚で仕上げる席書は、気に入った作品を出品できました。
また、大学もコロナの影響でオンラインになり、配信されたレジュメを印刷するばかりで、ノートに文字を書くという機会がなくなっていました。そのため、書道で文字に触れることに喜びを感じ、今回も楽しく書くことができました。この期間で、文字に触れる大切さを改めて実感し、これからも続けていきたいという思いがより濃くなりました。

スがむずかしかったのと、“豆”の部分の線の太さをかえて、しっかりと書く練習を何度もしました。先生は一生けん命教えてくれましたが、上手く書けなくて泣いてしまったこともありました。でも練習が終わるまで待っていてくれる家族の支えもあってがんばれました。
小学1年生の時から習字教室に行き始めて、筆で字を書くのが大好きで、毎週習字教室に行くのが楽しみです。これからもいろんな字が書けるようになることと、自分の名前ももっときれいに書きたいです。この大賞は私の自信になります。

 

<大賞>
本橋 明日香(東京都中野区立中野中学校2年)

私は左利き

この場をお借りして、少しだけ私の過去を振り返らせていただきます。
私が書道を始めたのは小学校1年生の時でした。当時6歳だった私は、利き手が左手であるがために、文字の横線を右から左に引き、横書きの文章を右から左に書いていく子供でした。私の通っていた保育園でお手紙交換が大流行した時期に私が友達に書いた横書きの手紙は、全て右から左に読んでいく形式になっていたため幾度か友達から解読不能だと言われたこともありました。左利きの私にとって右手で文字を書くという行為はまさに未知そのもので、初期のころは筆を正しく持つことや横線を左から右に引くことにすら多くの労力を要しました。右利きの人なら簡単に習得できてしまいそうなことを習得するのに時間がかかった私は右利きの人に比べて上達が遅かったように感じます。
書道を始めてから8年が経った最近ようやく少し上達してきた気がするので、やれるだけやってみようと思います。

 

【全国硬筆コンクール】
<文部科学大臣賞>
色摩 乃雅(埼玉県草加市立八幡小学校6年)

自信につながる賞

先生からこのお話を聞いたときは、まさか自分がこんなに大きな賞をとれるとは思っていなかったのでとても驚きました。それと同時にとても嬉しかったです。
私が硬筆を始めたきっかけは当時小学生だったお兄ちゃんの付き添いでした。習っていくうちにもっと字が上手になりたいという気持ちが強くなって一生懸命練習してきました。今は妹と一緒に教室に通っています。先生はいつも丁寧に優しく、そしてたくさん褒めてくれるので頑張ろうという気持ちになることができます。
私は学校の硬筆展で県まで行くことを目標に頑張っていましたが、いけなかったので、とても悔しい気持ちがありました。しかし、今回このような素晴らしい賞をいただけたのでこれからの自信に繋げることが出来ます。もうすぐ中学生になりますが、苦手な字などもたくさん練習して、一文字一文字もっと上手で素敵な字が書けるように精一杯、頑張っていきたいと思います。

 

<文部科学大臣賞>
陽 麻衣佳(大分県立上野丘高校1年)

「至誠通天」

想像以上の評価を頂き大変嬉しく思います。また、これまで丁寧にご指導して頂いた先生には感謝の気持ちで一杯です。
初めて草書に挑戦し、作品を仕上げるにあたり、線のしなやかさの中にいかに作品全体に躍動感を出すかを重視しました。草書ならではの流暢さや、強弱を明確化することを考え試行錯誤を重ねながら練習に取り組みました。
今回の受賞で8年間継続してきたことが実を結び、書写書道の学びを通して積み重ねていくことの大切さを実感することが出来ました。そして、今後も日々の努力や様々な経験が生涯の学びにつながっていくと思います。

 

<大賞>
北村 紗千(神奈川県・森村学園初等部3年)

校長先生らにほめられ励んだ結果です

この度は「大賞」という素晴らしい賞をいただき、本当にびっくりしました。学校の先生から「日本代表みたいな賞だよ!!」と言われて、すごい賞なんだなと実感しました。
私は小学二年生になってから、習字を習い始めました。きっかけは一年生と二年生の時の硬筆コンクールで「教育特別奨励賞」をいただいたことです。その時、校長先生や担任の先生から褒めていただいたことがうれしくて、字を書くことが好きになりました。
硬筆の面白さは、同じ文字を書いても、千差万別で毎回違う文字になるところです。何度も練習することで、自分の理想とする文字に近づけることにやりがいを感じます。
「大賞」を受賞したことを励みに、これからもたくさん練習して、きれいで美しい字が書けるように頑張りたいと思います。ありがとうございました。

 

<大賞>
岩本 芽依(神奈川県立横浜緑ヶ丘高等学校2年)

コメントは総合の部に掲載しています。

 

都小書研の研究授業で長野秀章先生が講演

東京都小学校書写研究会(土上智子会長)は10月22日午後、豊島区立池袋本町小学校で、令和3年度研究授業を開催しました。研究テーマは「書写の能力を高め、日常に活かす学習指導の工夫」。
研究授業は5時限目に同小学校4年の小滝潤子教諭が担当、単元名は「漢字同士の大きさ」。白馬という言葉を使って行われました。研究授業は全3時間指導計画の最後の3回目。前授業において自分の課題(テーマ)をカラフルな色で図示した練習用紙が何枚も作成されています。当日の授業ではその練習用紙を使って何枚も練習した後、毛筆のまとめ書き、続いて硬筆のまとめ書きへと指導力に定評のある先生がスムーズに授業を運びました。
途中、アドバイスタイムが設けられ、児童が2人組で互いの課題に合った助言や称賛をするという、学び合いを取り入れた学習活動が行われました。「①毛筆で中心を指導する際、あらかじめ学年、氏名を書く欄の幅を取った線入りの下敷きだと指導しづらい②硬筆、毛筆を関連付けて指導する際、毛筆では姿勢が良かったのに硬筆になったら姿勢が悪くなった、えんぴつの持ち方の指導はどうしたらいいか」などの問題が提起されました。
終了後、分科会報告が行われたのを受けて、東京学芸大学名誉教授、書文協中央審査委員会委員の長野秀章先生が講演されました(写真)。先生は<学習指導要領、第3学年及び第4学年の内容(3)エ「書写に関する次の事項を理解し使うこと」に照らし、毛筆指導は「書き方」を学ぶことであり、書く過程を学ぶことが主眼である>と強調されました。また、対象の学年が毛筆書写を始めて2年目の4年生であることから<毛筆については筆順や点画の接し方などにも重点を置いて指導して良かったのではないか>など述べられました。

 

冬の特訓を実施します

恒例の冬の特訓を年末・年始に実施します。書き初め等学校の宿題も指導します。場所、参加料など詳細の決定はこれからですが、コロナが落ち着きを維持していれば、多くの参加者を期待します。専修学院の生徒以外も状況が許せば受け付けます。書文協本部にお問い合わせください。

特訓は中野、代々木と青梅市の3会場で行います。中野は年末に中野ゼロホール、年始は、代々木のオリンピックセンターです。青梅は同市内の公共施設で行います。

 

 

Published 2021年10月22日

月刊書字文化10月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No92~
令和3年(2021年) 10月号

◇大平恵理会長ご挨拶
◇ホームページを全面改訂オープン
◇指導者ライセンス試験を11月に実施
◇総合大会ホームページの利用を

書文協のホームページを全面的にリニューアルしました。時代に合わせ、スマホで楽に読める工夫をとしました。本号3ページの特集を参照して下さい。
第10回全国書写書道総合大会の締め切りは10月22日(金)です。

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

来年度こそ通常を取り戻します
~10回大会は、準備期間と致します。ご了承を~

過ごしやすい季節となりました。コロナ禍も収束を見せてきており、全ての地域での警戒事態宣言が解除され、さあ、やろう! といった機運を肌で感じております。少しだけですが安堵するところです。この間、罹患された方も多くおられます。また、クラスターの発生などで、学校や職場でとても苦労された方も多くおられることと存じます。お見舞い申し上げます。
書文協では、第10回全国書写書道総合大会の作品〆切を10月22日に延期する対応をとり、現在、作品をお待ちするとともに、できる限り早く結果発表するために備えているところでございます。
また、10月は第10回同伝統文化大会の告知も行います。応募締め切りは2022年1月22日(第3金曜日)とし、実施日程は全体に例年同時期といたします。また、今年度も会場を借りての展示交流会は行わないなど、非常時体制が継続されます。コロナ禍は終息に向かっているとはいえ、園・学校・教場などのご負担を極力減らし、また書文協としましても令和4年度の両大会に向けて、展示交流会、表彰式の開催など通常化回復に全力で取り組むためです。その代わり、10回大会では、書文協ホームページ上における結果発表の充実、及び受賞者名簿の作成などに注力いたします。
コロナ禍などまだまだ予断を許さない社会情勢ではございますが、あらたな生活様式などにも対応し、発展的事業の実施に努めてまいります。書写書道学習の充実を目指し、学校や指導者の方におかれましては、参加者への督励をお願いし、また参加者の方々におかれましては研鑽努力されますことを祈念いたします。
今後とも書文協の事業等にご理解ご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

ホームページを全面リニューアル

8/20オープン 新URL(ホームページアドレス)

https:// syobunkyo.org

◎パソコンもスマホも旧アドレスから自動的に移動します

書文協はホームページを全面リニューアルして2021年8月20日にオープンしました。掲載内容を整理して、皆さんに書文協をより理解していただくためです。また、時代に対応して、スマホで十分に読めるよう制作しました。ご利用ください。

 

<パソコンで見る場合>

◆新URLをクリックすると、真ん中の画像の上部に、メニュー項目が並びます。書文協をよく知っていただきたい内容の項目、必要書類をダウンロードする項目などが出てきます。これらをメニューと呼んでいます。これにカーソルを当てると、メニュー項目内の詳細項目がプルダウン表示されます。最初の「書文協紹介」なら会長あいさつ、講師紹介など8項目が表示されます。クリックしてご覧ください。メニューは7項目です。

◇書文協紹介  ◇検定・資格・大会など  ◇結果発表・優秀作品
◇専修学院・講習会  ◇機関紙  ◇ダウンロード  ◇お問い合わせ

(注意)プルダウンメニューが下まで見えない場合は、スクロール(下にさげて)してください。

◆真ん中の画像の下はバナーと呼ばれる項目がカット写真と共に出てきます。特に興味がありそうな項目を揃えました。詳細はメニューでお調べください。以下の7項目です。

◇テキスト・指導法  ◇書検  ◇検定・ライセンス  ◇書写・書道コンクール
◇専修学院・講習会  ◇月刊書字文化  ◇スタッフブログ

 

<スマホで見る場合>

スマホで新ホームページURLをクリックすると、バナー7項目がまず出てきます。バナーは皆さんに特に読んで欲しいものを選びました。言ってみれば、書文協事業の中心的なものです。ざっくりと分かってもらえれば、と思います。

●ハンバーガーメニュー

スマホ画面の最上段に緑の横線があり、その右端に、横三本線の印があります。形が似ているので、ハンバーガーメニューと呼ばれます。これをクリックすると隠れているメニュー7項目が表示されます。それをクリックすると詳細項目情報が表示されます。書文協紹介などメニュー項目一覧です。さらに各項目をクリックすると読める仕組み。バナーとメニューを合わせて書文協を十分にご理解、活用してください。
(次ページは写真による説明です)

●新ホームページの見方(専修学院生のページの閲覧を例に)

 

ライセンス試験を11月に実施
検定と切り離し受験できるよう改正

指導者ライセンス(資格)試験は従来、検定の進み具合に応じて受験する仕組みでした。しかし、制度が複雑で、多くの人から分からないという声が寄せられていました。このため、書写書道の指導者養成という書文協の中心的理念により貢献する事業とするため、今回のライセンス試験から、検定の進度状況と関わりなく、半紙検定はライセンス試験を受けられるようにしました。
ただし、ライセンス段階は新級から順に上げていくことが必要です。また、試験のレベルを従来より下げることはしません。従来制度で得たライセンスに自信をお持ちください。
多くの人の腕試しを待っています。

<11月硬筆・毛筆ライセンス試験概略>

・実施日・場所
11月15日―30日
各教場からの申請を書文協が認定した所。個人は書文協指定場所。

・申し込み
9月20日―10月31日

・受験料
受験内容により異なりますので、不明な場合はお問い合わせください。

・証明書発行
手帳に挟み込むサイズの認定証を発行します。
希望者には、大判証明書も発行します。料金は1、000円(税別)

・出題内容
受験内容により異なりますので、不明な場合はお問い合わせください。

第10回総合大会

締め切り延期 10/22(金)に

書文協ホームページの利用を

全国的に猛威をふるうコロナ禍のため、練習用に普段借りている公共施設が閉館されるケースが増えています。「教室が開けない」と指導者らの悲鳴が聞こえます。自宅を開放している場合でも、対面指導ができません。こんな中で、各教場は工夫を凝らして総合大会への参加を目指していただいています。

コンクール作品の提出は、教室への郵送や、持ち込みです。それを団体審査してもらい書文協へ送ってもらいます。指導者の団体審査結果は尊重されます。

課題・解説一覧、参考手本、評価の観点が使えます

この事態に、お勧めしたいのが書文協ホームページです。

<実施要項・指定課題一覧>

バナーの「書写書道コンクール」(写真1)をクリックしてください。次のページに「第10回総合大会」のマークがあり、その下に青い横線で「要項の詳細」と書かれた青い横線がありますので、その横線をクリックすると実施要項がご覧いただけます。また、そのページに指定課題一覧の印刷用アイコンがありますのでご利用ください。

<手本、評価の観点>

「参考手本」と「評価の観点」(写真2)は、ホームページ上部のメニュー(またはハンバーガーメニュー)をクリックし、「ダウンロード」→「手本ダウンロード(各大会名)」からご利用いただけます。指導や学びの助けとして、「評価の観点」は作品が評価される場合、どの部分が評価の対象になるかを、課題に応じて図示したものです。審査の過程は、ともすればブラックボックスになりがちです。書文協は、作品応募が学びとなるよう、評価の観点を公開しています。各団体の指導者の皆様にご利用いただけると幸いです。
これは来年正月早々の第10回伝統文化大会以降でも同様に掲載されますので、ご利用ください。

 

 

 

Published 2021年9月22日

月刊書字文化9月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No91~
令和3年(2021年)9月号

目 次
◇大平恵理会長ご挨拶
◇ホームページを全面改訂オープン
◇夏の特訓開催
◇指導者ライセンス試験、推進機構役員交代
◇総合大会ホームページの利用を

 

●書文協のホームページを全面的にリニューアルしました。時代に合せ、スマホで楽に読める工夫をしたのと同時に、書文協の姿がよく分かる構成・内容としました。本号7ページの特集を参照して下さい。

 

●第10回全国書写書道総合大会の締め切りは10月22日(金)に延期します。

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
メールinfo@syobunkyo.org
ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

ITとの共生
~ホームページ全面改善、オンライン授業充実~

ひと昔前、誤った言葉が流行りかけたのを覚えています。「書くから打つ時代へ」。IT(Information Technology、情報技術)の発展が目覚ましくなり始めたころのことです。今では「書く」と「打つ」は共に発展することが大事なのだという考えが一般的になってきたと思います。
「書くと打つ共生時代」に、書く意義がより深く認識されるようになってきたように思います。個性を大事にするだけではなく、日本語の継承・発展のためにも書くことが大切です。書くと打つでは、脳内の血流の多さも大きく異なる研究結果もあり、日本語を覚え、忘れないためには書くことが大事です。

一方、「打つ」こと、つまりITの大事さが日々強まっていることは、書写書道専門の私でも分かります。ITとの共生は、これからは必須だと言えるでしょう。書文協としましても2つのことを実施していこうと思っています。

1つ目は書文協ホームページの全面的改善です。スマホ時代に即して、スマホからも書文協の情報を得ていただけることを目指し、8月20日にリニューアルオープン。月刊書字文化9月号に関連記事を掲載しましたので、ご覧ください。

2つ目は、オンライン授業の充実です。もちろん直接手ほどきを受けることに越したことはありません。ただ、対面のスクーリングは密を避け、人数を1/3程度に抑えて行い、あとはオンライン指導で補う形です。なかなか教室へ足を運べない状況の時は全てをオンライン指導にすることも、というやり方です。

オンライン授業には、受信し、添削する方法の検討、関連機材をどうそろえるかなど、課題はたくさんありますが、昨年来行ってきたメールのやり取りだけでも大変喜ばれています。硬筆・毛筆とも送信されてくる作品に講師が赤字で直しを入れて返信します。これに電話を付け加えた電話・オンライン指導は究極の個人指導とさえ言えます。新しい授業形態として発展的に活用していきたいと考えています。

ホームページを全面リニューアル

8/20オープン 新URL(ホームページアドレス)

https:// syobunkyo.org

◎パソコンもスマホも旧アドレスから自動的に移動します

書文協はホームページを全面リニューアルして2021年8月20日にオープンしました。掲載内容を整理して、皆さんに書文協をより理解していただくためです。また、時代に対応して、スマホで十分に読めるよう制作しました。ご利用ください。

 

<パソコンで見る場合>

◆新URLをクリックすると、真ん中の画像の上部に、メニュー項目が並びます。書文協をよく知っていただきたい内容の項目、必要書類をダウンロードする項目などが出てきます。これらをメニューと呼んでいます。これにカーソルを当てると、メニュー項目内の詳細項目がプルダウン表示されます。最初の「書文協紹介」なら会長あいさつ、講師紹介など8項目が表示されます。クリックしてご覧ください。メニューは7項目です。

◇書文協紹介  ◇検定・資格・大会など  ◇結果発表・優秀作品
◇専修学院・講習会  ◇機関紙  ◇ダウンロード  ◇お問い合わせ

(注意)プルダウンメニューが下まで見えない場合は、スクロール(下にさげて)してください。

◆真ん中の画像の下はバナーと呼ばれる項目がカット写真と共に出てきます。特に興味がありそうな項目を揃えました。詳細はメニューでお調べください。以下の7項目です。

◇テキスト・指導法  ◇書検  ◇検定・ライセンス  ◇書写・書道コンクール
◇専修学院・講習会  ◇月刊書字文化  ◇スタッフブログ

 

<スマホで見る場合>

スマホで新ホームページURLをクリックすると、バナー7項目がまず出てきます。バナーは皆さんに特に読んで欲しいものを選びました。言ってみれば、書文協事業の中心的なものです。ざっくりと分かってもらえれば、と思います。

●ハンバーガーメニュー

スマホ画面の最上段に緑の横線があり、その右端に、横三本線の印があります。形が似ているので、ハンバーガーメニューと呼ばれます。これをクリックすると隠れているメニュー7項目が表示されます。それをクリックすると詳細項目情報が表示されます。書文協紹介などメニュー項目一覧です。さらに各項目をクリックすると読める仕組み。バナーとメニューを合わせて書文協を十分にご理解、活用してください。
(次ページは写真による説明です)

●新ホームページの見方(専修学院生のページの閲覧を例に)

夏の特訓を開催

新型コロナが猛威をふるっていますが、生徒たちの強い要望に応えて、書文協は7月下旬から8月冒頭にかけて、夏の特訓を行いました。防疫態勢を完全に敷き、参加者への注意喚起も徹底した結果、事故なく終了しました。全国的に警戒事態は続いています。気を緩めることなく、マスク・手洗い・三密防止などをしっかり守って生活しましょう。

6日間24コマに延べ200人参加

夏の特訓は毎年、東京・代々木のオリンピック記念青少年総合センターで泊りがけで行っています。今年も残念ながら宿泊を中止。会場も専修学院中野本部教室生は東京中野区立なかのZERO学習室で7月23,28,29,30日、同多摩教室生は、東京都青梅市立大門市民センターで7月31日、8月1日に開催しました。毎日4コマ(1コマ90分)。密集防止のため定員を絞りました。

なかのZERO学習室で

大門市民センターで

着実に実力を伸ばした子ども達

なかのZERO学習室は池田圭子、中野めい先生、青梅市大門市民センターは渡邉啓子先生が担当。大平恵理会長が双方にサポートに入る形で行われました。
毛筆は床書きで実施されました。子ども達がぐんぐん力を伸ばすのが分り、先生方も練習を集中して続ける特訓の効果を改めて認識。参加コマ数の増加を求める声が子ども達から上がりました。部活で参加できなかった高校男子が遠路、青梅会場まで足を延ばしたケースもありました。
状況によりますが、冬の特訓をオリンピックセンターで実施する場合は、一部、各団体からの受け入れもできないか、なども検討していく方針です。

 

ライセンス試験を11月に実施

検定と切り離し受験できるよう改正

指導者ライセンス(資格)試験は従来、検定の進み具合に応じて受験する仕組みでした。しかし、制度が複雑で、多くの人から分からないという声が寄せられていました。このため、書写書道の指導者養成という書文協の中心的理念により貢献する事業とするため、今回のライセンス試験から、検定の進度状況と関わりなく、半紙検定はライセンス試験を受けられるようにしました。
ただし、ライセンス段階は新級から順に上げていくことが必要です。また、試験のレベルを従来より下げることはしません。従来制度で得たライセンスに自信をお持ちください。
多くの人の腕試しを待っています。各教場指導者への詳細説明文書送致は9月中旬を予定しています。

 

<11月硬筆・毛筆ライセンス試験概略>

・実施日・場所 
   11月15日―30日 
   各教場からの申請を書文協が認定した所。個人は書文協指定場所。

・申し込み
   9月20日―10月20日

・受験料
   受験内容により異なりますので、不明な場合はお問い合わせください。
   3,000円(税別)~    ※中学生以下は、3割引き

・証明書発行
   手帳に挟み込むサイズの認定証を発行します。
   希望者には、大判証明書も発行します。料金は1、000円(税別)  

・出題内容
   受験内容により異なりますので、不明な場合はお問い合わせください。

 第10回総合大会 締め切りは10/22(金)

書文協ホームページの利用を

全国的に猛威をふるうコロナ禍のため、練習用に普段借りている公共施設が閉館されるケースが増えています。「教室が開けない」と指導者らの悲鳴が聞こえます。自宅を開放している場合でも、対面指導ができません。こんな中で、各教場は工夫を凝らして総合大会への参加を目指していただいています。
コンクール作品の提出は、教室への郵送や、持ち込みです。それを団体審査してもらい書文協へ送ってもらいます。指導者の団体審査結果は尊重されます。

課題・解説一覧、参考手本、評価の観点が使えます

この事態に、お勧めしたいのが書文協ホームページです。「書写書道コンクール」のバナーから入り、総合大会を選択していただきますと、「要項」と「課題一覧」があります。
「参考手本」と「評価の観点」は、上部メニューの「ダウンロード」からご利用いただけます。指導や学びの助けとして「評価の観点」を活用してください。
これは来年正月早々の第10回伝統文化大会以降でも同様に掲載されますので、ご利用ください。

 

席書地区大会の開催も

一方で、公募展だけでなく、参加者を会場に一堂に集めて行う席書大会を実施する団体もかなりあります。こうした団体には、防疫に完璧を期すようにお願いしています。

 

全国書写書道大会副会長に推進機構・新理事長

書文協が主催する夏・秋の全国書写書道総合大会(総合大会)、冬の全国書写書道伝統文化大会(伝統文化大会)は公益財団法人文字・活字文化推進機構の共催です。その大会会長は書文協会長、副会長は推進機構理事長としています。
推進機構でこのほど、役員の交替があり、長年書文協に協力していただいた肥田美代子理事長、渡辺鋭氣専務理事が退任。新たに理事長に山口寿一氏(読売新聞グループ本社社長)、専務理事に松木修一氏(一般財団法人出版文化産業振興財団専務理事)が就任。山口理事長には大会副会長、理事長賞の交付などを快諾していただきました。

 

第10回総合大会実施要項大会役員欄の一部変更

5、大会役員(敬称略)
大会会長    大平恵理(日本書字文化協会代表理事、会長)
大会副会長   山口寿一(文字・活字文化推進機構理事長)
大会顧問    鈴木勲 (公益社団法人日本弘道会会長、元文化庁長官)
大会顧問    野口芳宏(植草学園大学名誉教授)
大会運営委員長 渡邉啓子(日本書字文化協会副会長)

Published 2021年8月20日

月刊書字文化7.8月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No90~
令和3年(2021年) 7.8月号

◇大平恵理会長ご挨拶
◇第6回臨書展審査結果
◇同大会受賞コメント
◇書文協人模様(2)加藤東陽中央審査委員長

(第10回総合大会の「全国学生書写書道展」「全国硬筆コンクール」
応募締め切りは9/17です。同大会の実施要項、課題・解説一覧は書文協ホームページに掲載されています)

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

継続は力

陰様で書文協は今年12年目となります。現在、書文協ホーム
ページのリニューアルオープン準備を進めていますが、この12年間の写真を見直してみると、そこにはたくさんの方々に支えていただいた軌跡が写っており、感謝に堪えません。
    設立当初から一貫した書文協の思いは「書写書道の学びは運営す
る組織だけで成り立つものではなく、学ぶ人、そしてバックアップ
する家族、団体があってこその歴史である」ということです。この思いは、私が書写書道の指導に携わらせていただくようになってからずっと長く抱き続けてきたものです。そのためには公共性の高い組織でいたい、と書文協を立ち上げたと言えます。
 すでに他界していますが私にも両親がいて、書文協スタッフにも両親がいて、そして育てられ、継続して学んできた先に今があり、いろいろな団体、組織に支えられて書文協で仕事をし、現在があります。
 しかし、たったの12年間でも、この間の変化は大きなものがありました。IT化、国際化も進み、今や一般人が宇宙旅行を実現する時代です。一方、ウイルス感染や地球温暖化で大変な災害が発生し、また、民族間の深刻な紛争など残念なことも地球上で起こっています。
 一体、私たちは何ができるのでしょうか。
 その一つとして、誰にでもその気さえあればやれること、どんな小さなことでも良いと感じたことを「継続すること」があります。「継続すること」は自分の「力」になり、さらに人のためにもつながります。昨今の大学入試などでも「継続する力」が高く評価されるようになりました。そんな実利もさることながら、自分らしく生きる力をくれる一番の力が「継続する力」ではないかと思うのです。
「継続する力」は「ポテンシャリティ(潜在能力)と言われます。説明する必要もありませんが、どの道に進もうとも「継続する力」は前進の源です。書文協の行う各事業、検定やライセンス試験、全国大会、これらへの参加が、「継続する力」をバックアップするものとなったら嬉しい限りです。
 その「継続する力」が、応援していただけるご家庭などのおかげであることを忘れないでいたいと思います。

第6回臨書展審査結果

大賞に高校3年、石原君

第6回書文協臨書展は、前回より12%増の1040点の応募があり、特別賞6点、優秀賞10点が決まりました。大賞には石原颯(はやと)君が選ばれました。次々ページの受賞コメントにありますように、書写書道に初めて全力で取り組むなかでの受賞でした。大学生男子の今後の活躍が期待されます。(以下、受賞時学年は旧学年)
 
各部門別の応募者数は楷書筆写の部440点、常設課題の部384点、自由課題の部216点でした。

中国大使館文化部賞に小学6年、関口さん
 
今回から在日中国大使館文化部の後援を頂くことになり、同文化部賞も授与されます。初の受賞者は小学6年、関口美夢さんが選ばれました。コメント欄の注釈にあるように、中国との体験が多い生徒です。   
臨書展は年度末実施ですが、コロナ禍の影響で4月末まで締め切りが延されたほか、審査にも時間がかかりました。また、優秀作品展示会も中止に。ご了承ください。第7回臨書展は従来通り2022年3月下旬締め切り、6月に優秀作品展を予定しています。

ご 挨 拶

臨書展実行委員長(書文協副会長)
渡邉 啓子

文字を持たなかった日本民族は、中国から伝わった漢字から仮名を産み出し、漢字・仮名交じりの日本語が出来上がりました。日中はまさに同文の隣国です。
          
文字を持たなかった文明は滅びているとも言われています。伝達記号である文字が後世に様々なことを伝承してきました。甲骨や木簡、公文書や書簡、墓誌銘等、現代に残る文字から、息遣いが伝わってきます。
臨書は書写書道の大事な学びの一つです。形臨(技術面の習得)、意臨(書いた作者の意図や気持ちを汲み取る)、背臨(書風を自分のものとして取り込んでいく)と幅広く学ぶことで表現が広がります。
東京青梅市沢井に中国蘇州から伝えられた日本寒山寺と楓橋夜泊の石碑があります。そこを舞台として、常設課題を置き、展覧会はその地で開催しています。そのような環境を通じ、古代を身近に触れる機会として、どうぞ楽しみながらご出品ください。

審査結果

特別賞6点、優秀賞10点は以下の通り。(臨書展は年度末行事であり、学校名・学年は2020年度末現在です)
❖大賞
石原 颯   明治大学附属中野高校3年

❖中国大使館文化部賞
関口 美夢  青梅市立第2小学校6年

❖中央審査委員会賞
山下未来瑠  大阪府立北千里高等学校1年

❖日本書字文化協会会長賞
大平 麗雅  日本社会事業大学1年

❖青梅市日中友好協会理事長賞
本橋 明日香 中野区立中野中学校1年

❖日中文化交流促進会理事長賞
蜷川 千衣  中野区立桃園第二小学校4年

❖優秀賞
鈴木翔太-大阪・小3/原屋結花里-東京・小3/本橋由香里-東京・小4/米田琴音-大阪・小5/植田慎二郎-大阪・中2/竹内諒-東京・中3/近藤乃愛-秋田・高3/竹内茉永-長野・大1/石井美希-千葉・大2/田代未香-東京・一般

審査講評 加藤東陽中央審査委員長

本コンクールは、書写書道のコンクールであると共に、日本・中国寒山寺を舞台に日中文化交流の足場として、また、「楓橋夜泊」という漢詩を一つのテーマ的題材にすることで、言葉も意識していることに特徴があります。もちろん自由課題として日本、中国の他の古典の臨書も出品できますし、審査の点でも公平に扱われます。
今回大賞となった作品には、伸びやかさ、素直さがあり、線の黒と紙の白が響き合って心地よさを生み出しているといえます。
また、漢詩「楓橋夜泊」の一部分をそのまま行書で書いている小学生の作品がありますが、小学生が取り組む生涯学習としてよい出発点になっていると思います。練習のあとが筆力となって現れていました。

自由課題の部では、草書で2字連綿、3字連綿とリズム感があり、古典の筆意をつかんだ良い作品が多くありました。が、筆脈の点で不確実な部分がいくつかあり、誤字につながるものが見られた作品もありました。特に草書などで分かりづらい運筆は、辞書をひも解き、理解を深めるなどをして欲しいと思います。
作品づくりの基本的なことがら、点画の連続、文字の大小、墨の潤渇が自然によくできていることにも良い印象を受けました。
全体的に、書写書道に対する真面目な取り組みを感じられる作品が多く、奇をてらわない表現に好感が持てました。作品に正面から真摯に取り組むことはとても大切です。このような学びをぜひ続けてください。

(校名、学年は現在)

<大 賞>  石原 颯 (明治大学1年)

初めて何週間も頑張りました

このような賞をいただけて大変嬉しく思っています。毎回参加賞だったので驚いております。その差は、ひとえに私自身の心の持ちようであったと思います。私は何に於いても頑張り切れない残念な野郎なのです。いつも先生をはじめ周りの方々にケツを叩いてもらって何とかいままで生きてきました。前回までの臨書展も「ある程度できればいいや」ぐらいに思っていました。
ですが、高校を卒業する時期と重なった今回は、時間的余裕が非常にあり、他にすることがなかったのです。それでほんのちょっとだけやる気になりました。そうすると面白いもので時間を延長して練習するようになりました。それを何週間か続けました。その結果としてあるのが今回の作品でした。
偉そうに心の持ちようなどと冒頭で言いましたが、頑張ったのは、ただ時間があったからでした。今回は時間にケツを叩いてもらいました。いつかは誰にケツを叩かれるでも無く頑張れる人間になりたいものです。

<中国大使館文化部賞>関口 美夢(東京都青梅市立第2中1年)

中国は思い出多い国

3歳の時に出品した作品が中国で展示されました。中国に触れた最初の一歩です。2019年に行われた日中のコンクールで特賞をいただき、北京へ招待されました。そこでの交流では、互いに席書し、書き方等を学びあえる場を作っていただきました。中国の方の書き方や道具を見ると、作品に合わせて、使う筆の長さや太さ、質を変えていました。

良いものを書くには、練習も必要ですが、道具も大切です。最初に渡された筆は、書きにくかったです。色々書いて試していくうちに、お気に入りの筆を見つけ、それで書いてみると、「これはかきやすい!! とルンルン♪でした。気持ちよく書けましたし、楽しかったです。

日々の積み重ねを大切にするとともに、色々な経験を通して視野を広げることで、作品に生かしていきたいと思います。
(編集部注)関口さんが3歳の時に出品したのは日中国交回復40周年を記録し、中国江蘇省が主催した日中青少年国際書展。優秀作品は南京美術館で展示されました。この時書文協は約30人の訪中団を派遣しました。また、関口さんは2019年12月第1回日中青少年友好交流書画展で特別賞を受賞し北京に招かれました。書文協からは大平、渡邉正副会長と生徒8人が北京に渡りました。

書文協人模様  加藤 東陽先生

書文協の中央審査委員会委員長、加藤東陽(本名・祐司=ゆうじ)先生にとって、今年は節目の年です。恩師、小名木東邨に書を本格的に学び始めて50年が経ちました。東京学芸大学教授を定年退官したことを記念し、理事長を務める千紫会で1回目の「加藤東陽個展」を開いてから10年です。年齢的にも75歳の後期高齢者に達しました。
千紫会での2回目の加藤東陽個展が開催されている東京・六本木の新国立美術館を7月1日、大平恵理・書文協会長と共に訪ねました。同館で千紫会主催「第51回万紅展」が開かれ、会場の最初の100平米ほどの一画で「東陽の書」が特別展示されていました。同会は、書道史で著名な国定甲種小学書方手本を書いた鈴木翠軒が創始者の由緒ある団体。そこの理事長である東陽先生の作品を見て「ああ、普段から大きな器量の男だと思っていたが、彼の思いは則天去私だったのか」と納得がいきました。(文責・谷口泰三、文中敬称略)

則天去私の男

「則天去私」の言葉が浮かんだのは、個展会場に大きく飾られた夏目漱石の漢詩「無題二」の書を見た時です。青色の半切を2枚つないだ紙が6枚飾られた行草体の大作です。正直な話、筆者には草書は読めないのですが、「漱石詩」の標題案内と、ところどころ見える林,風などの行書体から、それが夏目漱石最後の漢詩「無題二」であることが分かりました。
漱石は和漢をよく作りました。49歳の若さで亡くなりましがこの漢詩は死の少し前に作られた文字通りの遺作です。56文字から成る7言律詩。「空中独唱白雲吟」で終わるこの律詩は、漱石の造語「則天去私」の思想を表したものと言われています。<公平無私な天を手本にして利己心を捨てるべきだ。小さな自分にとらわれず、身を天地自然に委ねて生きていく>という人生観です。
―先生、どうしてこの和漢を得ばれたのですか?
東陽 僕も歳ですからね。漱石の最晩年のものを選びました。
ああやはり、と納得。仰々しいことは言わない東陽先生らしい返事でした。
個展スペースに掲示されたのは、大小合わせて41点。1作目は「自在」の二文字。図録のあいさつ文で「これを機に、更なる自在な境地を切り開き、今に生きる、抒情性に富んだ書を極める新たな第一歩にしたい」と書いています。また、図録あいさつで、日本的叙情の原点を追い求める、としており、今回の掲示作品に万葉集からとった作品が多数ありました。
ここで、再び質問

―先生は書を書く時、まず何を考えますか?
東陽 まず言葉です。
なるほど、素朴な万葉の歌が多いのもうなずけます。

もう一つ、東陽先生の良く使われるのが「小宇宙」。
書は小品でも茶室や日本庭園などと同じように、小さな空間(余白)が大きな広がりを作り出す、日本独特の文化だというのです。

―書写書道の学校教育についてどう思われますか?
東陽 自国の文化を知るために、とても大事なものです。
例えば、茶室や日本庭園など、小さなものから大きな広がりを産む文化、こうした日本人独特の文化を教えるためにも大事です。

そこで追い打ち質問。
―書写書道は独立教科にせよと?
東陽 はい。文部省の教科調査官の頃から(国は書写は国語科の一領域としているので、言ってはいけないことだが)そう言っていました(と、笑った)。

「漱石詩」の前の加藤東陽先生

書字文化発展に尽力

東陽先生は高校教師を経て、1977年、東京学芸大学助手を皮切りに2001年、教授退官まで同大学に奉職。この間、文部省初中局高等学校課教科調査官を5年間務めた。書道の技と教育論を兼ね備えた東陽先生を書文協に引き合わせたのが故・井上孤城先生。孤城先生には書文協の立ちあげの時から人選などを含め大変お世話になりました。中央審査委員会にこれだけの権威者を集められる人はまずいません。その孤城先生いわく「この男は傑物だからね」。2018年、孤城先生の跡を継いで全日本書写書道教育研究会(全書研)の会長に就任しました。全書研は学校の教師たちの教科研究団体。東陽会長は孤城先生の路線を引き継いで「書字文化の発展」を掲げて活動しています。

流派を超えた審査

書文協の流派を超えた審査を体現していただいています。

―審査の基本を教えてください。
東陽 書字文化を連綿としたものにするものとして社中(書の流派団体)を否定はしません。しかし、審査は一流一派に偏らないため、「最大公約数」で考えます。例えば、細い線、太い線を押す社中の主張はそれぞれとして、審査はまず可読性に重点を置きます。

加藤東陽先生プロフィール
加藤東陽 本名・加藤祐司(かとう・ゆうじ)1945年11月生まれ
1970年埼玉大学教育学部卒業 高校教師を経て1977年東京学芸大学教育学部助手、この後2011年の教授退官まで学芸大学で研鑽を積む。この間5年間、文部省初等中等教育局高等学校課教科調査課。現在、同大学名誉教授、全日本書写書道教育研究会会長、読売書法会理事、全日本書道連盟常務理事、日本武道館書道事業審査部長
教育出版社の小学・書写、中学・書写、新編・書道の監修、執筆。

Published 2021年8月18日

月刊書字文化6月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No89~
令和3年(2021年) 6月号

◇大平恵理会長ご挨拶
◇第10回総合大会開催へ
◇同大会指定課題・解説一覧
◇書文協人模様(1)野口芳宏顧問
◇令和3年度の主な事業

(第10回総合大会の「ひらがな・かきかたコンクール」
応募締め切りは7/23です。同大会の実施要項、課題・解説一覧は書文協ホームページに掲載されています)

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

防疫を万全にし、非常事態を乗り切ります

先月25日から発令された3度目の緊急事態宣言は、6月20日まで再延長され、沖縄県を除き解除されました。私どもは、市民の一人として日常生活で可能なことは最大限にやらなくてはいけないと思います。
書文協も公序良俗を守る団体として、事態に真剣に対応していきます。その上で、書写書道を学ぶ灯は消しません。検定・ライセンス試験、各種コンクールも実施して参ります。オンラインも活用しつつ進めて参ります。
ただ、各方面とあまりにご無沙汰が続き、申し訳なく思っています。事業の方も止むなく滞る部分が生じ、つい先日も第6回書文協臨書展の審査結果発表の遅れについて、出品者、後援団体に”詫び状“を送らせていただいたばかりです。そのほか、課題手本の発売など、少しずつ遅れていることがいくつもあります。改善するように全力で取り組んでいますので、ご寛恕ください。

月刊書字文化に「書文協人模様」掲載を始めます

ただ、コミュニケーション不足をこのままにしておくのは良くありません。そのため、当協会機関誌「月刊書字文化6月号」から「書文協人模様」の掲載を開始します。会員同士が交流する一助になることを期待しています。1回目は書文協顧問、野口芳宏先生(85)です。コロナ禍に負けない、先生のパワフルな日常をお伝えします。
なお、当号では第10回全国書写書道総合大会の指定課題・解説一覧を掲載しますが、ホームページにすでにアップされていますのでご覧ください。

第10回全国書写書道総合大会開催へ
実施要項、課題・解説一覧、参考手本はホームページに

秋恒例の総合大会を今年度も開催いたします。同大会は「ひらがな・かきかたコンクール」「全国学生書写書道展」「全国硬筆コンクール」で構成されており、実施要項(予定含む)、指定課題・解説一覧、参考手本は書文協ホームページ(hyyp://www.syobunkyo.org)に掲載されています。評価の観点も後日、掲載予定です(ホームページ中段の横メニューの右から2つ目「大会」にカーソルを当てると、項目がプルダウン表示されます。その中の総合大会をクリックしてください)
一番締め切りが早い「ひらがな・かきかたコンクール」を案内します。

令和3(2021)年度ひらがな・かきかたコンクール案内

ひらがな・かきかたコンクールの締め切りは7月23日(金)必着です。

審査結果発表予定

2段階で発表します。第1段階は出品者全員を対象に本賞(特選、金・銀・銅賞)についてお知らせします=9月上旬予定。第2段階はその中から特別賞に選ばれた人について発表します=10月下旬予定。第一段階で作品の記念アルバムの申し込み案内についても同時に送ります。いずれも賞状・賞品の発送をもって発表とします。特別賞は全体の1.5%以内の出品者に授与され、その審査会は10月上旬の開催予定です。

賞品
本賞(特選・金・銀・銅賞)は子どもたちが強く待っていることから、これまで通りメダルバッジとする予定です。

出品料・参加費(1点当たり、消費税10%込み)出品規定 実施要項にも
1点当たり 団体出品550円  個人出品1,650円
*出品料は前回と同額です。*団体出品とは、出品作品のとりまとめ、発送、審査結果(賞状・賞品)の一括受け取りを行う代表者がいる場合をいいます。出品することで団体登録されます。出品合計金額が3,000円を超えない場合は、1,000円をプラスした出品料を振り込んで下さい。事務処理上の必要です。

第10回全国書写書道総合大会
学生書写書道展、硬筆コンクール指定課題

総合大会で早く締め切られる「ひらがな・かきかたコンクール」(2021・7・23締切)の課題は先に発表しました。今回は残る「学生書写書道展」と「全国硬筆コンクール」(2021・9・17締切)の指定課題を発表します。学生展は、席書・公募の両部とも同じ指定課題です。公募の部では、用紙の大きさ(半紙、八ツ切、半切、地域指定用紙)が違えば1人3点まで応募できます。都道府県によっては、独自の八ツ切の使用を求めているところがありますが、この地域指定用紙での八ツ切出品も可能です。(その他要項ご参照)

「スポーツに親しもう」を共通テーマに

書写書道の言葉とは縁がなさそうなスポーツ。しかしスポーツは五体を使って肉体の限界に挑み、精神の特徴が結果に響きます。同じく肉体を使い、メンタルにも大きく左右される書写書道とスポーツは似ていませんか。
今年夏に予定されている東京オリンピック、パラリンピックは状況により予断をゆるしませんが、開催の有無に関係なく、書写書道を学ぶ私たちもスポーツに関心を持ちたい、と思います。第6回総合大会の学生展・硬筆コンは、スポーツに関連する課題を集めることにしました。同じ共通テーマの第6回総合大会を中心に、過去大会で出題された課題で構成しました。書塾、お教室でも一度手掛けた課題なので時節柄、指導の先生方の負担軽減にもなります。

この解説は主に指導者を対象に書かれています。教室で先生と生徒がスポーツについて対話し、一緒に考える一助になれば幸いです。

表記上の注意
◎漢字は学習指導要領の学年別漢字配当に従い、年度前半大会であることから前学年までの漢字使用を原則としています。
◎漢字・仮名遣い、句読点は原文通りでない場合があります。詩歌、漢文以外でも句読点を省く場合があります。

見本手本は6月上旬、評価の観点は6月下旬に発表

見本手本(毛筆はA3判、硬筆は共通清書用紙による原寸大)は希望者には6月上旬から発売します。書文協ホームページにも掲載され、印刷は自由です。手本通りに書かなくてはいけないということではありません。また、流派を超えた審査が書文協の理念です。止め、はね、払いや点画など、身に付けなくてはいけないルール、技術をしっかりと手本から読み取ってください。指定された大きさの用紙に書く際の文字の配置、配列も手本を参考にしてください。技法、ルールのポイントを指定課題文言にそってまとめた「評価の観点」も、書文協ホームぺージ上で発表されますので、参考にして下さい。発売される手本は1枚当たり毛筆97円、硬筆は37円(共に消費税別)。幼稚園・保育園・学校単位での応募は、応募者1人につき手本と清書用紙2枚を無料とします。送料はご負担ください。

作品化奨励に表装(毛筆)、記念アルバム(硬筆)製作発売

書文協では書写書道作品の作品(展示)化を奨励しています。毛筆でも硬筆でも、人に鑑賞してもらうことが書の楽しみの一つとなります。また、展示作品化して残すことは、書の学びの軌跡となり、継続する力の原動力となるでしょう。
応募作品は原則として書文協に帰属しますが、ご注文いただくことで硬筆は記念アルバム(本人の作品・写真、賞状のレプリカを配した特製)をお送りします。複数の作品化希望の場合は、2冊目からは複写作品となります。毛筆は紙表装、もしくは本表装の掛軸となります。価格、申込締め切り日などは、結果発表の際にお知らせします。

【令和年度ひらがな・かきかたコンクール】

作品はマス目、罫線など6種類ある硬筆共通清書用紙に書きます。

学 年用 紙課  題
年中以下硬筆共通清書用紙①しろ
年長ことり
小1硬筆共通清書用紙②そらのいろ
小2とおいやまをみる。
小3硬筆共通清書用紙③あおいうみに、ふねがうかぶ。

【令和3年度学生書写書道展】

いずれも用紙縦使用、縦書きです。

学 年用紙課  題
年少八ツ切く
年中
年長ひく
小1はしる
小2ふみきる
小3つよい心
小4山に登る
小5仲間の力
小6天下の険解説作詞:鳥居忱、作曲:瀧 廉太郎の唱歌 「箱根八里」の「箱根の山は天下の険…」から
中1一球入魂解説いっきゅうにゅうこん。それぞれのプレーに心を込める。
中2中央突破解説闘い方の一つ。敵陣の真ん中を突き破る。
中3強い精神力解説勝つことだけでなく失敗を恐れないことが強い精神力を生む。
高校半切漢字平常心是道解説禅語。へいじょうしんこれみち。あるいは、びょうじょうしんぜどう。
いろいろ 揺れ動いても動じない平穏な心でいたい。
仮名春風や まりを投げたき 草の原解説明治の俳人・歌人、正岡子規は野球を愛し、句も多い。
夏草や ベースボールの人遠し
大学漢字知彼知己百戰不殆 解説彼を知り己を知れば百戦殆(あ)やうからず。彼を知らずして己を知るは一勝一負す(孫子の兵)。
不知彼而知己一勝一負
仮名陸奥をふたわけざまに聳えたまふ 蔵王の山の雲の中に立つ解説精神科医にして歌人、斎藤茂吉の作。高山に登る醍醐味を詠う。「陸奥(みちのく)をふたわけざまに聳(そび)えたまふ蔵王の山の雲の中に立つ」

【令和3年度全国硬筆コンクール】

作品はマス目、罫線など6種類ある硬筆共通清書用紙に書きます。

学 年用 紙課   題
年少硬筆共通
清書用紙
①
なげる解説「投げる」は人の大事な力
年中
年長おうえん解説他の人を応援することもスポーツマンシップの現れです。
小1硬筆共通
清書用紙
②
ちからいっぱいはしりました。解説走る、はスポーツの基本です。
小2とびばこで
四だんをとべました。
解説小学校低学年で器具を使った運動として跳び箱があります。
小3硬筆共通
清書用紙
③
おうえん合せんを
声がかれる
までしました。
解説グループに分かれての応援合戦は運動会の華です。
小4うちあぐる
ボールは高く
雲に入りて
また落ち来る
人の手の中に
解説明治の文学者、正岡子規は 野球を愛しました。課題の感覚はよく分かります。「歌よみに与ふる書」などで短歌革新に努めた。創刊した俳句雑誌「ホトトギス」は有名。
小5硬筆共通
清書用紙
④
ナイターの 光ぼう大河
へだてけり


春風や とうしいだきて 
おかに立つ
解説前は水原秋櫻子の作。光芒(こうぼう)は尾を引く光の筋。球場の夜空を割く光を大河と見たか。後の高浜虚子の句からは強い決意を感じますね。共に著名な俳人。
小6試合が終われば、敵も味方もなく、皆仲間です。
スポーツの素晴らしいところは、このノーサイド精神です。
解説書文協のモットー「成績にはこだわるが、結果にはこだわらない」。みんな仲間の切磋琢磨の精神と同じ。
中学硬筆共通
清書用紙
⑤
これからの時代は、異なる文化や生活の中で生きる人々が、たがいに理解し尊重し合って、共存できるような世界にしていくことが大切です。解説書文協ことば会議作。相互理解と尊重、そしてそれが生み出す平和的共存は、スポーツにおいてもとても重要です。スポーツマンシップの根底は、お互いの理解と尊重であると言えるでしょう。
高校硬筆共通
清書用紙
⑥
オリンピックで最も重要なことは、勝つことではなく参加することである。同様に、人生において最も重要なことは、勝つことではなく奮励努力することである。解説近代オリンピック第1回大会を開催したクーベルタン男爵の言葉
大学(配置、配列は自由)
一般

書文協人模様 その1・野口芳宏先生

当協会機関紙・月刊書字文化の6月号から「書文協人模様」を掲載します。時節柄、どうしても閉じこもりがち。今こそ交流が大事です。人模様欄はその一助になれば、と創設しました。

最初に、書文協顧問、野口芳宏先生(85)=千葉県君津市在住=に登場いただきます(写真)。“国語教育の神様”として絶大な信頼を寄せる教師の方々も多く、忙しい毎日を過ごされています。約束の時間に電話を入れると「いやー、どうも、どうも」と張りのある元気なお声が返ってきました。2月で85歳になられましたが、週に一度はオンラインで勉強会をやる相変わらずの猛烈ぶりです。

                       (構成・文責は編集部・谷口泰三)

― 時節柄とは言え、ご無沙汰続きですみません。こういう時ではありますが、書文協は書写書道の学びは止めない決意で、検定・大会など主な事業は続けています。それでいいでしょうか。(写真は野口先生)
野口 続けていいのです。何もしないでじっとしているわけにはいきません。ただし、防疫はしっかりとやることが必要です。

野口先生のことを知ったのは、当協会代表理事・会長の大平恵理が、NHKで、野口先生を紹介する番組を見たのがきっかけです。授業道場・野口塾などを開いておられることが分かりました。書写書道の学びは言葉の力を養う学びでもある、と言うのが書文協の考え方。面白そうな先生だと、スタッフが各地で開かれる野口塾に顔を出しました。

口先生に直接会ってお話したのは、2007年6月14日という記録が残っています(次ページ写真。右は野口先生、左は谷口)。大平恵理会長と谷口の二人が、東京・神田の学士会館談話室で、文字教育に込める思いをじっくりと聞いていただきました。正しく、美しい日本語の継承・発展と言う理念をとてもほめていただき「文字を書くことを教えるのは、自分では十分にはできなかったが、専門の国語学の立場から高く評価したい」と、賛同していただきました。2011年2月の書文協発足以来、顧問をお願いしています。

―改めて、書写・書道についてのお考えを

野口
話し言葉と違い、書き言葉は不易・不変の部分が多く、とても大事です。また日本人は書道を通して人間形成してきた部分が多いのではないでしょうか。
しかし、書写は学校教育の中で十分とり組めない現実もいなめません。

― 小・中学校の書写は独立教科にするぐらいの施策が欲しいという意見はどう思われますか?英語はいらないから、と。

野口
そう、独立教科にするぐらい。ただし、英語の勉強の充実に関して、私は消極的だが賛成です。

週に1回はオンライン勉強会

今回、インタビューをして驚いたのは、野口先生がオンラインを通じた勉強会をほぼ毎週1度、開催していること。この人模様のための電話インタビューは6月1日に行われましたが、その直前も5月28日には「木更津技法研 修養・道徳5月例会」がオンラインで開かれ、5月30日には授業道場野口塾in野口家(オンライン野口塾)が終日開かれました。オンラインは先生のご自宅と会場を結んで行われます。

― ズームを使われる、と言うことですが、ご自分で設定されるのですか。

野口
いや、僕はよく分からないので、若い先生が数人、家に来てくれて用意してくれています。

― 昨年8月に、先生のお宅の敷地内の有る糠田観音堂と沖縄県石垣島を結んだオンライン道徳研究会(公益財団法人モラロジー道徳教育財団主催、文科省・沖縄県教委・石垣市教委後援)が開かれましたね。そのとき先生方ら77人も参加者がこられたとか。これがオンライン勉強会の最初ですか。

野口
いや、モラロジーさんとしては最初のようですが、すでにオンライン勉強会は開いていました。便利です。

出版した本は約100冊

――勉強会だけでなく、先生はずいぶん多くの本を出版されていますね。

野口
全部で100冊ぐらいかな。いまも2冊書くのを抱えているのですが、若いころのように体力が続かなくて。

写真は、「利他の教育実践哲学―魂の教師塾」(2010年7月、小学館から)。利己の対語である利他は野口先生の教育観の根底をなしています。「人がこの世を去りゆく時、手に入れたものはすべて失い、与えたものだけが残る」。これは野口先生がよく口にされる「師道」の根本をなす言葉と思われます。

野口先生プロフィール(ウイキペディアなどから引用)

野口 芳宏(のぐち よしひろ、1936年2月17日)は、日本の教育者。国語や道徳の「授業名人」と称され、「模擬授業」の名付け親としても著名。
千葉大教育学部卒、同学部附属小学校教諭などを経て、北海道教育大学教授。退官後、植草大学発達教育学部教授、千葉県教育員を6年間務めた。
専門分野は、国語教育、道徳教育、家庭教育、幼児教育。現在、植草学園大学 発達教育学部名誉教授、日本教育技術学会名誉会長、日本言語技術教育学会理事、(公財)モラロジー研究所教育者講師。幼年国語教育会名誉会員。NHK「わくわく授業」出演

(注)この人模様の写真は、石垣島と結んだ時の講義姿を、野口塾群馬事務局発行の
【最新】野口先生御登壇情報 (ameblo.jp)
掲載のものを、ご本人、事務局の了承を得て掲載しました。(終わり)

―改めて、書写・書道についてのお考えを

野口
話し言葉と違い、書き言葉は不易・不変の部分が多く、とても大事です。また日本人は書道を通して人間形成してきた部分が多いのではないでしょうか。
しかし、書写は学校教育の中で十分とり組めない現実もいなめません。

― 小・中学校の書写は独立教科にするぐらいの施策が欲しいという意見はどう思われますか?英語はいらないから、と。

野口
そう、独立教科にするぐらい。ただし、英語の勉強の充実に関して、私は消極的だが賛成です。

週に1回はオンライン勉強会

今回、インタビューをして驚いたのは、野口先生がオンラインを通じた勉強会をほぼ毎週1度、開催していること。この人模様のための電話インタビューは6月1日に行われましたが、その直前も5月28日には「木更津技法研 修養・道徳5月例会」がオンラインで開かれ、5月30日には授業道場野口塾in野口家(オンライン野口塾)が終日開かれました。オンラインは先生のご自宅と会場を結んで行われます。

― ズームを使われる、と言うことですが、ご自分で設定されるのですか。

野口
いや、僕はよく分からないので、若い先生が数人、家に来てくれて用意してくれています。

― 昨年8月に、先生のお宅の敷地内の有る糠田観音堂と沖縄県石垣島を結んだオンライン道徳研究会(公益財団法人モラロジー道徳教育財団主催、文科省・沖縄県教委・石垣市教委後援)が開かれましたね。そのとき先生方ら77人も参加者がこられたとか。これがオンライン勉強会の最初ですか。

野口
いや、モラロジーさんとしては最初のようですが、すでにオンライン勉強会は開いていました。便利です。

出版した本は約100冊

――勉強会だけでなく、先生はずいぶん多くの本を出版されていますね。

野口
全部で100冊ぐらいかな。いまも2冊書くのを抱えているのですが、若いころのように体力が続かなくて。

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