Skip to content
日本書字文化協会は公共性高く理想を掲げ、文字文化の伝承や発展の為に貢献する団体です。
  • TOP
  • 書文協紹介
    • 書文協の組織
    • 会長ごあいさつ
    • 大平恵理プロフイール
    • 歴史・理念・教育目標
    • 顧問・中央審査委員会
    • 講師紹介
    • 会員制度(きらら会)
    • 書文協発行テキスト・教材教具
    • 書文協版eポート・フォリオ
  • 検定・資格・大会など
    • 事前参加登録制について
    • 書検
    • 硬筆実力(課題)検定実施要項
    • 硬筆実力(課題)検定添削指導コースご案内
    • 毛筆実力(課題)検定実施要項
    • 特別段級認定試験規則
    • 指導者ライセンス(資格)
    • 書写書道総合大会実施要項
    • 書写書道伝統文化大会実施要項
    • 臨書展実施要項
  • 結果発表・優秀作品
    • 検定・ライセンス
    • 書写書道コンクール
  • 専修学院・講習会
    • 専修学院生のページ
    • 専修学院案内書-中野校-
    • 専修学院案内書-多摩校-
    • 専修学院案内書-川崎校-
    • 専修学院案内書-オンライン受講-
    • 本部講習会のご案内
    • 地方講習会のご案内
    • 特別講習会のご案内
  • 機関紙
    • 月刊書字文化
  • ダウンロード
    • 書類ダウンロード
    • 手本ダウンロード「書写書道総合大会」
    • 手本ダウンロード「書写書道伝統文化大会」
    • 手本ダウンロード「臨書展」
  • お問い合わせ
    • お問合せ・アクセス
      

月刊書字文化

Published 2025年1月2日

月刊書字文化2024年12月-2025年1月_年末年始号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No115~
令和7年(2025年) 新年号

 

◇ご挨拶(会長・大平恵理、専務理事・谷口泰三 代)
◇第10回臨書展に応募を、同実施要項
◇新年・専修学院生全国募集
◇書検にチャレンジを

◆第13回伝統文化大会の締め切りは2025.1.20です◆

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

2025年の決意

 

 

 

 

 

 

専務理事 谷口 泰三 代

 

新年おめでとうございます。新たな活気や価値観が息づき始め、社会の変化を肌で感じるようになりました。一方我が国に留まらず世界に目をやっても犯罪や紛争に心が痛むことも多くあります。私たちは何を見、何を感じ、どう進むのか、たくさんの問題を突きつけられているように思います。変化するもの、変化しないもの、それらをよく見極めてしっかりとした足取りで進んでまいりたいと、心新たに新年を迎えております。

書文協は創設から間もなく丸15年になります。たくさんの方にお力添えいただき、たくさんの方に集っていただき、今日を迎えることができました。この場をおかりして深く感謝申し上げる次第です。

これまで第一義を公共性に置き、手書き文化の伝承・発展、言葉の感覚が養われる書写書道、また、書写書道の学びの底辺の拡大、指導者の育成を掲げてまいりました。これからも変わらず堅持していく所存です。また、そのためにも新たな試みにも果敢に取り組み進んで参りたいと存じます。これからも変わらずご指導・ご鞭撻くださいますよう、よろしくお願いいたします。

 

 

第10回臨書展に応募を

臨書とは、大まかに言えば、書の古典を模写することを言います。書道を学ぶ上で、書く技術を高めるためのとても大事な学びとされています。高校書道科のカリキュラムでは、臨書が重視されているのがわかります。また、古典の多くは中国の優れた書作品です。国際化時代の異文化理解の手始めとして、漢字同文の隣国の文化を知ることはとても意義があります。もちろん日本の古典臨書作品も大歓迎です。

こうした目的から、書文協は早いうちから臨書に親しめるように工夫した臨書展を開催、今年度で9回目となりました。

 

書道は世界に誇る日本の伝統文化

標記の観点から、外務省後援を前回からいただいています。自国語を作品化する文化は世界的にも少なく、中国を含め古典を書く臨書は、まさに注目される国際的伝統文化です。この書文協臨書展は、幼児でも臨書の世界になじみ易くする工夫が凝らされています。多くの出品をお待ちします。

1.主催 

一般社団法人日本書字文化協会

2.後援(予定)

青梅市、中華人民共和国駐日本国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO法人日中文化交流促進会
蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

3.大会役員

実行委員長  渡邉啓子
副実行委員長 池田圭子

4.審査員

加藤東陽(書文協中央審査委員長、東京学芸大学名誉教授)
加藤堆繋(同委員会委員、東京学芸大学教授、前文部科学省教科調査官)
豊口和士 (文教大学教授、文部科学省教科調査官)
大平恵理(日本書字文化協会会長)

5.作品〆切  

令和7年4月20日(日)必着

6.賞(予定)

大賞 (臨書の部から)、中華人民共和国駐日本国大使館文化部賞、中央審査委員会賞、日本書字文化協会会長賞、青梅市長賞、青梅市日中友好協会会長賞、日中文化交流促進会理事長賞、教育特別奨励賞
優秀賞、本賞(特選、金・銀・銅賞)

7.展示会 

会期は例年通り3日間、5月30日(金)~6月1日(日)
青梅市の澤乃井ガーデンギャラリーで開催

8.応募資格 

全部門とも年齢不問

9.募集部門

<臨書の部> 

用紙は半切、八ッ切、半紙

・自由課題(高校書道教科書ⅠⅡⅢを基準とする。中国・日本古典共に2文字以上。)
・常設課題(漢詩・楓橋夜泊)の1句以上
1句中の四文字、三文字でも可

漢詩「楓橋夜泊」

月 落 烏 啼 霜 満 天
江 楓 漁 火 對 愁 眠
姑 蘇 城 外 寒 山 寺
夜 半 鐘 声 到 客 船

 

 

 

 <楷書書写の部>

下記から選ぶ。用紙は半紙、八ッ切

・1字:月 満 天 漁 火 城 外 の中から1文字 
・2字:漁火
・3字:寒山寺

※用紙はいずれも縦長、縦書き使用。落款は、落款印のみは不可。
※各部門別の審査です。各部門で複数出品できますが、授賞対象は最も優秀な1点のみです。最大3賞(楷書書写の部、臨書の部常設課題、臨書の部自由課題)が授与されます。

10.手本  

指定課題の部は漢詩・楓橋夜泊の拓本をA3判に複写したものを、楷書書写の部の手本(大平恵理揮毫)はA4判で計9枚。手本はいずれも1枚当たりA4判130円、A3判260円(税別)。希望者は送料580円を加えた相当額分の切手を添えて、書文協本部臨書展係に申し込んでください。(FAX、メールに添付で送信も可)

11.出品方法  

①作品に出品票を貼付する(出品票には※出品券を貼付)
※出品券=下記に説明があります。
②応募総括用紙(振込受領書を貼付)、応募明細用紙を同封し送付
※出品時の学年は令和7年度の新学年を書いてください。
※応募書類は書文協ホームからダウンロードできます。

◆伝統文化大会終了後、臨書展書類に切り替わります。

<個人別事前参加登録用紙><応募総括用紙><応募明細用紙><出品票>があり、説明文書として<事前参加登録制について>がそれぞれ書文協ホームページにアップされています。

書文協ホームページのフロントページ上部にあるメニュー欄の1列目、右端にある「ダウンロード」にカーソルを当てると、詳細項目がプルダウン表示されます。その最初「書類ダウンロード」に様々な書類49項目のダウンロードがリンクされています。その中から大会関係を選んでダウンロードし、ご利用ください。また、書文協に直接申し込んでいただくこともできます。

※書文協では全国書字検定試験、ライセンス試験、全国書写書道大会、講習会等における事前参加登録制を実施しています。

参加予定者には個人別事前参加登録用紙を提出することで出品券が発行されます。

応募の際は、応募総括用紙、応募明細用紙を作品(必ず出品券を貼付)に必ず添えてください。出品券の貼付は、出品票の所定欄となります。出品票はダウンロードもできます。

12.出品料

臨書の部   1点1,210円(幼児・小中学生は880円)
楷書書写の部  1点1,210円(幼児・小中学生は770円)
個人出品は一律1点2,010円
※いずれも消費税別

※出品・参加は誰でもできますが、書文協会員の場合は会員割引があります。出品における事務作業等の費用として行われるものです。書文協会員規則により、団体会員Aは5%、団体会員Bは10%、団体会員Cは15%が割り引かれます。会員制度の詳細はお問い合わせ下さい。団体審査(一審)を行った場合は出品料からさらに5%引かれます。出品にあたり、割引は学校、団体会員のみとなります。

 

13.振込先  

ゆうちょ銀行
名義 一般社団法人日本書字文化協会

=振込用紙にてお振込みの場合=
記号 00130-1-728113

=上記以外からお振込みの場合=
店名 〇一九(ゼロイチキュウ)口座番号 当座 0728113

14.作品提出先

〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
書文協本部
電話 03-6304-8212  FAX 03-6304-8213
書文協ホームページ https://www.syobunkyo.org

 

 

新年・専修学院生全国募集

特典
2025年1~3月を新年特別募集とし、入学金半額、紹介者にも薄謝を進呈します。

募集内容
①書文協の附属書写書道専修学院の3校(中野・多摩・川崎校)での対面授業
②オンライン指導による生徒を全国募集します(特別地域は除く)。
特別地域とは、書文協関連の書塾がある近辺です。主に隣接の群市。ただし、指導者養成科は所属団体の推薦があれば特別地域からの入学を認めます。
学び方は対面とオンライン、その併用の3パターンがあります。

専修学院の構成
<書写書道>
初等科:書字の基礎基本を習得する
中等科:書字の応用力をつける
高等科:書字の専門性を高める
指導者養成科:書字の基礎基本と応用力を付けると共に、指導者として専門性も高める
カルチャーコース:行書、草書、漢字かな交じり文連綿、細字百人一首から選択

<文章表現講座>
初級クラス日記
中級クラス手紙
上級クラス随筆
秀級クラス論文

受講料及び入学金(消費税別途)
(1)入学金 5,000円
(2)受講料(月謝)
<初等科>
幼児~学生 6,000円
一般 7,000円
<中等科>
幼児~学生 6,500円
一般 7,500円
<高等科>
幼児~学生 7,000円
一般 8,000円
<指導者養成科>
高校生 8,500円
大学・一般 10,000円
<カルチャ―コース>
一般 8,000円
<文章表現講座>
初級クラス 3,000円
中級クラス 4,000円
上級クラス 5,000円
秀級クラス 6,000円
※書写書道の科・コースと同時に学ぶ場合は一律1,000円とする。

授業参加形態
全ての常設の科・コースは、対面とオンライン併用のハイブリッド授業に対応する。また、オンラインのみの受講も可とする。オンラインを活用した受講は、授業参加型と個別指導型がある。文章表現講座は全てオンラインで行う。特別講習会についてはその都度案内を行う。

◆以上、詳しくは書文協本部(問い合わせ電話、メールアドレスなどは別記)にお気軽に問合せ下さい。

 

書検を受験しましょう

書文協は2023年より、書検(全日本書字検定試験)を始めました。字の上手さではなく、書写書道の基本が何処まで身に付いているかを学年段階ごとに調べる全国で初めてのテストです。書写書道を生涯学習にするために行われもので、硬筆毛筆を併せて評価します。「書検」の言葉は商標登録されており、公益財団法人文字・活字文化推進機構後援、加藤東陽書文協中央審査委員長の指導で進めます。
2025年は前期(5月)、後期(11月)に実施、合格段級証を付与します。近くなったら改めて広報します。皆さん、奮ってチャレンジしてください。

 

1.実施期日 
年2回、
前期5月1~15日
後期11月1~15日のどれか1日

2.実施会場 
認定した園・学校・書塾、公共機関

3.検 定 料 
段級ごとに設定し発表

4.テキスト等 
書文協から試験対策資料(筆記に出る観点語句一覧)、審査講評などを発行。練習テキストの刊行も検討する。

5.受験方法・試験内容
・受験資格 年少~一般
・検定レベル 園児から小学6学年、中学3学年、高校3学年、大学・一般までの16段階の学年相当で行い、合否判定する。
・硬筆・毛筆同時に行い(4級までは硬筆のみ)、書写書道の基礎知識・実技を含む。
・受験方法 順を追うことなく、相当学年を自由に選んで受験することができる。合格した場合は、それより前の段階もクリアしているものとする。

6.「筆記に出る観点語句一覧表」の発行
テストを受けることで覚えることが大きな目標です。このため、筆記テストについては、テストで出題される項目全体を事前公開します。
それをまとめた冊子を「筆記に出る観点語句一覧表」(旧・筆記の設問一覧)と呼びます。試験内容は、送付した人限りとし、漏らさないようにお願いします。す。

 

 

 

Published 2024年7月1日

月刊書字文化2024年6月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No110~
令和6年(2024年)6月号

 

◇ご挨拶(会長・大平恵理)
◇総括帖の発行
◇第9回臨書展が盛会に終了
◇第2回『書検』の案内
◇第13回総合大会の課題解説一覧

 

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

書道の国際化を推進

書文協では、東京都美術館で秋に行われる『国際書法芸術展』に昨年の第56回に初めて参加するようになり、今年の第57回展は、より発展的に参加することにいたしました。この国際展の歴史は古く、国際的視点をもった書写書道の学びの場として、また日本を拠点に中国を中心とした文化交流と国際理解の機会づくりとなることを願い、国際書法芸術協会主宰の劉洪友先生の呼びかけによるものです。

『書検』は私たちが永く構想を温めていたものです。書写書道では、評価がとかく上手いかどうかに終始しがちですが、『書検』では何を学んだかが評価され、コンクールと同様、学習指導要領に合わせて内容が組まれています。

書文協の作品は本展示会の中で、博選証(はくせんしょう)として展示されます。博選証は、書文協主催の全国コンクールでの優秀作品、また年間を通じて顕著な学びのあった教場を博選証選考委員会で選出し、そこで学ぶ生徒さんの作品を展示するものです。

会期中に揮毫交流会(きごうこうりゅうかい)や表彰なども行われます。およその内容は下記の通りです。詳細が決まりましたら、書文協ホームページ等でお知らせします。多くの方に上野公園の東京都美術館にお運びいただけましたら幸いです。

 

第57回国際書法芸術展

会期
2024年9月27日(金)~10月5日(土)
開場時間
午前9時30分~午後5時30分
入場は17時まで
※初日は15時開会、最終日は午後2時閉会(入場は午後1時半まで)
※時間は変更することがありますので、来場の際はお確かめください。
会場
東京都美術館 1階第1展示室 (東京都台東区上野公園8-36)
表彰・揮毫交流会(どなたでも参加できます。希望の方は事前にご連絡を)
10月5日(土)正午ごろ開催
※時間が決定しましたらHP等でお知らせします。

 

博選証とは

博(ひろく)選んだ証(あかし)の意味で、博選証選考委員会によって選出された作品のこと

第57回国際書法芸術展における博選証の選考
①過去1年における書文協の全国書写書道大会(総合大会、伝統文化大会、臨書展)での優秀作品
②年間を通じて顕著な学びのあった教場の生徒作品

 

 

~大平恵理の書き文字~
「総括帖」を発行
~50年の足跡~

お陰様で一般社団法人日本書字文化協会は今年15年目に入りました。書写書道に親しむ底辺の拡大を目指し、公共性に適う活動を念頭に立ち上げました。この間、志を同じくするスタッフに恵まれ、たくさんの方々のお力添えのもと今日を迎えることができました。
この節目は、私・大平が書写書道に親しむようになって50年という時でもあり、今回の総括帖刊行の運びとなりました。(大平恵理会長)

 

 

小学4年生での太宰府天満宮奉納展での文部大臣賞、また中学1年生の時の日本武道館席書大会で受賞した文部科学大臣賞を始め、大平恵理が約50年に渡って書き続けてけてきた書写書道作品を集大成しました。「審美にして実用的」という書風、と評価をいただいている多くのファンを持つ大平恵理の作品を一望できます。日本武道館においては当時の受賞者名簿を引用の許諾を下さるご理解をいただきました。

 

価格は6万円

総括帖は和綴じ本4巻(1巻100ページ)にまとめます。1巻ずつ9月から刊行いたします。価格は1シリーズ(4巻)6万円。和綴じの手数なども加わり、それだけの価格を頂きたいと思います。7月から予約受付をします。注文時の前払いです。著作権は大平恵理に有ります。

 

予約の方法

書文協本部の電話、あるいはメールご連絡いただきますと、申込書をご指定により、メールで、あるいは郵送いたします。それに必要事項を書き込み返信ください。同時に、指定の口座にお振込み願います。

 

初めて文部大臣賞を頂いたのは、書写書道を本格的に初めた小学4年生の時です。表彰のため主催の毎日新聞社福岡総局を訪れました。その時の様子と新聞記事です。

 

上記の新聞記事の「毎日」が大平の受賞作。写真は表彰式での大平と、賞状を掲げる大平。

 

予約月から、手書き書をプレゼント

予約申込いただいた方には8月から1年間、毎月肉筆ミニ作品(はがき大)をプレゼントいたします。家庭のちょっとした空間に飾っていただき、生活の中で手書き文字に触れていただけたら幸甚です。この作品のプレゼントは2025年7月で終了いたしますので、ご予約はお早めにいただければと思います。

 

 

 

硬筆、毛筆手本の各種も披露

大平は、大東文化大学在学中から書写書道全国組織で全国大会手本(硬筆・毛筆)を一手に引き受け書いて来ました。2010年2月、公益性の堅持を掲げて一般社団法人日本書字文化協会(書文協)を設立し代表理事・会長に就任。
その後は大会手本だけでなく、練習帳シリーズや毎月の検定手本(硬筆・毛筆)も書きました。また2023年(令和5年度)から始めた書検(全日本書字検定試験)の手本も書いています。書検は字の上手さを競うものでなく、学習指導要領に基づく書写書道の基本的知識・技術を硬筆・毛筆同時に調べるもので、書写書道を生涯学習にするために開始されました。

 

 

 

大平恵理総括帖全4巻スケジュール
第1巻 2024年9月末完成予定

①硬筆手本(書文協検定手本、全国コンクール参考手本など)幼児、小学生用約80点
②大平恵理の軌跡(幼少からの受賞記録・作品など)

 

第2巻 2024年10月末完成

①硬筆手本(書文協検定手本、全国コンクール参考手本など)中学生、高・大・一般用約80点
②大平恵理毛筆作品

第3巻 2024年11月末完成予定

①毛筆条幅手本(書文協検定手本、全国コンクール参考手本など)幼児、小学生用約80点
②大平恵理毛筆作品

 

第4巻 2024年12月末完成予定

①毛筆半紙手本(書文協検定手本、全国コンクール参考手本など)中学生、高・大・一般用約80点
②書文協メンバー友情出品(渡邉啓子、池田圭子、谷口泰三)作品

 

 

 

 

 

第9回臨書展盛会に終わる

優秀作品展示会に多くの見学者

書文協主催の第9回臨書展(外務省など後援、応募総数1261点)は、特別賞6点、優秀賞13点、教育特別奨励賞4点について、恒例の優秀作品展会を5月31、6月1、2日に大日本寒山寺のある東京都青梅市の多摩川渓谷沿い澤乃井ガーデンギャラリー(東京都青梅市沢井 2-770)で開催しました(入場無料)。例年の倍近い人が来られました。

日本の書道について、政府がこのほど国連に無形文化遺産の登録を申請するなど、書写書道に追い風が吹いています。書文協では、古くから漢字を使う同文の国である隣国「中華人民共和国(中国)」の書法(書道)団体と協力し、書道を国際的に発展させるよう努力しています。

具体的には令和6年も秋に東京・上野公園の東京都美術館で開く予定の「第57回国際書法芸術展」(主催:国際書法芸術協会、中国書法学院、後援:書文協など予定)に積極的に参加致します。過去1年の書文協主催コンクールの優秀作品の中から選んだ「博選証」作品(昨年は196点)を出品し展示する予定。書文協関係者が一堂に集まる機会も作ります。同展示会の今後の広報にご注意ください。

 

<特別賞受賞者6名>

◆大賞
星本京香(佐賀県立武雄高等学校2年)
◆中国大使館文化部賞
佐藤萌々香(神奈川県・中央大学附属横浜高等学校3年)
◆中央審査委員会賞
蜷川希衣(東京都中野区立桃園第二小学校5年)
◆日本書字文化協会会長賞
植西美侑(一般、大阪府)
◆青梅市日本中国友好協会会長賞
中野明舞音(大阪府立摂津高等学校1年)
◆日中文化交流促進会理事長賞
関口美夢(東京都立上水高等学校1年)
(下の写真は右側から星本作品以下上記の順)

 

 

 

令和6年度書検実施のご案内

書検(全日本書字検定試験、公益財団法人文字・活字文化推進機構後援)の実施は昨年度に続いて2年目になります。前期は5月後半、後期は11月前半の実施予定。しかし、今年度の前期は6月29日から8月15日の間の実施とします。とても有意義な試験です。詳細は改めて広報しますが、多くの方の参加を期待します。

書検は、字の上手さを審査するのではなく、学習指導要領に定められた書写書道の基本が何処まで身に付いているかを硬筆・毛筆併せて学年段階ごとに知識・技能にわたって調べる全国で初めてのテストです。書写書道の学びを深め、書道を生涯学習にするために行われるものです。

 

8級から3段まで11ランクで実施

受験ランクは8級から8段まで16ランクありますが、今回は8級から3段まで実施されます。段級ごとに指定された硬筆・毛筆両方(8-4級は硬筆のみ)の課題を、手本を見ずに書く実技試験と、図を見て評価の観点語句の意味を問われる筆記試験で構成されます。何段・級を受験するか、担当の先生と相談して決めてください。半月(今年の前期試験は1ヶ月)ほどの期間内のどれか1日を選んで、教場などで実施してもらいます。費用は、初年度はトライアルでしたので無料としましたが、今年度は先に配る観点語句一覧表を含め有料(段級により異なります)とします。所要時間は段級により異なります。

書検は字の上手いかどうかを競うものではないので、教室全体で和気あいあいと取り組むのに適しています。そして、書塾メンバーの書写書道に対する理解度が分かり、その後の指導の力のいれどころが分かります。

また、この試験は、試験を受けることによって「覚える」ことを重視しており、試験で出てくる語句・用語の一覧表(観点語句の一覧表)を受験者に事前に配ります。それによって、例えば「止め、はね、払い」とはどういう事か等を覚えます。 是非、ご検討ください。

 

 

 

第13回総合大会指定課題・解説

― 課 題 ―

大きなテーマとして「日本」というイメージで、課題を統一しました。指導者の負担軽減のため、今回も課題は、過去の大会に出題されたものの中から選びました。句読点や改行は、参考手本でご確認ください。
課題は以下の通りです。

 

<ひらがな・かきかたコンクール>

◆年少・年中
くし
◆年長
せんす
◆小1
おもてなし
◆小2
ふじさんは、うつくしいやま
◆小3
ゆかたをきて、まつりにでかけます。

 

<全国学生書写書道展>

◆年少・年中
う
◆年長
もり
◆小1
まつり
◆小2
なでしこ
◆小3
つなぐ手
◆小4
花さく里
◆小5
森の水車
◆小6
天下の険
◆中1(楷書・行書) 
奥の細道
◆中2(行書)
枯山水の庭
◆中3(行書)
富士の雲海
◆高校・漢字
我以外皆我師(吉川英治)
◆高校・かな 
梅雨晴れの わたくし雨や 雲ちぎれ (松尾芭蕉)
◆大学・漢字
山上有山路不通  柳陰多柳水西東 (夏目漱石)
◆大学・かな
いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな

 

<全国硬筆コンクール>

◆年少・年中
つきみ
◆年長
いろはうた
◆小1
おはぎをたくさんたべました。
◆小2
山のもみじが、とてもきれいです。
◆小3
夕やけこやけで 日がくれて 山のお寺の かねが鳴る
◆小4
お花見、七夕祭り、くり拾い、雪合戦。思い出がふえていく。
◆小5
夕立ちや草葉をつかむ むらすずめ
熱き日を海に入れたり最上川
◆小6
日本料理は季節感が豊かです。魚貝や野菜などの食材は多く出る時が味も良く、その時期に使うことを大事にします。
◆中学
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。夏は夜。月の頃はさらなり。
闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる。
◆高・大・一
卯の花の匂う垣根に 時鳥早も来鳴きて 忍音もらす夏は来ぬ
さみだれの そそぐ山田に早乙女が裳裾ぬらして玉苗植うる夏は来ぬ

 

 

― 課 題 解 説 ―

課題解説は教場の指導者を対象に書いています。コンクール出品を機に、生徒さんと課題を巡る話が交わされることを期待しています。

 

<ひらがな・かきかたコンクール>

◆年長:せんす
扇子(せんす)とは、扇(あお)いで風を起こす道具の一つ。また、儀礼や芸能で用いられる。古くは扇(おうぎ)と呼ぶのが普通だった。折りたたむことができ、日本で発明されたとの説もある。 「おうぎ」という言葉は古くは「あふぐ」(扇ぐ)の派生形の「阿布岐」(あふぎ)と呼ばれた。
◆小1:おもてなし
「おもてなし」は、「もてなし」に丁寧語「お」を付けた言葉であり、その語源は「モノを持って成し遂げる」という意味です。また、「おもてなし」のもう一つの語源は「表裏なし」、つまり、表裏のない「心」でお客様をお迎えすることです。お客様や大切な人への気遣いや心配りをする心が築かれた世界に誇れる日本の文化といえます。
◆小2:ふじさん 
富士山(ふじさん)は、静岡県(富士宮市、富士市、裾野市、御殿場市、駿東郡小山町)と山梨県(富士吉田市、南都留郡鳴沢村)にまたがる活火山です。標高3776.12 m、日本最高峰(剣ヶ峰)の独立峰で、その優美な風貌は日本国外でも日本の象徴として広く知られています。太古から信仰の対象として人々に崇められ、数多くの芸術作品を生み出している富士山は、平成25年(2013)に世界文化遺産へ登録されました。

 

<全国学生書写書道展>

◆小2:なでしこ
花の名前。6月頃から8月頃にかけて開花。ピンク色の可憐な花。縁がこまかく切れ込んでいる。我が子を撫(な)でるようにかわいい花であるところからこの名前がついた。
◆小5:森の水車
「森の水車」は童謡の名前。水車は今どきの子供に分からない。水車は、水力発電所の心臓部と言えるもので、高いところから落下してくる水や、勢いよく流れ込んでいる水の力で回転します。 つまり、水車は水のエネルギーを、回転する機械エネルギーに変えるものです。
◆小6:天下の険 
鳥居忱の作詞、瀧廉太郎の作曲による歌「箱根八里」の冒頭に出てくる歌詞「箱根の山は、天下の険」で知られます。険は、けわしい。江戸時代、箱根の山を越える約八里の行程は、難所で知られていました。その坂道は急坂も多く、常に泥でぬかるんでいて、行き来する人々にとって、非常に体力を消耗する難所でした。
◆中1:奥の細道
俳諧(はいかい)とは、連歌の発句(五、七、五)が独立したものを言います。著名な俳諧師は江戸時代の松尾芭蕉。明治になって正岡子規が俳句と命名しました。江戸時代の著名な『奥の細道』は、松尾芭蕉による江戸中期の俳諧紀行です。
元禄2年(1689)3月、芭蕉は門人の曽良と江戸深川(現・東京都江東区)を出発、奥州・北陸の名所・旧跡を巡り、2,400キロを踏破して8月に岐阜県・大垣市に至るまでの紀行を、発句をまじえて記したもの。
◆中2:枯山水の庭
枯山水とは、水を用いずに岩や砂などで山水を表現した日本庭園の様式の一つ。石庭。 京都の龍安寺(りょうあんじ)等がよく知られます。
◆高校漢字:我以外皆我師(吉川栄治)
小説『宮本武蔵』『三国志』などで知られる作家の吉川英治氏が座右の銘としている言葉です。
自分以外は全て、自分に何かを教えてくれる先生である」という意味。尊敬に値しないような相手、悪い人間であっても、「反面教師」としてつまり逆の意味の先生として捉えればよいのです。
◆高校かな:梅雨晴れの わたくし雨や 雲ちぎれ(松尾芭蕉) 
中山道を歩いていた松尾芭蕉が詠んだ句です。私雨とは狭い範囲に急に降り出す雨のこと。梅雨晴れとは、梅雨の晴れ間のことです。その晴れ間であるが五月晴れ(さつきばれ)に、雲がちぎれて、狭い範囲ににわか雨が降ったというのです。
◆大学漢字:山上有山路不通 柳陰多柳水西東(夏目漱石) 
夏目漱石は、漢詩をよく作りました。これはその一つ、七言絶句の「題自畫」の前の2節です。全文は 山上有山路不通 柳陰多柳水西東 扁舟盡日孤村岸 幾度鵞群訪釣翁(自作の画に詩をつける =題名、山の上にさらに山があって、その向こうまでは道が通じていない 柳の陰にはさらに柳が茂り、川が西へ東へ流れている 小さな舟が一日中、街から遠くぽつんと離れた村の川岸につないだままになっていて そこで釣りをしている老人のもとへ、ガチョウの群れが何度か訪れてくる)
◆大学かな:いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな 
作者は、伊勢大輔(いせのたいふ/いせのおおすけ)。紫式部や和泉式部とも親しい間柄でした。歌の意味は「古い時代の奈良の都に咲いていた八重桜が、今日は宮中でひときわ美しく咲きほこっている」、九重は宮中を指す言葉。

 

<全国硬筆コンクール>

◆年長:いろはうた
仮名47文字を、重複させずに作られた七五調の文章。10世紀末から11世紀の半ばにできたようだが、作者不明。文は「いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ・・・・」 意味は「匂いたつような色の花も散ってしまうのに 永久に変わらないことがあろうか・・・・」
◆小5:夕立や草葉をつかむむらすずめ 熱き日を海に入れたり最上川 
前の句は江戸中期の俳人・与謝蕪村。「夕立が来て、雀の群れが雨宿りのために草の葉を掴んで隠れようとしている」・後の句は松尾芭蕉の奥の細道」に載っています。熱い日が、最上川によって海に流し込まれ終わろうとしている」。現在の山形県酒田市で詠んだ句です。
◆中学:春はあけぼの・・・
平安時代中期、宮中に仕えた清少納言によって書かれた平安時代の著名な随筆「枕草子」の一部です。枕草子は清少納言がいろいろなものに感じた思いをつづったエッセイ。全体で約300の章で構成されている。春はあけぼの、はその書き出しとして有名です。
◆高大一:卯の花の匂う垣根に時鳥早も來鳴きて忍音もらす夏は來ぬ 
昔の小学唱歌「夏は来ぬ」の一節です。卯(う)の花の、匂う垣根に 時鳥(ほととぎす)、早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬ
卯の花は、初夏に白い花を咲かせる「ウツギ」の花のこと。旧暦の4月は卯月。ホトトギスはカッコウ科に分類される鳥。ウグイスなどへの托卵で知られます。「早も来鳴きて」は、「早く来て鳴いている」の意味で、「忍音」は、人知れず声を潜めて泣くことのほか、「ホトトギスの初音のこともいい、この歌では、この年に初めて聞くホトトギスの鳴き声を指します。

 

 

Published 2024年3月11日

月刊書字文化2024年2月-3月_合併号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No108~
令和6年(2024年)3-4月号

 

◇ご挨拶(会長・大平恵理)
◇第12回伝統文化大会審査会
◇6年度書文協専修学院会員募集
◇書検案内
◇第9回臨書展について
◇第12回伝統文化大会上位入賞者コメント集

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

書文協創立15年の決意

日本書字文化協会は設立15年目に入りました。全国コンクールを、夏は全国書写書道総合大会、冬は全国書写書道伝統文化大会にまとめ、今年度は第12回目を数えました。第9回臨書展は4月20日締め切りです。伝統文化大会は、日本の伝統的風習である年賀はがきと書き初めを柱とし、硬筆と毛筆にわたって取り組むのが特徴で、結果発表の準備を進めております。
これまでの歩みにおいて、共催の公益財団法人文字・活字文化推進機構様、前顧問故井上孤城先生、前委員長小森茂先生、現委員長加藤東陽先生を始めとする中央審査委員会の諸先生方のお力添えに深く感謝申し上げると共に、熱心に学んでこられた参加者、指導されている先生方、それを支える家族の方々には深く敬意を表する次第です。

書文協の活動で一番志したいのは、公益性の堅持と底辺を育てていくことです。毎回のコンクール開催を始め各事業においては、この志す2つの点に真摯に向き合い開催に努めております。2023年度は全日本書字検定試験『書検』第1回を前期と後期にわたってトライアル実施いたしました。『書検』は実技と筆記があります。学校の学習指導要領に合わせ、カリキュラムについては加藤東陽先生にご指導いただき、実技では参考手本、筆記では評価の観点語句を事前公表しています。誰にとっても書写書道の学ぶ意欲と達成感を得られるように、方針を立てて進めております。2024年5月には第2回前期を実施いたしますのでぜひご参加ください。詳細は3月下旬に発表いたします。

2024年度は書文協15周年を迎えるにあたり、集大成として私大平の手本集を発行いたします。全国コンクールの手本を一括にまとめ、新たな作品や軌跡の一部なども収録する予定です。書文協メンバーの友情出品もあります。新年度に向けてご案内する予定でおりますので、詳細についてはお問合せください。

時代はIT化やバーチャル、AIがますます進む様相です。このような中で書写書道は一番身近な自己表現の機会として、意義を果たせる分野と考えます。字が上手かどうかに終始しがちですが、大事にしたいのは手本から何を学ぶか明確にした上で、自分らしさが生かされる学びであることです。

国際化を視野に入れた活動を更に進めてまいります。2023年秋は、書文協の主催する全国コンクール・検定作品の選抜作品が、東京都美術館で行われた第56回国際書法芸術展の博選証として展示されました。また現在、国連教育科学文化機関ユネスコに書道が無形文化遺産登録候補として日本政府より申請されます。日本の手書き文化の国際舞台での活躍に、微力ではありますが、書文協も一翼を担えるよう努めてまいりたいと存じます。

第12回伝統文化大会審査会

応募総数は8,326点 5%増

第12回全国書写書道伝統文化大会の審査会は、2024年1月30日に東京都内公共施設で開かれました。
行動制限は緩和されたとは言え、各書塾とも生徒のコロナ、インフルエンザ感染や練習場所の確保に苦労する日々が続いています。それでも前回を5%上回る総数8,326点(第11回は7,929点)の出品数がありました(各コンクールの出品数は下記)。各団体指導者のご努力に敬意を表します。上位入賞者のコメント集は、この機関紙下部に掲載されています。

コンクール名     12回大会出品数   11回大会出品数
◆全国年賀はがきコンクール    6,569点      6,256点
◆全国学生書き初め展覧会     1,757点      1,673点
合計               8,326点      7,929点

作品のネット展示を充実

インターネット上での発表を充実させます。書文協ホームページとリンクしている「審査結果」発表ページに、教育特別奨励賞を除く特別賞は全て作品の写真も掲載します。A4サイズに拡大でき、印刷も可能。大会名、賞名・氏名等が記載されていますので受賞記念や資料に利用してください。
スマホにも対応するように作られますので、友人とスマホを見ながら話し合うことができます。

顕彰を強化、園・学校、自治体への表彰依頼を推進

在籍学校に上位受賞者の表彰をお願いする顕彰依頼を推進します。
身の回りでたくさん褒めてもらおう、というのが目的です。
顕彰依頼は、各主催・後援団体賞までの受賞者を対象とします。

 

 

 

 

 

 

 

 

加藤東陽・審査委員長講評

年賀はがき(硬筆)作品は小さな紙面であるにも関わらず、多くの要素が含まれています。賀詞、メッセージ、日付、氏名と4種類を読みやすく、バランスよく書くことが求められます。作品後半の日付、氏名まで緊張感を保ち、文字の大きさや書く高さなど字配りが上手くまとまっていた作品を高く評価しました。また、字間・行間などの余白がすっきりと通っている作品に好感を持ちました。一字一字の書き方を学ぶと共に全体を考えて書くことも大切ですね。
毛筆では小学校低学年の作品の中にも、折れ、はね、濁点の書き方までしっかりと書けている作品があることに驚きました。上手く書こう、と一足飛びに考えて書くのでなく、1つひとつの筆づかいを習得する大切さを作品に感じました。
小学校高学年の作品では、書きぶりに行書的な書き方が部分的に入っている作品があり、評価を検討しました。小学校では、漢字は楷書、ひらがなは楷書に調和する書き方を習得する学びを進めるのが望ましいとなりました。中学生に進んだら、漢字の行書と行書に調和するひらがなをテーマに学習することを目指して欲しいと思います。
中学生から取り組む行書については楷書に対して、点画の連続、点画の変化をどうまとめていくかの議論があり、作品全体で行書の特徴をどうまとめているかが評価を変えていく場面がありました。書体という意識をもって学ぶことが大切です。
高校生の作品では、篆刻作品もあり、作品ジャンルの広がりを感じました。模刻と言葉を集字して作品をまとめたものがありましたが、1枚の作品をどうまとめるかにも意識を払ってもらうと良いと思います。
審査全般において、点画の書き方、文字の大きさ、字間・行間、楷書・行書の特徴など、学びで積み上げてきた1つひとつが決め手となる場面が多くありました。日頃から小さなことをおろそかにせず、1つひとつを積み上げていく練習を心がけましょう。作品中の素直な無理のない書き方から書き手の純真さまで伝わってきました。そのような学びが、高校生以上の書道では表現の趣きや感情の揺れまでが作品の中に生まれ、魅力を放つのではないでしょうか。
国連教育科学文化機関ユネスコに書道が無形文化遺産登録候補として日本政府から近く申請されます。文字文化として明るいニュースですね。これからもますます書写書道の学びに励んで欲しいと思います。

 

 

 

専修学院生を春の全国募集

2024.3.4.5月を春季特別募集とし、入学金半額とし、推薦者にも薄謝を進呈します。

募集内容

書文協の附属書写書道専修学院の3校(中野・多摩・川崎校)での対面授業に加え、オンライン指導による生徒を全国募集します。ただし、特別地域(下記に説明)は、募集外地域とします。しかし、当該団体の了承を得た指導者養成科は入学できます。
書文協本部に電話、FAX,メールでお問い合わせください。

❏初等科・・・書字の基礎基本を習得する
❏中等科・・・書字の応用力をつける
❏高等科・・・書字の専門性を高める
❏指導者養成科・・・書字の基礎基本と応用力を付けると共に、指導者として専門性も高める。
❏カルチャーコース・・・行書、草書、漢字かな交じり文連綿、細字百人一首から選択。
❏文章表現講座・・・書写書道は言葉と密接な学びであるため、語彙力、思考力、表現力を高めることを目的に文章表現講座を設置する。
<注意>
特別地区は書文協関連の書塾がある近辺です。主に隣接群市。ただし、指導者養成科は所属団体の推薦があれば特別地域からの入学を認めます。文章表現講座に特別地域はありません。

募集対象と受講料及び入学金(消費税別)
1)入学金 5,000円
2)受講料(月謝)

<常設>
初等科
幼児~学生=6,000円、一般=7,000円
中等科・・・幼児~学生=6,500円、一般=7,500円
高等科・・・幼児~学生=7,000円、一般=8,000円
指導者養成科・・・高校生=8,500円、大学・一般=10,000円
カルチャ―コース・・・一般=8,000円

<文章表現講座>
初級クラス=3,000円
中級クラス=4,000円
上級クラス=5,000円
秀級クラス=6,000円
※書写・書道の科・コースと同時に学ぶ場合は一律1,000円とする。
書写書道特別講習会・・参加費は月謝に含まれません。別途案内を参照。

 

 

 

6年度の書検は5・11月実施

令和5年度から実施した書検(全日本書字検定試験)は、書写書道に取り組む基本的力を付けるのに役立つと好評をいただいています。令和6年度は前期(5月)、後期(11月)の2回実施します。再チャレンジに、段級を上げての挑戦に、皆さん奮って受験してください。時期が近づいたら改めてお知らせします。

 

書検(全日本書字検定試験)実施要項(抜粋)

1.目的
園児、小学校から高校、大学・一般まで16段階でテストします。文部科学省学習指導要領・幼稚園教育要領に準拠するとともに、社会教育の現場における様々な書風を越えて共通に持つべき能力を検定するものです。

3.実施期日
年2回、前期5月1~15日 後期11月1~15日

4.実施会場
認定した園・学校・書塾、公共機関

5.検 定 料 
段級ごとに設定し発表

6.練習テキスト
書文協から試験対策資料(筆記に出る観点語句一覧)、審査講評などを配布。練習テキストの刊行も検討する。

7.試験内容
・受験資格 年少~一般
・検定レベル 園児から小学6学年、中学3学年、高校3学年、大学・一般までの16段階の学年相当で行い、合否判定する。
・硬筆・毛筆同時に行い(4級までは硬筆のみ)、書写書道の基礎知識・実技を含む。
・受験方法 順を追うことなく、相当学年を自由に選んで受験することができる。合格した場合は、それより前の段階もクリアしているものとする。

段級表
段級  内容相当学年  受験相当学年     段級  内容相当学年  受験相当学年
8級    年少     年少・年中      初段     小6       中1
7級    年中      年長        2段     中1      中2
6級    年長       小1        3段 中2      中3
5級    小1       小2        4段    中3      高1
4級    小2       小3         5段 高1      高2
3級    小3       小4        6段     高2      高3
2級    小4       小5         7段     高3     大学・一般
1級    小5       小6        8段   大学・一般   大学・一般

8.段級の付与 
段級証明証発行、段級入りメダルバッジ付与(有料)

9.「筆記に出る観点語句一覧表」の発行
テストを受けることで覚える、ことが大きな目標です。このため、筆記テストについては、テストで出題される項目全体を事前公開します。それをまとめた冊子を「筆記に出る観点語句一覧表」と呼びます。内容の公開は、送付した人限りとし、外部には漏らさないようにお願いします。

10.守秘義務
受験団体、受験生は試験内容を口外しない義務を負います。

11.商標登録
「書検」の名称は商標登録済みである。

 

 

第9回臨書展実施要項(抜粋)

月落 烏啼 霜満天(月が落ち、烏ないて、霜が満ちた)・・・。漢詩「楓橋夜泊」そのままの情景が広がる東京都青梅市沢井の多摩川渓谷を舞台に想定した第9回臨書展が、今春も開催されます。臨書は日本や中国の古典を模写するもので、高校書道の大事なカリキュラ。この臨書展では、小中学生でも臨書に親しめる工夫が凝らされています。皆様のご応募をお待ちします。

主催は一般社団法人日本書字文化協会(書文協)。書写書道は世界に誇る日本の伝統文化です。書文協では地元青梅市、外務書、中国大使館文化部の後援を頂きました。さらに国内外団体の後援が決定される予定です。

 

1.主催 
一般社団法人日本書字文化協会

2.後援(予定)
外務省、青梅市、中華人民共和国駐日本国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO法人日中友好交流促進会
蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

3.大会役員 
実行委員長  渡邉啓子
副実行委員長 池田圭子

4.審査員 
加藤東陽(書文協中央審査委員長、東京学芸大学名誉教授)
加藤堆繋(同委員会委員、東京学芸大学教授、前文部科学省教科調査官)
豊口和士 (文教大学教授、文部科学省教科調査官)
大平恵理(日本書字文化協会会長)

5.作品〆切
令和6年4月20日(土)必着

6.賞 
大賞 (臨書の部から)、中華人民共和国駐日本国大使館文化部賞、中央審査委員会賞、日本書字文化協会会長賞、青梅市日中友好協会会長賞、日中文化交流促進会理事長賞
優秀賞、本賞(特選、金・銀・銅賞)

7.展示会 
会期は例年通り3日間、5月31日(金)~6月2日(日)
青梅市の澤乃井ガーデンギャラリーで開催

8.応募資格 
全部門とも年齢不問

9.募集部門

<臨書の部>   用紙は半切、八ッ切、半紙
・自由課題(高校書道教科書ⅠⅡⅢを基準とする。中国・日本古典共に。2文字以上。)
・常設課題(漢詩・楓橋夜泊)の1句以上
1句中の四文字、三文字でも可

漢詩「楓橋夜泊」
月 落 烏 啼 霜 満 天
江 楓 漁 火 對 愁 眠
姑 蘇 城 外 寒 山 寺
夜 半 鐘 声 到 客 船

<楷書書写の部> 下記から選ぶ。用紙は半紙、八ッ切
・1字:月 満 天 漁 火 城 外 の中から1文字
・2字:漁火
・3字:寒山寺

※用紙はいずれも縦長、縦書き使用。落款は、落款印のみは不可。
※各部門別の審査です。各部門で複数出品できますが、授賞対象は最も優秀な1点のみです。最大3賞(楷書書写の部、臨書の部常設課題、臨書の部自由課題)が下付されます。

★学年は、出品時(令和6年度)の学年を書いてください。

10.手本 
指定課題は漢詩・楓橋夜泊の拓本をA3判に複写したものを、楷書書写の部の手本(大平恵理揮毫)はA4判で計9枚。手本はいずれも1枚当たりA4判120円、A3判240円(税別)。希望者は送料520円を加え振込後、内容を記載し、受領証と一緒に郵送(FAX、メールに添付で送信も可)で書文協本部に申し込んでください。

11.出品方法  
①作品に出品票を貼付する(出品票には※出品券を貼付)
※出品券=下記に説明があります。

②応募総括用紙(振込受領書を貼付)、応募明細用紙を同封し送付
※出品時の学年は令和6年度の新学年を書いてください。
※応募書類は書文協ホームからダウンロードできます。<個人別事前参加登録用紙><応募総括用紙><応募明細用紙><出品票>がそれぞれ書文協ホームページにアップされています。
書文協ホームページのフロントページ上部にあるメニュー欄の1列目、右端にある「ダウンロード」にカーソルを当てると、詳細項目がプルダウン表示されます。その最初「書類ダウンロード」に様々な書類がUPされています。その中から大会関係を選んでダウンロードし、ご利用ください。また、書文協に直接申し込んでいただくこともできます。
※書文協では全国書字検定試験、ライセンス試験、全国書写書道大会、講習会等における事前参加登録制を実施しています。
参加予定者には個人別事前参加登録用紙を提出することで出品券が発行されます。
応募の際は、応募総括用紙、応募明細用紙を作品(出品票を貼付)に 必ず添えてください。出品券の貼付は、出品票の所定欄となります。出品票はダウンロードもできます。

12.出品料 
臨書の部    1点1,100円(幼児・小中学生は800円)
楷書書写の部     1点1,000円(幼児・小中学生は700円)
個人出品は一律1点1,820円
※いずれも消費税別
※出品・参加は誰でもできますが、書文協会員の場合は会員割引があります。出品における事務作業等の費用として行われるものです。書文協会員規則により、団体会員Aは5%、団体会員Bは10%、団体会員Cは15%が割り引かれます。会員制度の詳細はお問い合わせ下さい。団体審査(一審)を行った場合は出品料からさらに5%引かれます。出品にあたり、割引は学校、団体会員のみとなります。

 

 

 

第12回伝統文化大会
上位受賞者コメント集

第12回全国書写書道伝統文化大会で上位賞の11人に受賞のコメントを書いていただきました。字数の制約があり、編集部が削除など編集しました。例えば、先生や家族への感謝の部分も大事な点ですが本稿では削除しました。またタイトルは編集部でつけました。こうしたことから、このコメント集の文責は編集部にあります。ホームページでは近く、全文が掲載されます。

 

【総合の部】<文部科学大臣賞>
【学生書き初め展覧会】<中央審査委員会賞>

長野県・長野県立大学4年 
竹内 茉永

直接に習うため夜行バスで往復
大学進学で東京を離れ、長野に住んでいます。初めは書いた作品を撮って添削していただくオンライン方法を取っていました。しかし、やはり教室で教えてもらう方が楽しく、環境や雰囲気も好きなので、夏期と冬期の練習には教室に足を運んできました。夜行バスで帰り、家族に道具を持ってきてもらい、そのまま練習したらまた夜行バスで帰るような状態でした。
なかなか時間を取れず帰省するのも難しいですが、限られた時間の中で集中して練習することを心がけてきました。コツコツと練習を積み重ねる事ができ、このような成果に繋げられたのだと思います。この努力は今後も私の自信となるでしょう。

 

<大 賞>

神奈川県・日本大学高等学校3年
浅野 愛奈

「書道」に大切な流れ

私は今まで、お手本をぴっちり横に置いて、それ通りに書き写すことが「書写」をする上で最も重要なことだと思っていました。しかし、行書や草書を書くようになると、そのようにはいきませんでした。これまでの私は、字を書いている最中にも横のお手本を見ていましたが、先生に「止まらず一度に書いてみなさい」と言われました。
「書道」をする上で大事なのは流れであり、書き上げた上で全体を見てみる。そして、バランスを見ながら、紙の余白や墨の濃淡、字の崩し方に変化をつけて、自分自身で書き上げていくことが重要なのだと知りました。
幼稚園からこれまでやってきましたが、まだまだ学びが絶えず、とても楽しいです。

 

【全国年賀はがきコンクール】

<文部科学大臣賞>

埼玉県県・ながせ幼稚園 年長
丹治 和香奈

緊張したけれど

上手に書けて1番の賞がとれて、とてもうれしかったです。
「め」と「う」がむずかしくて、教室で「おめでとう」の字が上手に書けるか緊張したけど、楽しく書けました。
もっと上手に書けるようになりたいです。

 

<文部科学大臣賞>

神奈川県・川崎市立真福寺小学校3年 
山口 真栄

ていねいに書くぞ

先生は、ここは少しあけるよとか、字のさいしょはこのあたりからはじめるといいよと、字のバランスや書き方をアドバイスしてくれました。言われたことに気をつけながら、ゆっくりていねいに何回も書いていると、少しずつ見本に近い字が書けるようになってきました。
今回のコンクールでは、ぜったい最高の字を書いて、最高のしょうを取るぞと思いながら、最後まであきらめずていねいに書きました。
先生から電話をもらい、文部科学大臣賞だよと聞いた時は、本当にうれしくてがんばってきて良かったなと思いました。ていねいに字を書くことは、時間もかかるし大へんだけど、これからもつづけていきたいです。

 

<文部科学大臣賞>

埼玉県・志木市立宗岡小学校6年
新井 かなえ

授業のノートも丁寧に

幼稚園の年中から習い始めて8年間たちました。同じ教室に通っていた上級生のお姉さんに、文部科学大臣賞のトロフィーを見せてもらったことがあり、いつか私ももらえたらいいな、と思っていました。
お手本をよく見ながら書き、バランスの難しい字などは何度もなぞって練習しました。何度も嫌になり、投げだしそうになったのですが、先生から一文字ずつ教えてもらい、続けていくことができました。とても感謝しています。
私は字を書くのに時間がかかってしまうのですが、授業ノートや漢字の宿題なども丁寧に書くようにしています。このようなことが今回の賞にもつながって、小学校最後のコンクールで受賞できて本当に良かったです。

 

<文部科学大臣賞>

神奈川県・森村学園中等部3年
長谷川 さら

心に響いた「異文化理解」

私は、10年程前からこのコンクールに参加し、連続して特別賞をいただいています。そして、いつか取りたいと思い続けていたこの賞を中学3年生でいただけたことにとても感激しています。
今回の題「異文化理解を深め、平和について考える」は、私の心に響くものがありました。私は、半年前、ドッグスポーツの大会でスイスに行きました。大会では、それぞれ異なった文化を持つ35ヵ国のジュニアハンドラーが集まり、競い合いました。私たちは、犬が大好きという共通点で、お互いを理解し、助け合うことが出来ました。
高校生になっても、より良い作品が書けるように、書写書道のおもしろさを感じながら、頑張っていきたいと思います。

 

<大 賞>

東京都・一般
野本 由美子

好きこそものの上手なれ

私の人生初の習い事は、幼稚園の頃の鉛筆のかきかた教室でした。その後、親の転勤で引越しする事になり、今度はお寺のお習字教室に通いました。でも、先生がとても怖くて2年ほどでやめてしまいました。
ただお習字は好きだったので、いつかまた習いたいな…という気持ちはずっと心の中にあました。そんなある日、歩いていたら書文教の看板を見かけて、その美しい文字に一目惚れをしてしまいました。こんな文字が書けるようになりたい!
始めてはや10年余り。好きこそものの上手なれ、ということわざがあります。好きな書道を楽しみつつ、これからも頑張りたいと思います。

 

<中央審査委員会賞>

神奈川県・森村学園初等部5年
高津 康成

心の中でガッツポーズ

たん任の先生からこの賞をいただけると聞いた時、ぼくはうれしくて心の中でガッツポーズを何回もしました。
ぼくがコンクールで気をつけたことは三つあります。一つ目は、お手本をしっかり見て、形や大きさに気をつけて書くことです。二つ目は、文字が曲がっていかないように、見えないけれど真ん中の線を意識しながら書くことです。三つめは、書いた文字をこすってよごさないようにすることです。冬休みにたくさん練習したけれど、本番はやっぱりきんちょうしました。一文字だけ思い通りに書けなくてくやしかったです。でも、全体的によくできたと思いました。

 

 

【全国学生書き初め展覧会】

<文部科学大臣賞>

埼玉県・東秩父村立槻川小学校5年
渡邉 愛華

先生に気合を入れられて

私は、文部科学大臣賞を受賞して、とても驚きました。なかなか思うように書けずに苦労したからです。今回書いた「春まつ心」の「春」の4画目の開くバランスが難しくて、うまくいかない時は腹が立って、やる気がなくなることもありました。
それが嘉島先生にも伝わったのか、「やる気ないでしょう、ちゃんとやってね」と気合いを入れられました。最初は、あーあ、と思っていましたが、教室で書いているうちに、書けるようになっていくのがわかりました。やる気を出したら、もっとうまくなれるのかなと思い、頑張って教室でも家でもたくさん練習をしました。

 

<文部科学大臣賞>

東京都・光塩女子学院中等科3年
原屋 さくら

努力は裏切らないと実感

過去に文部科学大臣賞を受賞された方々の作品を見て、いつか自分もこんな美しい字を書きたいと強く感じ、今まで一生懸命練習してきました。練習の中では自分の理想とした字と書いた字が違うことや、練習が成果に結び付かないことも多く、練習をすること自体が嫌になることもありました。
しかし周りの人に自分の字を褒めていただいたことや、今回のように素晴らしい賞を受賞させていただいたことを通じて、自信がついたのと同時に、努力は裏切らないということを実感しました。
小学二年生から8年間諦めずに書道を練習し努力してきた積み重ねが、今回の賞に繋がったのだと思います。

 

<大 賞>  

岡山県・明誠学院高等学校1年 
福原 一花

先輩を超えたいと日々

受賞した作品は「伊都内親王願文」の臨書です。高校に入り様々な古典を学んでいく中でこの古典と出会いました。私はこの古典を初めて目にした際、自由奔放に書かれている姿に心を惹かれ作品制作を始めました。
制作を始めてまもなく同じ古典を臨書している先輩の作品を見る機会がありそこで自分との実力の差を目の当たりにし、酷く打ちのめされました。しかし、それとは裏腹に先輩を超えたいという感情が沸々と湧き上がりました。この気持ちを糧とし日々練習を続けています。
古典の特徴である文字の大小や線の強弱を忠実に再現するため努力を重ね臨書しました。

 

 

Published 2023年12月29日

月刊書字文化2023年12月-2024年1月_年末年始号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No107~
令和6年(2024年) 新年号

 

◇ご挨拶(会長・大平恵理)
◇書の国際化を視野に、東京都美術館に集合
◇新しい記念アルバム・表装について
◇第9回臨書展に応募を、同実施要項
◇第63回全書研大会が開催
◇新年・専修学院生全国募集
◇書検にチャレンジを

◆第12回伝統文化大会の締め切りは2024.1.20です◆

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

2024年の抱負-書字文化の推進

2024年、お陰様で書文協は設立15年目を迎えます。これまでお世話になった諸先生方、保護者の方々、生徒さんを始め多くの方々に、ご理解、ご支援いただきましたことに深く感謝申し上げます。

高校1年の時から教える現場に立ちました。そこから約30年間の経験をもとに、15年前に信頼する仲間たちと立ち上げたのが一般社団法人日本書字文化協会(書文協)です。今、世界は局地紛争など様々な困難を抱えています。真意や価値が問われ、正されることに真摯に向き合わねばならない時代と痛感しています。新年を迎えるにあたり、書写書道を『手書き文化=書字文化』と捉え、ITやAIが進む時代だからこそ、個性に裏打ちされた手書きの意義、言葉と密接な良さがある手書き文化活動の推進に努めたいと改めて心に刻んでおります。

今年取り組んでいきたい項目を列挙致します。①新たな学び方と評価を見出す書検の実施、②学びの機会を広げ、充実を図るためのテキスト発行(硬筆テキストの完成と毛筆テキストの改定)、③学ぶ場の充実を図ることにおいては専修学院の拡充(カリキュラムの明確化、オンライン指導+スクーリング校の設置)、④全国コンクール等を通じて、幅広く魅力ある取り組みと経験を目的とした国際芸術書法展等への参加、⑤検定・ライセンス・コンクール記録を中心に、学ぶ価値を高めるための成績証明書の発行、⑥これまでの取り組みの集大成として手本集の作成、以上です。
変わらぬご支援ご理解をくださいますようよろしくお願い申し上げます。

書の国際化を視野に

書文協は、古くから漢字を使う同文の国である隣国「中華人民共和国(中国)」の書法(書道)団体と協力し、書道を国際的に発展させるよう今年も尽力いたします。
具体的には第一に、令和6年も秋に東京・上野公園の東京都美術館で開く予定の「第57回国際書法芸術展」(主催:国際書法芸術協会、中国書法学院、後援:書文協など)に積極的に参加致します。過去1年の書文協主催コンクールの優秀作品の中から選んだ「博選証」作品(昨年は196点)を出品し展示します。(写真は「博選証」)
また、全てのコンクール作品を中国で開催の「青少年世界和平書法大会」に出品し、展示を計画しています。同大会は、政治情勢などにより目下、第1回開催が未定の状況ですが、韓国も含め関係各団体は「書のオリンピック的存在に」と意気込んでおり、早晩実現する見通しです。それまでは、中国国内での展示やその他の方法を模索中です。このため、記念アルバムで使用する作品はコピー作品となります。今後は毛筆作品の記念アルバム化も行います。詳細は、後述の「記念アルバム・表装」をご覧ください。

 

 

 

 

東京都美術館に集合!

この国際書法芸術展は現在、令和6年秋も、同美術館で開催の予定です。同芸術展で書文協は、これまで年2回開いてきた展示会を一本化してこの時に開催、博選証作品を展示します。また、交流・表彰式の場にもすることを検討しており、文部科学大臣賞の伝達式も実現するかもしれません。
また、今回も「揮毫(席書)交流会」が行われる日に「皆さん、都美術館に集まろう」と呼びかける予定です。昨年はこの呼びかけに応え、九州、中国、北陸の遠方からを含め、多くの書文協関係メンバーがご家族を含め多数集まり、旧交を温めました。この時、発行され、皆さんが胸に貼って好評だったのが「揮毫交流会参加証」です。
今年も発行します。

 

 

 

新記念アルバム・表装

書文協の各種事業にご協力をいただき、ありがとうございます。
これまで、作品の記録保存、作品化奨励のため、硬筆作品については記念アルバム、毛筆作品については表装の作成をお勧めしてまいりました。今後、学びの記録保存、作品化をさらに強化するため、またコンクール状況の変化に対応し、記念アルバム・表装の作り方を抜本的に変更いたします。
変更は第12回書写書道総合大会からとなります。現在検討中の変更方向をお知らせしますので参考にしていただき、奮って製作を希望していただきますようお願い致します。ご意見をお寄せください。

 

◆変更点①毛筆もアルバム化
これまで記念アルバム化は硬筆のみでしたが、毛筆も記念アルバムにする方向です。アルバムサイズはA4サイズより少し大きめ(およそ縦31センチ、横24センチ、厚さ1センチ)は変わりませんが、その作品ページに最大にした作品画像を収められるようにします。このため専門業者との打ち合わせを進めています。

◆変更点②表装希望の方
表装を希望される方は、出品作品とは別に表装用作品が必要となります。

◆変更点③複製作品での製作
書の国際化を進めるため、これまで自筆作品での作成をしていましたが、年間の作品を東京都美術館での展示、国際展等への出品を考慮して今後は複製(コピー)作品での作成となります。

◆変更点④価格
第12回総合大会(硬筆コンクール)では諸物価の動向により1冊5,940円(税込)でご案内しました。毛筆作品については撮影費用がプラスされた料金となります。極力抑えるように致します。

 

 

 

第9回臨書展に応募を

書文協の第9回臨書展は、令和6年4月20日(土)必着の締め切りで行われます。臨書とは、大まかに言えば、書の古典を模写することを言います。書道を学ぶ上で、書く技術を高めるためのとても大事な学びとされています。高校書道科のカリキュラムでは、臨書が重視されているのがわかります。また、古典の多くは中国の優れた書作品です。国際化時代の異文化理解の手始めとして、漢字同文の隣国の文化を知ることはとても意義があります。もちろん日本の古典臨書作品も大歓迎です。
こうした目的から、書文協は小学生のうちから臨書に親しめるように工夫した臨書展を開催、今回で9回目となりました。
応募用紙なども付いた実施要項は新年1月中に書文協ホームページに掲載されますのでご覧ください。
<臨書展開催の由来となった場所>
東京都を横断する一級河川、多摩川の上流部(東京都青梅市沢井)に「日本寒山寺」があります。明治時代、蘇州・寒山寺の呼びかけに応え、地元の篤志家たちが建立したと伝えられるもので、蘇州・寒山寺境内に立つ漢詩「楓橋夜泊」の碑文と同じ様に建てられた鐘付き堂の鐘の音が川面を流れます。書文協臨書展は、東京の隠れた日中友好の場であるとも言える日本寒山寺周辺をイメージする場所としています。実施要項にありますように臨書の常設課題として漢詩「楓橋夜泊」があるのはそのためです。

 

 

 

第9回臨書展実施要項(抜粋)

1.主催 
一般社団法人日本書字文化協会

2.後援(予定)
外務省、青梅市、中華人民共和国駐日本国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO法人日中友好交流促進会
蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

3.大会役員 
実行委員長  渡邉啓子
副実行委員長 池田圭子

4.審査員 
加藤東陽(書文協中央審査委員長、東京学芸大学名誉教授)
加藤堆繋(同委員会委員、東京学芸大学教授、前文部科学省教科調査官)
豊口和士 (文教大学教授、文部科学省教科調査官)
大平恵理(日本書字文化協会会長)

5.作品〆切
令和6年4月20日(土)必着

6.賞 
大賞 (臨書の部から)、中華人民共和国駐日本国大使館文化部賞、中央審査委員会賞、日本書字文化協会会長賞、青梅市日中友好協会会長賞、日中文化交流促進会理事長賞
優秀賞、本賞(特選、金・銀・銅賞)

7.展示会 
会期は例年通り3日間、5月31日(金)~6月2日(日)
青梅市の澤乃井ガーデンギャラリーで開催

8.応募資格 
全部門とも年齢不問

9.募集部門

<臨書の部>   用紙は半切、八ッ切、半紙
・自由課題(高校書道教科書ⅠⅡⅢを基準とする。中国・日本古典共に。2文字以上。)
・常設課題(漢詩・楓橋夜泊)の1句以上
1句中の四文字、三文字でも可

漢詩「楓橋夜泊」
月 落 烏 啼 霜 満 天
江 楓 漁 火 對 愁 眠
姑 蘇 城 外 寒 山 寺
夜 半 鐘 声 到 客 船

<楷書書写の部> 下記から選ぶ。用紙は半紙、八ッ切
・1字:月 満 天 漁 火 城 外 の中から1文字
・2字:漁火
・3字:寒山寺

※用紙はいずれも縦長、縦書き使用。落款は、落款印のみは不可。
※各部門別の審査です。各部門で複数出品できますが、授賞対象は最も優秀な1点のみです。最大3賞(楷書書写の部、臨書の部常設課題、臨書の部自由課題)が下付されます。

★学年は、出品時(令和6年度)の学年を書いてください。

10.手本 
指定課題は漢詩・楓橋夜泊の拓本をA3判に複写したものを、楷書書写の部の手本(大平恵理揮毫)はA4判で計9枚。手本はいずれも1枚当たりA4判120円、A3判240円(税別)。希望者は送料520円を加え振込後、内容を記載し、受領証と一緒に郵送(FAX、メールに添付で送信も可)で書文協本部に申し込んでください。

11.出品方法  
①作品に出品票を貼付する(出品票には※出品券を貼付)
※出品券=下記に説明があります。

②応募総括用紙(振込受領書を貼付)、応募明細用紙を同封し送付
※出品時の学年は令和6年度の新学年を書いてください。
※応募書類は書文協ホームからダウンロードできます。<個人別事前参加登録用紙><応募総括用紙><応募明細用紙><出品票>がそれぞれ書文協ホームページにアップされています。
書文協ホームページのフロントページ上部にあるメニュー欄の1列目、右端にある「ダウンロード」にカーソルを当てると、詳細項目がプルダウン表示されます。その最初「書類ダウンロード」に様々な書類がUPされています。その中から大会関係を選んでダウンロードし、ご利用ください。また、書文協に直接申し込んでいただくこともできます。
※書文協では全国書字検定試験、ライセンス試験、全国書写書道大会、講習会等における事前参加登録制を実施しています。
参加予定者には個人別事前参加登録用紙を提出することで出品券が発行されます。
応募の際は、応募総括用紙、応募明細用紙を作品(出品票を貼付)に 必ず添えてください。出品券の貼付は、出品票の所定欄となります。出品票はダウンロードもできます。

12.出品料 
臨書の部    1点1,100円(幼児・小中学生は800円)
楷書書写の部  1点1,000円(幼児・小中学生は700円)
個人出品は一律1点1,820円
※いずれも消費税別
※出品・参加は誰でもできますが、書文協会員の場合は会員割引があります。出品における事務作業等の費用として行われるものです。書文協会員規則により、団体会員Aは5%、団体会員Bは10%、団体会員Cは15%が割り引かれます。会員制度の詳細はお問い合わせ下さい。団体審査(一審)を行った場合は出品料からさらに5%引かれます。出品にあたり、割引は学校、団体会員のみとなります。

 

全書研全国大会が開催

 

 

 

 

 

 

 

先生方の教科研究団体である全日本書写書道教育研究会(加藤祐司(雅号・東陽)会長)は2023年11月17,18日に、東京都西東京市の武蔵野大学」(武蔵野キャンパス)で、第63回全国大会(東京)を開きました。昭和30年に同研究会(略称・全書研)が発足して以来、書写書道教育の発展を目指し、毎年全国大会を開いています。

大会主題は「文字文化に関わる資質・能力の育成を目指す書写書道教育」。加藤会長はごあいさつ(同大会研究紀要から)で、「児童生徒は今、『文字文化』の学びに於いて、アナログとデジタル、対面と遠隔の両方の空間を生きています」と難しい現状認識を表明した上で、今回は新たに『文字遊び』等を加えたことを説明されました。

研究発表も活発に行われました。例えば、廣瀬裕之氏(武蔵野大学)と圡上智子氏(日本女子大学)は「幼少連携の活動における水書用筆を用いた就学前の文字遊びについて」を発表。絵遊び歌を発展させて創作した文字遊び体操」を
披露するなど注目を集めました。

 

 

新年・専修学院生全国募集

特典
2024年1~3月を新年特別募集とし、入学金半額、紹介者にも薄謝を進呈します。

募集内容
①書文協の附属書写書道専修学院の3校(中野・多摩・川崎校)での対面授業
②オンライン指導による生徒を全国募集します(特別地域は除く)。
特別地域とは、書文協関連の書塾がある近辺です。主に隣接の群市。ただし、指導者養成科は所属団体の推薦があれば特別地域からの入学を認めます。文章表現講座に特別地域はありません。
学び方は対面とオンライン、その併用の3パターンがあります。

専修学院の構成
<書写書道>
初等科:書字の基礎基本を習得する
中等科:書字の応用力をつける
高等科:書字の専門性を高める
指導者養成科:書字の基礎基本と応用力を付けると共に、指導者として専門性も高める
カルチャーコース:行書、草書、漢字かな交じり文連綿、細字百人一首から選択

<文章表現講座>
初級クラス日記
中級クラス手紙
上級クラス随筆
秀級クラス論文

受講料及び入学金(消費税別途)
(1)入学金 5,000円
(2)受講料(月謝)
<初等科>
幼児~学生 6,000円
一般 7,000円
<中等科>
幼児~学生 6,500円
一般 7,500円
<高等科>
幼児~学生 7,000円
一般 8,000円
<指導者養成科>
高校生 8,500円
大学・一般 10,000円
<カルチャ―コース>
一般 8,000円
<文章表現講座>
初級クラス 3,000円
中級クラス 4,000円
上級クラス 5,000円
秀級クラス 6,000円
※書写書道の科・コースと同時に学ぶ場合は一律1,000円とする。

授業参加形態
全ての常設の科・コースは、対面とオンライン併用のハイブリッド授業に対応する。また、オンラインのみの受講も可とする。オンラインを活用した受講は、授業参加型と個別指導型がある。文章表現講座は全てオンラインで行う。特別講習会についてはその都度案内を行う。

◆以上、詳しくは書文協本部(問い合わせ電話、メールアドレスなどは別記)にお気軽に問合せ下さい。

 

書検を受験しましょう

書文協は2023年より、書検(全日本書字検定試験)を始めました。字の上手さではなく、書写書道の基本が何処まで身に付いているかを学年段階ごとに調べる全国で初めてのテストです。書写書道を生涯学習にするために行われもので、硬筆毛筆を併せて評価します。「書検」の言葉は商標登録されており、公益財団法人文字・活字文化推進機構後援、加藤東陽書文協中央審査委員長の指導で進めます。
2024年は前期(5月)、後期(11月)に実施、合格段級証を付与します。近くなったら改めて広報します。皆さん、奮ってチャレンジしてください。

 

1.実施期日 
年2回、
前期5月1~15日
後期11月1~15日のどれか1日

2.実施会場 
認定した園・学校・書塾、公共機関

3.検 定 料 
段級ごとに設定し発表

4.テキスト等 
書文協から試験対策資料(筆記に出る観点語句一覧)、審査講評などを発行。練習テキストの刊行も検討する。

5.受験方法・試験内容
・受験資格 年少~一般
・検定レベル 園児から小学6学年、中学3学年、高校3学年、大学・一般までの16段階の学年相当で行い、合否判定する。
・硬筆・毛筆同時に行い(4級までは硬筆のみ)、書写書道の基礎知識・実技を含む。
・受験方法 順を追うことなく、相当学年を自由に選んで受験することができる。合格した場合は、それより前の段階もクリアしているものとする。

6.「筆記に出る観点語句一覧表」の発行
テストを受けることで覚える、ことが大きな目標です。このため、筆記テストについては、テストで出題される項目全体を事前公開します。
それをまとめた冊子を「筆記に出る観点語句一覧表」(旧・筆記の設問一覧)と呼びます。試験内容は、送付した人限りとし、漏らさないようにお願いします。す。

 

 

 

Published 2023年11月6日

月刊書字文化2023年10月-11月合併号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No106~
令和5年(2023年)11月-12月合併号

 

◆ご挨拶(会長・大平恵理)
◆第1回書検後期試験を1カ月延期
◆書の国際化に協力
◆第12回総合大会上位入賞者コメント

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

ご挨拶

 

テキストの充実

秋の到来は、鮮やかな紅葉の景色と共に、季節の巡りを感じさせます。夏の猛暑からも解放され、皆様ご健勝のことと存じます。
書文協では夏の前後で第1回書検を実施しております。
当初、実施は6月のみとして進めてまいりましたが、6月実施は第1回前期と位置付け、12月に第1回後期を実施いたします。後期は前期の結果を待って、追試的役割も持たせての実施です。

書検の特徴は、「前年度学年の書写書道学習内容の習得を確認することができる」というものですが、更に具体的効果は、書写書道を実技で確認できると同時に、言葉で整理することができる、という点がはっきりと見えてきております。今年度はトライアルとして実施しているので、受験料など大変受験しやすくなっております。今からでも申し込めますので是非チャレンジしてみてください。
書文協の大事な事業にテキストの発行があります。現在作成中の硬筆テキストは、「言葉の感覚も養われる」ことを全巻に一貫させ、書写書道の学びと共に幅広いジャンルの言葉にも触れながら、楽しく練習が進められます。書文協発行テキストはオリジナル制作であり、開発には精魂込めて当たっているため発行に大変時間がかかっておりますが、すでに発行しているのは11巻まで、2023年度には15巻まで刊行できるよう進めてまいります。また、毛筆については従来のものを見直し、改定を行っていく方針です。学びがより充実するように進めてまいりますので、ご意見等ございましたら、お気軽にお寄せください。

ただいま、第12回全国書写書道伝統文化大会の開催期間中です。
伝統文化大会は、日本の伝統的文化であるお正月の二つの習俗の「書き初め」と、手書き文化の象徴ともいえる「年賀はがき」を取り上げ、コンクールで触れていただくというものです。
①書き初めは毛筆②年賀はがきは硬筆で、どちらか一方でも、硬毛両方の参加もできます。ふるってご参加ください。

 

 

第1回書検

後期実施を1カ月延期

一般社団法人日本書字文化協会が今年度から実施した書検(全日本書字検定試験)は、字の上手さを審査するのではなく、学習指導要領に定められた書写書道の基本が何処まで身に付いているかを学年段階ごとに調べる全国で初めてのテストです。
書写書道の学びを深め、書道を生涯学習にするために行われもので、硬筆・毛筆を併せて評価します。「書検」の言葉は商標登録されており、加藤東陽書文協中央審査委員長の指導、文字・活字文化推進機構の後援で進めます。

書文協では第1回の今年度、すでに前期試験を実施し、多くの団体・個人に受験いただきました。後期試験を11月後半に実施予定でしたが、スケジュールの関係から、1カ月程度の延期を求める声が多いため検討の結果、受験申込受付から実施、結果送付をいずれも1カ月遅らせることとしました。下記<スケジュール等> をご覧ください。書検はどなたでも受験できます。多くの皆様チャレンジをお待ちします。

 

 

<新たなスケジュール等>

書検後期試験は11月後半に実施予定でしたが、12月16日土曜日から30日土曜日までの15日間の内から1日を選んで実施していただくことにしました。実施申し込みの締め切りも11月20日となります(従来は10月20日申し込み締め切り、11月16日(木)~30日(木)の15日間のうちから1日選ぶ)。

その結果、テスト結果送付も一カ月延期の2月15日までに送付完了となります。
園児、小学校から高校、大学・一般まで16段階で試験しますが、今回は8級から2段まで10ランクで実施。参加費は第1回割安価格500円、申し込み用紙などは変わりません。申し込み用紙は月刊書字文化6・7月合併号、8・9月合併号(書文協ホームページ掲載)にあるほか、10月下旬発行予定の月刊書字文化10・11月合併号にも掲載されますのでお使いください。

<書検についての問い合わせ先>

何なりとお問い合わせください。

一般社団法人日本書字文化協会本部 事務局
〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話:03-6304-8212(平日10:00~17:00)
FAX:03-6304-8213 Email:info@syobunkyo.org
ホームページ:https://www.syobunkyo.org

 

 

書検(全日本書字検定試験)実施要項(抜粋)

1.目的
園児、小学校から高校、大学・一般まで16段階でテストします。文部科学省学習指導要領・幼稚園教育要領に準拠するとともに、社会教育の現場における様々な書風を越えて共通に持つべき能力を検定するものです。

2.実施期日
年2回、前期5月1~15日 後期11月1~15日

3.実施会場
認定した園・学校・書塾、公共機関

4.検 定 料
段級ごとに設定し発表

5.練習テキスト
書文協から試験対策資料(筆記に出る観点語句一覧)、審査講評などを配布。練習テキストの刊行も検討する。

6.試験内容
・受験資格 年少~一般
・検定レベル 園児から小学6学年、中学3学年、高校3学年、大学・一般までの16段階の学年相当で行い、合否判定する。
・硬筆・毛筆同時に行い(4級までは硬筆のみ)、書写書道の基礎知識・実技を含む。
・受験方法 順を追うことなく、相当学年を自由に選んで受験することができる。合格した場合は、それより前の段階もクリアしているものとする。

 

7.段級の付与 
段級証明証発行、段級入りメダルバッジ付与(有料)

8.「筆記に出る観点語句一覧表」の発行
テストを受けることで覚える、ことが大きな目標です。このため、筆記テストについては、テストで出題される項目全体を事前公開します。それをまとめた冊子を「筆記に出る観点語句一覧表」と呼びます。内容の公開は、送付した人限りとし、外部には漏らさないようにお願いします。

9.守秘義務 
受験団体、受験生は試験内容を口外しない義務を負います。

10.商標登録
「書検」の名称は商標登録済みである。

 

書の国際化に協力

 書文協は、古来からの同文の国である隣国「中華人民共和国(中国)」の書法(書道)団体と協力し、書道を国際的に発展させる努力をすることにしました。手始めに、9月27日(水)から10月5日(木)まで、東京・上野の都美術館で開かれた「第56回国際書法芸術展」(主催:国際書法芸術協会、中国書法学院)に書文協からも優秀作品196点を出品し展示されました。これまで1年間の書文協主催各種コンクールでの優秀作品を選び出したものです。これらの作品は博く(ひろく)選び出した、と言う意味から「博選証」と名付け展示したもので、次年度も続ける予定です。

 

東京都美術館に集合しました

この国際書法芸術展の会場で10月1日(日)に「揮毫(席書)交流会」が行われました。気軽に席書をしてみましょう、という交流会で、書文協はこの日に「皆
さん、都美術館に集まろう」と呼びかけました。この呼びかけに応え、九州、中国、北陸の遠方からを含め、多くの書文協関係メンバーがご家族を含め40人近く集まり、旧交を温めました。(写真下)この時、発行され、皆さんが胸に張ったのが「揮毫交流会参加証」(写真下)です。

この国際化の最大のイベントとして「世界の書のオリンピック的な催しに」との意気込みで、中国の有力団体が国際書道展を中国で開催する計画を練っています。名称は「第1回青少年世界和平書法大会」。書文協に日本を代表しての参加要請が来ています。
日本国内の各書写書道団体から集めた硬筆・毛筆合計約10,000点を展示のため出品する準備を始めています。この内、幼稚園児らの作品を含む約196点は、先に紹介した「博選証」です。開催の日時、場所などが正式に決まったらお知らせします。

 

 

 

第12回総合大会

上位入賞者コメント集

応募総数は7,118点 3・2%伸び

第12回全国書写書道総合大会の審査会は、2023年9月26日に東京都内公共施設でで開かれました。
行動制限は緩和されたとは言え、各書塾とも生徒のコロナ感染や練習場所の確保に苦労する日々が続いています。それでも、総数で前回を約3.2%上回る
総数7,118点(第11回は6,896点)の出品数がありました(各コンクールの出品数は下記)

今回     前回
◆ひらがな・かきかたコンクール   2,116点   2,130点
◆全国書写書道学生展        1,308点   1,247点
◆全国硬筆コンクール        3,694点   3,519点
合計                7,118点   6,896点

 

 

第12回総合大会

受賞コメント

第12回全国書写書道総合大会で上位賞の17人に受賞のコメントを書いていただきました。字数の制約などで編集部が削除など編集しました。保護者名の文章は割愛、先生や家族への感謝の部分も大事な点ですが本稿では削除しました。タイトルはいずれも編集部でつけました。こうしたことから、このコメント集の文責は編集部にあります。ホームページでは近く、全文が掲載されます。

 

【総合の部】

<文部科学大臣賞>
石原 颯(東京都・明治大学3年)
結果でなくとも「書道したよ」と言える自分になろう
私は、あまりに暇な夏過ごし、釣りをすれども、雑魚すらも釣ることできず釣果なし。生活リズムは、ズレにズレ。何をするにもやる気出ずと言った腑抜けた状態でした。
そんな私も有り余る時間を生かして書道をしておりました。ただ、それも賞を頂くまでは「練習をしただけの1日」と捉えていました。過程が大事と口では言いつつも、帰結主義は分かり易く、どうしても結果を重視してしまいます。今回ばかりは納得のいく結果が得られたので「夏何をしたか」と聞かれれば「書道したよ」と返せるでしょう。次からは、過程だけで「書道したよ 」と言える程の努力をしたいところです。

 

【ひらがな・かきかたコンクール】

<文部科学大臣賞>
戸兵 結菜(千葉県・たきのい幼稚園 年長)
ほめられて、頑張った!
「え」の文字はななめに下がって上がってまた下がるところがむずかしかったです。
最初は上手に書けなかったけど、先生からゆっくりていねいに書くように言われ、その通りに書いているうちにお手本通りの「え」が書けるようになりました。
上手に書けると先生がたくさんほめてくれるので、がんばってたくさん練習しました。
賞をもらえてお父さんやお母さん、先生や園長先生たちにほめてもらえたのがすごくうれしかったです。
あそんでいるほうが楽しいけれど、がんばって練習してよかったです。
これからも、もっと上手に書けるようにたくさん練習してまた賞をもらいたいです。

<文部科学大臣賞>
武田 なのは(千葉県・浦安市立日の出南小学校3年)
納得のいくまで練習する
私は、聖徳大学附属浦安幼稚園の年少のときから書き方教室に通い始めましたがそのころは文字を綺麗に書くことが理解できませんでした。しかし練習していくうちに年中で『全日本書写書道教育研究会会長賞』をいただき、小学生になり文字を綺麗に書きたいという気持ちが大きくなり、書写の授業や書道教室では常にゆっくり丁寧に文字を書くよう心がけました。
書道教室では段級が取れとても励みになりさらに練習を重ね、2年生で『日本書字文化協会会長賞』を、そして今回3年生では念願の『文部科学大臣賞』をいただけました。
これからも目標をたて納得いくまで練習し、もっともっと美しい文字を書けるようがんばりたいです。

<大 賞>
牧野 晃太郎(東京都・新宿区立愛日小学校2年)
たくさん練習した
二年生になって字数もふえましたし、かだいの中に、にが手な字があったのですごくむずかしく感じました。また、字の大きさや中心をそろえることがなかなかうまくいかず、あきらめそうになりましたが、少しでもお手本に近づけるように何度も何度も練習しました。たくさん練習したので、今回このような大きな賞をいただくことができて、とてもうれしく思います。
今回のうれしかった気持ちをわすれずに、もっと書道が上手になれるようにこれからもたくさん練習していきたいと思います。

<中央審査委員会賞>
内村 優莉奈(埼玉県・毛呂山町ながせ幼稚園 年中)
集中して書いた
すごくうれしいです。集中して書いたので「くり」が上手に書けました。
つぎも頑張ります。

 

【全国学生書写書道展】

<文部科学大臣賞>
池内 葵(福岡県・北九州市立松ケ江南小学校3年)
くやしくて床をけったことも
私は、文部科学大臣賞の電話が入った時はうれしくて心ぞうがドキドキしました。
きりはた先生とおけいこをしている時は上手に書けず、なっとくがいかない字ができたら、くやしくて ゆかをじたばたしてしまいます。
それでも、きりはた先生は、ていねいにやさしくおしえてくれます。そのおかげで文部科学大臣賞をいただくことができました。
これからもたくさん練習して、すてきな字が書けるようにがんばります。
いつも教えてくれるきりはた先生、遠くから特別に来てくれるいいだ先生ありがとうございました。

<文部科学大臣賞>
中村 陽歩(埼玉県・聖望学園中学校2年)
書道をやってきて無駄ではなかった
今年は行書を始めて2年目で書くのに慣れてきたし、いつも一緒に練習している先輩たちは受験や就活で時間がずれていましたが、そんな中でもやっているので、私もやれるだけのことをやってみようと思っていました。それもあっていつもよりも力を入れて作品を完成することができたと思います。今までで一番書き込み、細かいところまで気持ちを込めた作品となりました。
これまで書道なんて自分になにか得がある習いごとなのか?と考えた時もありましたが、今回このような賞を頂いて、自分が今まで積み重ねてきたことが認めてもらえ決して無駄ではなかったのだと実感しました。

<名誉大賞>
関口 美夢(東京都・青梅市立第二中学校3年)
継続で成長を実感
今年は人生を大きく左右する年。受験という初めてのことにどう向き合うか。やることは山ほどあるのに、一日一日があっという間に終わっていく。そのような中で練習時間もなかなか取れずにいます。「あぁ、今回も厳しい・・・、もう無理だ。」
先輩たちがどのように取り組んでいるかを見てきましたが、実際自分が取り組んでみると想像以上のもので、こうして継続していくことで成長できるのだと実感しました。
このような中での「名誉大賞」受賞、本当に嬉しかったです。
この受賞を自信として、これからもその時、その時、やれることを精一杯取り組んでいこうと思います。

<大 賞>
廣田 梅太郎(岡山県・明誠学院高等学校3年)
仮名に魅力を感じて
1年次の7月くらいから始めた仮名条幅ですが、はじめは紙に穂先をまっすぐ当てることすらできず苦戦しました。本阿弥切のような強い線を引きたいと考え何枚も練習した結果、少しずつ強い線が引けるようになり、その後、紙面への文字の収め方などを勉強しました。技術としてまだまだ身についてはいませんが、今はさまざまな線質と文字の粗密から生み出される墨の強弱に気を付けて作品を作っています。同じ歌であっても、変体仮名や紙面構成などでさまざまな表現ができる仮名に魅力を感じており、今後も古筆を大切に、また、感謝の気持ちを忘れることなく、制作に励んでいきます。

 

< 中央審査委員会賞 >
諸星 瑠莉花(愛知県・岡崎市立井田小学校4年)
教室のお姉さんたちのようになりたくて
教室に通い始めて三ヶ月。字を書くことが好きで習字を習い始めましたが、最初に筆の持ち方や姿勢を身につけるのに苦労しました。漢字の『一』の字を何度も書いて、筆使いや線の太さなどのき本を先生がていねいに教えてくれました。教室のお姉さんたちがとても上手なので、わたしもそんな字が書けるようになりたくて、がんばって練習しています。
心がけたことは、一筆一筆心を込めて書くことです。一筆一筆先生から教えてもらったことを思い出しながら書きました。まだ思うようにかけず、泣きそうになることもありますが、上手に書けた時、心がすっとし、うれしくて楽しくなります。

< 中央審査委員会賞 >
大平 麗雅(東京都・日本社会事業大学4年)
楽しく、気持ちよく書けた
今回の作品を書くにあたって文字の太さやバランスの取り方を工夫することが難しかったです。先生に一つ一つ教えていただきながら根気強く書き続けたことがこのような結果に結び付いたのだと思います。
途中、先生に「この課題は貴方にあってる」と言ってもらいましたが、その通りだったと実感しています。複雑な文字が少ない中に、変化をつける面白さを感じ、楽しく気持ちよく書くことができました。そんな心も表現できたのではないかと思います。
達成感もあり、嬉しさが込み上げてきています。

 

【全国硬筆コンクール】

<文部科学大臣賞>
鈴木 富美(埼玉県・さいたま市立指扇北小学校4年)
努力は自分のためになること分かった
去年は中央審査委員会賞をいただきました。それからはそれ以上の賞がとりたくて、ずっとがんばってきました。
硬筆は幼稚園の年中から習いはじめて、ずっと字の形を整える努力をしてきました。今回はさらに文字の始めの入り方や、丸く曲がるところは少し力をぬいて書くことなど、先生がたくさん教えてくれたので、とくにそこをいしきして練習をしました。その努力が結果につながったようでうれしいです。
今までより何回も書いて、たくさん練習をしてがんばりました。努力は自分のためになることがよくわかりました。

<文部科学大臣賞>
浅野 愛奈(神奈川県・日本大学高等学校3年)
同じ目標の仲間に会えて良かった
講習に参加した際に、先生が「目標に向かって何かを一緒に頑張る友人との出会いは、生涯に通ずる出会いになるかもしれない。この時過ごした記憶や出会いは大切にして欲しい。」とおっしゃっていました。
私が、書道を続けて、良かったと思ったことは、先生が言われたように、同じ目標の仲間たちと共に、努力する時間を一緒に過ごしたこと、そして、なによりこのことを教えていただき、ここまで導いてくれた素晴らしい先生方との出会いでした。賞をとるだけでなく、そこに至るまでの人との出会いが、非常に誇らしく、喜ばしいことだと感じています。

< 大 賞 >
加藤 夏菜(神奈川県・森村学園初等部5年)
上から2番目の賞で悔しい
冗談抜きで前回より全然自信のなかった作品で前回よりすごい賞をとれたことに驚きつつ、とても感激しています。小学生の中で大きな賞、満足できるような賞はこれでたった3回目なので、次は書写コンクール界で1番すごい賞をとりたいなと感じました。上から2番目が1番悔しいです。すごい賞をとるには経験も大切なので今後に活かしていきたいです。少しの時間でコツをたくさん知ることができました。実力を試せる機会はきっともうあと数回しかないので、次回はもっと練習をして本物の大きな賞をとろうと思います。

 

< 大 賞 >
大本 啓子(東京都・青梅市 一般)
10年前、60歳から始めました
私の子供達が、それぞれ自立した頃、これからは自分の時間も大切にしていこうと思っていた矢先に、日本書字文化協会の展覧会に遭遇し、足を運ぶことになりました。それが今からちょうど10年前の60歳の時です。そして、基礎から学びたいと思い入会しました。今も仕事と孫の世話に追われていますが、少しの時間でも毎日コツコツ努力しないといけないと思っています。
先日の東京都美術館での作品展や交流会は、とても良い勉強になりました。これからも、好きな書道の世界で、自分らしい表現ができるように精進したいと思います。

 

< 中央審査委員会賞>
井元 大翔(埼玉県・草加市立草加小学校2年)
たくさん練習して良かった
先生かられんらくをもらった時に、自分が書いた字がこんなにすごい賞をもらえたなんて信じられなくてびっくりしました。きれいな字が書けるように、がんばって、たくさんれんしゅうしてよかったなぁと思いました。
これからも、ていねいにきれいな字を書くことを大切にして、いっしょうけんめいれんしゅうしたいと思います。

 

< 中央審査委員会賞>
酒井 芭琉(神奈川県・森村学園中等部2年)
頑張ってきた自分に「ありがとう」
先生かられんらくをもらった時に、自分が書いた字がこんなにすごい賞をもらえたなんて信じられなくてびっくりしました。きれいな字が書けるように、がん

 

 

Published 2023年8月3日

月刊書字文化2023年6-7月合併号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No104~
令和5年(2023年)6-7月合併号

 

◆ご挨拶・会長・大平 恵理
◆第1回書検について
◆学生展席書の勧め
◆第8回臨書展「優秀作品展」グラビア

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

 学びを前に

新しい生活様式が日常になり、約3年の間、社会全体、世界中が多くの点で歩みを止めていたものが、今動き始めています。人類史上にも残るような多難を抱えながらの時代ではありますが、前に向かう力強い歩みに日本書字文化協会も歩調を合わせて進んでいけるよう努めてまいります。
今年もコンクールシーズンに突入しました。夏休みに入り、第12回全国書写書道総合大会も佳境となります。総合大会はひらがな・かきかたコンクール、全国学生書写書道展、全国硬筆コンクールで構成され、ほとんどが公募ですが、学生展では席書も行います。コロナ禍でここ数年はコンクール参加をあきらめざるを得ない状況もあり、特に学生展席書は実施が困難な地域も多くありました。書文協では席書大会のあり方を見直し、席書のイベント性も尊重しながら、席書の意義を明確にして実施し易くしました。本番勝負の席書は書く人にとって実力を養う良いチャンスです。どんどん挑戦して欲しいと思います。
今年度は新しく第1回書検を行っています。コンクールと同じように全国の園、学校、塾、個人が参加することができます。どのくらい上手く書けたかという要素の強いコンクールに対して、書検は硬筆と毛筆を合わせて何ができているか、を確かめることができる検定です。実際に書く実技もありますが、設問筆記では書くことを頭で考え、整理する機会になります。ぜひトライしてみてください。
書写書道の学びを前に進め、実力をつけ、自信につなげる機会を書文協ではこれからも変わらず応援していきます。冬には伝統文化大会も控えています。
チャンスをつかんで思いっきり取り組みましょう。

 

 

 

書道を生涯学習にするために!

第1回書検2回目を11月に実施します

書文協は今年度を書検(全日本書字検定試験)のトライアル期間と位置づけ、第1回書検を実施しています。7月まで、書文協附属専修学院の生徒を中心に行って参りました。11月に第1回書検を書文協登録団体・個人を対象に改めて実施します。
書検の受験費は今年度中はトライアル期間との位置づけからとします。テスト前に覚えていただく「筆記の設問一覧」料金が含まれます。送料は別途ご負担ください。下記の受験申込表にてお申込みください。

書検は、字の上手さを審査するのではなく、学習指導要領に定められた書写書道の基本が何処まで身に付いているかを学年段階ごとに調べる全国で初めてのテストです。書写書道の学びを深め、書道を生涯学習にするために行われもので、硬筆・毛筆を併せて評価するのも全国初です。「書検」の言葉は商標登録されており、加藤東陽書文協中央審査委員長にご指導を仰ぎ、文字・活字文化推進機構の後援で進めています。
最終的に概ね16段階での実施を予定していますが、今年度は、8級から2段まで10段階で実施します。前学年程度の知識・技術が身に付いているかを問うもので、試験内容と受験学年相当を表にすると以下の段級表になります。
しかし、表は目安であって、誰でも自由に段級を選んで受験でき、合格すればそれ以前の段級はクリアしたものとみなされます。奮ってご応募ください。

 

 

テストは設問に答える「筆記」と、出された文字を実際に書く「実技」があります。筆記、実技で毛筆が加わるのは、小学校3年生相当の回答を求める3級からです。筆記試験では、出題される課題文について自由なコメントを30字以内で求める「感想文」もあります。設問・採点委員会が合否判定し、概ね1か月後に所属団体あるいは個人に結果通知します。不合格者は追試予定です。

 

 

「筆記の設問一覧」とは

書検は、テストを受けることで“書写書道に大事な観点を覚える”ことを大きな目標にしています。このため、筆記テストについては、テストで出題される項目を事前に覚えていただきます。それをまとめた冊子を「筆記テストの設問一覧」と呼びます。内容の公開は、送付した人限りとし、外部には漏らさないようにお願いします。以下、使い方を説明します。

<一覧の見方>

表の一番上は段級の区分けです。次の段は「観点語句(覚える言葉)、最後の3段目は観点語句の図解(説明の図)です。年少~小1が受ける8-6級の図解は正しいものに◎を付けています。
5級の例で説明します。5級の観点語句は姿勢(しせい)、えんぴつの持(も)ち方(かた)、えんぴつの先(さき)の向(む)き、止め(A)、はね(B)、払い(C)、正しい筆順(かきじゅん)の7つがあり、図解でAはこの部分、「も」の筆順はこの順番などと図で示されています。
筆記試験では「それぞれの図解(説明の図)にあった言葉を選んで書きなさい」との問題がでます。「も」の字に数字がついている図の正解は「正しい筆順」です。
以下は申し込み表です。FAXまたは写真でinfo@syobunkyo.orgに送ってください。

 

 

 

 

 

席書の勧め

現在開催中の第12回総合大会の令和5年度全国学生書写書道展には、公募の部と席書の部があります。
席書は書写書道のコンクールの中でも大変に人気があります。本番勝負の持つ雰囲気が好まれるのと、多くの専門家が口をそろえるように、席書で書いた作品のほうが、そうでないものより優れていることが多いからです。
限られた条件の中で書くことの緊張感が作品にあらわれる からなのでしょうか。こういうことから、書写書道の上達のためには席書が有効であると書文協は考えています。席書を園・学校、教場での開催を広く募ります。

9月3日までに開催、その14日前までに書文協に開催申請書をご提出ください。個人席書も可能で、両部で出品できます。皆さん、奮って席書にチャレンジを。

 

12回実施要項から席書に関連する部分を掲載します。

席書大会開催期間
2023年7月15日(土)~9月3日(日)
※コロナ禍において、施設の使用が出来ない場合等はお問い合わせください。

席書ルールと審査

席書ルール
① 制限時間の25分以内に作品を書く。(道具の片づけは席書時間に入りません。)
② 書文協の印が押された用紙2枚だけを使用する。
③ 手本を見ずに書く。
④自分で良い作品を決める。

審査
席書は全国各地で分散地区大会を開催、全作品を書文協本部に集めて、中央審査委員による中央審査会で審査されます。団体による予備審査結果は尊重されます。
地区大会会場は、書文協に開催申請を出していただき、書文協が承認した場合に席書地区大会として開催できます。

個人
申請、ルールなど個人の場合も同様です。

 

 

 

第8回臨書展 優秀作品展開催

6月 2~4日に、大日本寒山寺のある東京都青梅市の多摩川渓谷沿い澤乃井ガーデンギャラリーにて優秀作品展示会が開催されました。

 

Published 2023年5月27日

月刊書字文化2023年3-4-5月合併号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No103~
令和5年(2023年)3-4-5月合併号

 

◆ご挨拶・会長・大平 恵理
◆第8回臨書展審査結果
◆臨書展特別賞受賞コメント
◆第1回「書検」実施
◆復活!東・西・南・北
◆第12回総合大会課題

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

 身体機能を強める書写書道

普段お世話になっている「つかさ内科クリニック」(東京都北区西が丘)が併設するデイケア施設で、毎月1回、書写書道教室を開かせていただけるようになりました。名付けて書文協附属書写書道専修学院中野校西が丘分室。書写書道は呼吸や姿勢の維持など身体機能の維持・強化になります。生徒は老若男女を問わずに募集します。ご参加をお待ちします。
まず、書字が脳を活性化させる効果のあることは良く知られています。字を書く時、脳には多くの血が流れるという研究もあります。脳の活性化を効果の一つに挙げている書写書道教室もあります。
ここからは、私の仮説です。字を書くと言うことは、鉛筆やペン、筆を持って紙に筆圧を加えていくということです。この筆圧を加える作業は身体のいろいろな機能、例えば手の動き、呼吸、姿勢などと密接です。つまり書字でこうした機能を維持し、発展させる効果があると思います。
学びの場所となるデイケア施設は、介護保険によるリハビリ運動の施設です。お年寄りたちにも是非参加していただきたいと思います。身体機能だけでなく、高齢者が若者と共に学ぶのは精神的なリフレッシュにつながるのではないでしょうか。子ども達には、きちんと学びに向き合う訓練にもなるでしょう。
毎月、下旬の日曜日の開催で、コマ割り(1コマ60分)は9:30から午前、午後各3コマです。受講料は中野校全体と同じで(月に3コマ受講)、幼児~学生6,000円、一般7,000円など。入学金5,000円は、分室は5~8月は半額特典とします。オンライン併用で、指導者養成科、文章表現講座もあります。
無料体験実施中。詳しくは、書文協ホームページを参照。
書文協にお問い合わせください。電話番号、アドレスはこの月報の1ページ下にあります。

 

 

第8回臨書展

大賞に東京の関口美夢さん(中3)

書文協主催の第8回臨書展は令和5年4月20日締め切りで行われ、合計 1146 点(7回1092点)の 出品がありました。前回より約5%の増加です。審査は4月29日、加藤東陽・書文協中央審査委員長、加藤泰弘・同委員によって行われ、大賞など特別賞6点、優秀賞 13点、教育特別奨励賞2点が決まりました。

大賞の関口美夢さんは東京都青梅市立第二中学校の3年生。臨書の部・常設課題を書いて入賞しました(入賞作品の写真は次ページ)。関口さんは第7回でも青梅市日中友好協会会長賞を受賞しており、まだ中学生ながら実力が高く評価されています。

<各部門出品数> 第8回(第7回) 臨書の部・常設課題327点(309 点) 臨書の部・自由課題213点(287 点) 楷書書写の部606 点(496 点) 合計1146点( 1,092 点))

写真は向って右が東陽先生、左が泰弘先生

恒例の優秀作品展開催

これらの賞は、6月 2、3、4日に大日本寒山寺のある東京都青梅市の多摩川渓谷沿い澤乃井ガーデンギャラリー(東京都青梅市沢井2-770)で開かれる優秀作品展示会で飾られます。開催は11時から16時(4日は14時まで)。入場無料。

 

外務省が後援

書写書道は世界に誇る日本の伝統文化であり、今回から外務省の後援をいただきました。第8回臨書展後援団体は次の通りです。

外務省、青梅市、中華人民共和国駐日本国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO 法人日中文化交流促進会、蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

<特別賞受賞者>

►大賞:関口美夢(中3)
►中華人民共和国駐日本国大使館文化部賞:榎本蒼(一般)
►中央審査委員会賞:新谷三汰(高3)
►日本書字文化協会会長賞:田淵咲良(小5)
►青梅市日本中国友好協会会長賞:篠見祐希(中3)
►日中文化交流促進会理事長賞:杉本龍峰(一般)

<優秀賞(13人)>

►渡邊愛紗(小2)
►鈴木翠花(小5)
►大柿とうこ(小6)
►本橋由香里(中1)
►鮫島麻里菜(中3)
►小松諭世(高1)
►伊東暁杏(高1)
►大平知雅(大3)
►中井玉瑛(一般)
►内山陽子(一般)
►大本啓子(一般)
►間島隆造(一般)
►植西美侑(一般)

<教育特別奨励賞(2人)>

►近藤乃愛(大3)
►松澤美香(一般)

 

 

 ご 挨 拶
大会実行委員長  渡邉 啓子

 

 

 

 

臨書展は第8回を迎え、今回より外務省の後援をいただきました。コロナ禍で開催を見送っていた「優秀作品展」も昨年から再開し、多くの方に足をお運びいただければと思っております。
今回は7月20日~30日に中国・南京(南京科挙博物館)で開催される「青少年世界平和書法大会」に出品者全員展示されます。

 

受賞コメント集

第8回書文協臨書展で特別賞授与を受けた6人の方に、受賞のコメントを書いて頂きました。紙面の都合から、一部割愛するなど編集の手を入れさせていただきました。文責は編集部にあります。全文は、近くホームページに掲載予定です。ご了承ください。

 

◆関口美夢(東京都青梅市立第二中学校3年)
心地よく書いた作品で受賞

書写書道では、練習を積み重ねて最後にいい作品が書けることもあれば、最後に崩れて仕上がらない時もあります。特に臨書展のような作品仕上げは、墨量や筆の開き、流れや息遣いが一枚ごとに変わるため、先生から,最後がいいとは限らないので、途中でもまとまった作品はとっておくようにとよくアドバイスをいただきます。
今回最後は時間に焦りを感じたのかどうしても上手く書けず、自然と涙が溢れ、気持ちを整理できませんでした。最後より数枚前の作品を出品し、やり切った感覚を掴みきれずにいましたので、今回の受賞は大変嬉しいものでした。同時に、ふうっと息を抜いて心地よく書けた作品だったのだと感じました。

 

◆榎本 蒼(一般 大阪府)
臨書は日常を見直す機会

仮名作品の中でも漢字、仮名交じり文を臨書しました。粘葉本和漢朗詠集は漢詩、和歌の2つに分かれていますが、漢詩は凛々しく厳かに、和歌は流れるような柔らかさを出せるように墨の濃淡、筆の運びに気をつけました。
臨書は文字を通して過去の時代の方々と繋がったような気持ちになります。一文字一文字に向き合うと慌ただしい日々の生活から少し離れることができ、自分の日常を見つめ直す良い機会です。原点回帰の姿勢を改めて意識しました。

 

◆新谷三汰(岩手県・盛岡中央高等学校3年)
練習で上達する楽しい感覚

今回は墨の潤滑や文字の大小を極端につけ、王鐸特有の勢いを表現しました。何度も行に入れる文字の数や余白の部分などを調整し、苦労して取り組んだ作品だったので、評価していただいたこと、大変嬉しく思います。
私は幼い頃から字を書くのが好きで、小1で初めて入賞しました。そのとき味わった、練習を重ねるごとに上達していく楽しい感覚が10年以上経った現在も、書道をする際の糧となっています。一層意欲的に書道に励んでいきたいと思います。

 

◆田淵 咲良(千葉県船橋市立大穴小学校5年)
「満」は亡き祖父の名の一文字

お習字教室へは6歳の頃から通っています。今まで、沢山の公募展に出品してきましたが、なかなか思い通りにいかず、それでも何度か賞をとる事もできました。そんな中、今回頂いた賞はとてもビックリで、今までの中でも特に嬉しかったです。
今回の作品「満」という字ですが、実は祖父の名前に入っている字で、私にとって思い入れのある字でした。一度も会った事のない祖父ですが、いつも家族とお墓参りに行く度に必ず目にする字なので、心を込めて書く事を心がけました。

 

◆篠見祐希(東京都・吉祥女子中学校3年)
自分の個性も表現できる臨書

私は、小学生の頃から臨書展が好きで、「どの文字を書こうかな」と眺め、課題を選ぶのがとても楽しみでした。古典の筆跡を手本にしながら、自分の個性も加え表現できる自由さ、それが臨書の魅力です。
今回はたおやかな筆使い、点画の書き方に苦心しました。また、文字の構え、余白の取り方にも苦戦しましたが、じっくり鑑賞し、練習を重ねることで、少しずつ上達していきました。いつも熱心に指導してくださる先生方に感謝申し上げます。

 

◆杉本龍峰(一般 山梨県)
「楓橋夜泊」と向き合って

本臨書展には、「第2回展」から出品させていただいています。初めて「楓橋夜泊」の全臨作品に挑戦し、大変勉強になりました。課題の情景を思い浮かべていると、様々な感情が湧き出してきて、それをもとに臨書してみました。
私は2013年に独学で書道を再開し、今年で10年の節目になります。その中で、本臨書展に出会いました。私にとって、書道を継続させる大きな原動力になっています。
これからも、継続して出品させていただければと思います。

 

 

第1回書検の受験お願い

書文協はこの6月26日から7月21日にかけて、第1回書検(全日本書字検定試験)を公益財団法人文字・活字文化推進機構後援で実施します。文字の巧拙を問うものではなく、文字書きの基本がどこまで身に付いているかを、硬筆・毛筆ともに設問と実技で学年ごとに調べるテストです。書写書道の学びを積み重ね、生涯学習にしていくために行う全国初の試みです。成績は当該校、教場の要請以外に開示されることはありません(個人も同)。
受験申込は6月15日-6月30日の間に、別紙の申し込み用紙で書文協にメールあるいはファックスで。第1回は試行のため受験料は無料です。

 

段級で合否判定

書検は「書検1級合格」「書検初段合格」などと段級で表示されます。段級の真ん中の1級は、国の学習指導要領で定める小学5年生程度、初段は小学6年生程度の知識・技能が身に付いている人に付与します。段級はその上下に伸びます。1回目のトライアルが終了後に段級は何ランクか決めますが、16ランク(段級)になるのではないかと予測されています。

 

第1回は一部の段級で実施

書検は学年に関係なく、誰もがどのランクからでも受けられます。合格すれば、それより前のランクは合格とみなします。第1回書検はトライアルでもあり、一部の段級(ランク)で実施します。目下、第1回は8級から2段まで辺りで実施予定です。腕試しに受験してください。

 

問題は公開で

加藤東陽・書文協中央審査委員長を中心に「設問・評価チーム」が問題を作り、合否判定します。受験料は無料です。希望者には書検の合格証と記念のバッジを発行しますが、予定価格計約500円と送料(一括)は、各自ご負担願います。

試験時間は授業時間に行える学習指導要領小・中学校レベルで40分程度、同高校レベルで80分程度です。試験は硬筆、毛筆(小学3年生以上)とも設問と実技で行います。設問は各学年に応じて知っておきたい基礎知識を問うもの、実技は課題を実際に書いてもらいます。実技課題は参考手本が示されますが、手本通りに書くことを求めるものでなく、止め,はね、払いなど基本ができているかを見るものです。
設問、実技課題はずれも事前公開で行います。受験者が受験までに学習し、覚えれば良し、とするもので、実技課題には「評価の観点」を添付します。
問題の公開は6月12日(月)前後に書文協ホームページ(アドレスは末尾)に掲載します。ダウンロードしてお使いください。申し込み団体には、解読パスワードをお示しします。

 

担当の先生へのお願い

学校、書塾のご担当の先生にはお手数をかけしますが、試験の実施にご協力お願いします。解答用紙を取りまとめ、書文協への返送を、また合否結果の受け取り、配布をお願い致します。ご希望の団体には追試も実施します。

 

スケジュールまとめ

① 受験申込  6/15-6/30 下記別紙の申し込み用紙で書文協にFAXあるいはメールで。宛先番号、アドレスは月刊書字文化1ページ末尾に。
② 問題公開  6/12前後、書文協ホームページに掲載。申込者に掲載ページを開くパスワードを教えます。
③ 試験実施  6/26-7/21 実施後、解答用紙を書文協に返送
④ 合否判定連絡 8月末までに発送
⑤ 追試実施  9月以降
⑥ 書文協紹介・書検紹介YouTubeをご覧ください。
敬具

 

 

 

東・西・南・北 

あっぱれ書道男子!その2

復活「東・西・南・北」第2弾は東北大学医学部という超難関を突破した葉山弘一(ひろかず)君です。
「仙台に行っても、月に一度は書文協の講習にでます」という言葉どおり、4/15、5/6日、彼は来ました。
よし、と記事にした次第です。
編集部の谷口によるインタビューは3月上旬に行われました。

「これは機関紙だからね。書道のお陰で超難関には入れた、という筋書きはもう決まっている。新聞記者時代にはタブーのやり方だったけどね。不満?」
「いえ、その通りで受かったのだと思います」
「如才のない子だね。医者以外でも商売やれるよ」
「ところで君はAO入試だったね。英語のテストと面接か。書道の話、面接で出なかった?」
「出ません」
「でない?君の駒場東邦高校には、第11回全国書写書道総合大会で文部科学大臣賞を取ったことを内申書に書いといてくれとお願いしたのだけどね」
「でも、書道をやっている面白い奴だ、と思ってくれたように思います」
「よし、よし」。
「君は、実に幅広くやっているね。登山、模擬国連、海外の若者との交流か。小2から書文協に出入りしてきた君にとって、書写書道とは何だい?」
「登山と同じく、周りから離れて集中できるものです」
「字が上手くなりたい、ではなくて、か?」
「はい」
「ウーム(気に入った)」
「医学部で何やりたいの」
「地球の温暖化時代を迎えた宇宙医学です」
「なんだか分からんが頑張れ。医者に書道の精神は必要だからね」

このインタビューを聞いていた大平恵理・書文協会長は、その後「いろいろな世界で活躍しようとする人には、書写書道を携えて行って欲しい。そんな学びの場である書文協でいたい」と語りました。

編集部から 書道男子という言葉はジェンダーレスの社会にそぐわなとして書文協では公式には認められていません。なお、その1は前号掲載の堀口貴太君です。

 

第12回全国書写書道総合大会

指定課題一覧

過去課題から厳選

パンデミック(世界的流行)宣言が解除されるなど、コロナとの付き合い方が変わってきました。防疫に十分注意しながらも、希望に満ちて走り出そうではありませんか。ただ、
教場の指導者の負担を減らすためにも、今回もこれまでに手がけた過去問の中から好評だった指定課題を選びました。
課題についての解説一覧は次号に掲載予定。一覧は、指導者の方を対象に作成されています。コンクールの練習をする中で、指導者と生徒さんの会話が弾むことを願っています。

 

参考手本、評価の観点を発表

コンクールの締め切りは、ひらがな・かきかたコンクールは令和5年7月20日(木)、学生書写書道展が同9月20日(水)です。参考手本、評価の観点(下記参照)は、6月上旬、
書文協ホームページに掲載予定です。ダウンロードし自由にお使いください。
希望者には手本の大判印刷も発売します。毛筆はA3判、硬筆は共通清書用紙による原寸大です。実施要項をご参照ください。
ただ、手本通りに書かなくてはいけないということではありません。また、流派を超えた審査が書文協の理念です。止め、はね、払いや点画など、身に付けなくてはいけないルール、技術をしっかりと手本から読み取ってください。指定された大きさの用紙に書く際の文字の配置、配列も手本を参考にしてください。
技法、ルールのポイントを指定課題文言にそってまとめた「評価の観点」も、書文協ホームぺージ上で発表されますので、参考にして下さい。

 

園・学校単位での応募に特典

幼稚園・保育園・学校単位での応募は、応募者1人につき参考手本と清書用紙2枚を無料配布いたします。送料はご負担下さい。実施要項をご参照ください。

 

12回総合大会指定課題

 表記上の注意

◎ 漢字は学習指導要領の学年別漢字配当に従い、年度前半大会であることから前学年までの漢字使用を原則としています。 ◎ 漢字・仮名遣い、句読点は原文通りでない場合があります。詩歌、漢文以外でも句読点を省く場合があります。
◎ 用紙の大きさ、氏名の書き方などは、大会実施要項の出品料等をまとめた出品規定表にあります。ご参照ください。

 

ひらがな・かきかたコンクール

年少・中
清書用紙①
くり
(なまえ)

年長
清書用紙①
たうえ
(なまえ)

小1
清書用紙②
つきみだんご
小一 (氏名)

小2
清書用紙②
とりのさえずりが、きこえます。
小二 (氏名)

小3
清書用紙③
あついなつです。
ひまわりがさきほこっています。
小三 (氏名)

 

 

全国学生書写書道展

◆年少・年中
く

◆年長
いと

◆小1
いろり

◆小2
おりがみ

◆小3
ふくは内

◆小4
白雪ひめ

◆小5
広大な海

◆小6
心に太陽

◆中1(楷書、行書)
母なる大地

◆中2(行書)
風鈴の音色

◆中3(行書)
正直で誠実

◆高校・漢字
春眠不覚暁

◆高校・仮名
春や昔十五万石の城下かな

◆大学・漢字
春宵一刻直千金
花有清香月有陰

◆大学・仮名
秋きぬと目にはさやかに見えねども
風の音にぞおどろかれぬる

 

 

全国硬筆コンクール

◆年少・年中
なげる

◆年長
すいかわり

◆小1
つきへかえる
かぐやひめ

◆小2
クワガタやカ
ブトムシに会
ええる夏休み

◆小3
いただきます。
しぜんのめぐみ、
食べものでつな
ぐ大切ないのち。

◆小4
ひさかたの
光のどけき
春の日に
静心なく
花の散るらん

◆小5
春は花
夏ほととぎす
秋は月
冬雪さえて
すずしかりけり

◆小6
学びて時にこれを習う、ま
たよろこばしからずや。とも
あり、遠方より来る、また楽
しからずや。

◆中学
月日は百代の過客にして、
行き交ふ年もまた旅人なり。
船の上に生涯を浮かべ、
馬の口とらへて老を迎ふる者は、
日々旅にして旅をすみかとす。
おくの細道より

◆高・大・一般
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
若菜集より  署名

Published 2023年2月28日

月刊書字文化2023年2月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No102~
令和5年(2023年)2月号

◆ご挨拶「こころ」会長・大平 恵理
◆専修学院生全国募集
◆第1回「書検」の紹介YouTube公開
◆復活!東・西・南・北
◆第11回伝統文化大会結果
◆  〃  中央審査委員長審査講評
◆  〃  受賞コメント
◆第8回臨書展開催

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

こころ

 創設14年目、公共性高く進みます

一般社団法人日本書字文化協会が設立されて14年目に入りました。本日2月22日が設立日です。たくさんの方々に支えられ今日を迎えることができました。この場をおかりして、深く感謝申し上げる次第です。

これまでもこれからも一番に念頭に置いているのは公共性です。私ごとですが、書写書道に触れてきた道を振り返ると、年長の頃から書写を習い始め、継続して学ぶようになったのは小学2年生からで、現在は検定や全国コンクールなどに参加する側から主催する側にもなりました。参加者がいて、参加者を支える家族がいて、指導者(検定・コンクールなどの主催者も含めて)がいて、学びはこの3者がいて成り立ちます。その大切さは常日頃から痛感するところです。
時に賞などの結果にこだわり過ぎ、ともするとせっかくの学びの豊かさに影を差しているのではないかと感じることもあります。それは私たちが目指す公共性と逆行しているのではないかと。

書写書道の学びに限らないことですが、やはり私たちの活動が公共に返っているのか、と時折問い質します。それは何か?これまでも、これからも「手書きの魅力」が一番の命題で、「美しい日本語の継承と発展の一翼を担う」ことが書文協の理念の一つです。また、附属書写書道専修学院の学科構成・カリキュラムなどを一新し、その上で全国募集(特別地域を除く)に踏み切りましたが、そのリニューアル専修学院の理念にも公共性の保持を掲げました。

専修学院改革について詳しくは、この機関紙の記事をお読みください。

書文協では全日本書字検定試験『書検』の実施、書写書道専修学院のリニューアルスタート、成績証明書の整備など、これまでの検定・ライセンスの充実、全国コンクールの発展的開催、硬筆・毛筆テキストの整備等に加えて進めてまいります。
世界では平和が危ぶまれ、あるいは自然災害に見舞われている地域があります。その困難に遭遇されている方々にお見舞い申し上げるとともに、私たちが日本にいてできること、担える仕事を大切にしてこれからも進んでまいりたいと存じます。

 

 

専修学院改革と全国募集
実2-4月、春季特別募集

書文協は附属書写書道専修学院(中野、多摩、川崎3校)の構成を大幅改革し、オンライン指導を取り入れ全国募集することとなりました(特別地域は除く)。2月、3月、4月を春季特別募集とし、入学金半額、推薦者にも薄謝を進呈します。学科構成、カリキュラムを整備、成績証明書の発行など学ぶ魅力を倍増しました。お知り合いにもぜひ紹介お願いします。

特別地区は書文協関連の書塾がある近辺です。主に隣接群市。ただし、指導者養成科は所属団体の推薦があれば特別地域からの入学を認めます。文章表現講座に特別地域はありません。
学び方は対面とオンライン、その併用の3パターンがあります。オンライン指導は近年のITの普及が可能にしました。政府は目下、生徒が各一台端末を持つ「ギガスクール構想」を進めていますが、オンライン書写書道指導は、同構想にも適うものです。

 

リニューアル専修学院

 

1.理念

美しい日本語の継承と発展の一翼を担うことを目指し、言葉・表現の力を養うことに配慮した書写書道の指導を行う。手書きの意義を追求し、個性的な一人ひとりの
良さが生きる書字活動の営みを育むことに尽力すると共に、指導者の育成を図る。
賞取り合戦につながるような指導に陥らないこと、またそれによる勝利至上主義となるような指導は行わない。

 

2.構成
<常設>

◆初等科
書字の基礎基本を習得する
・検定硬筆・毛筆検定共に3級(毛筆3級=66点)
・ライセンスえんぴつ指導者初級(対象:小5以上)
・毛筆指導者新級

◆中等科
・書字の応用力をつける
・検定硬筆・毛筆検定共に4段(毛筆4段=186点)
・ライセンスえんぴつ指導者中級
・硬筆指導者初級
・毛筆指導者初級

◆高等科
・書字の専門性を高める
・検定硬筆・毛筆検定共に8段(毛筆8段=338点)
・ライセンスえんぴつ指導者上級
・硬筆指導者中級、上級
・毛筆指導者中級、上級

◆指導者養成科
・書字の基礎基本と応用力を付けると共に、指導者として専門性も高める。
・検定硬筆・毛筆検定共に10段
(当面毛筆のみ9段=386点、且つ120課題A合格終了)
・ライセンスえんぴつ指導者秀級
・硬筆指導者師範
・毛筆指導者師範

◆カルチャーコース
行書、草書、漢字かな交じり文連綿、細字百人一首から選択。

<特設>
文章表現講座

4クラス構成。書写書道は言葉と密接な学びであるため、語彙力、思考力、表現力を高めることを目的に、書文協附属書写書
道専修学院に文章表現講座を設置するもの。どのクラスも指導者ライセンス試験の感想文課題の対応指導も併せて行う。学力アップにも直結する講座である。
・初級クラス 日記
・中級クラス 手紙
・上級クラス 随筆
・秀級クラス 論文

◆書写書道特別講習会
ご案内は別途。春・夏・冬期に行う予定。

 

3.成績証明書の発行(有償)

日本書字文化協会が発行する成績証明書を利用することができる。専修学院の学びで取り組んだ日本書字文化協会が実施する検定、指導者ライセンス、大会受賞歴は
全て保管されており、その記録が成績証明書となる。就職や受験など希望すれば随時申し込むことができる(発行には通常2週間ほど要する)。

 

4.日本書字文化協会の会員

書文協専修学院生は同時に、一般社団法人日本書字文化協会の会員となる。会費1か月600円は、月謝に含まれる。

 

5.使用する教材・教具

全て書文協が指定する。主に書文協が制作したテキストを使用。

<書写書道テキスト・文字の一例>

6.募集対象と受講料及び入学金(消費税別途)

1)入学金 5,000円
2)受講料(月謝)

<常設>
◆初等科
幼児~学生 6,000円
一般 7,000円

◆中等科
幼児~学生 6,500円
一般 7,500円

◆高等科
幼児~学生 7,000円
一般 8,000円

◆指導者養成科
高校生 8,500円
大学・一般 10,000円

◆カルチャ―コース
一般    8,000円

<特設> 
文章表現講座
初級クラス=3,000円
中級クラス=4,000円
上級クラス=5,000円
秀級クラス=6,000円
※常設の科・コースと同時に学ぶ場合は一律1,000円とする。

書写書道特別講習会
参加費は月謝に含まれません。別途案内を参照。開催の際、初・中・高等科生は2~8コマの参加を推奨。
※受講料に、検定受験料、大会出品料等、カリキュラム中の主な参加費を含む。
※授業料の割引制度あり。家族割とシニア割の2種。それぞれ1人に対して500円の割引(消費税加算後)。但し、2つの割引の併用はなし。

7.進級と在籍の変更

<常設の科・コース>
12か月×月3回、で授業を構成し、原則として上級クラスへの進級、及びコース内容の変更は年度末とする。

<特設の文章表現講座>
いずれもオンラインで、二ヶ月を1単位とする課題を設定。最初を奇数月とし、同月15日までに指定課題について作文提出、同月末日までに添削返信。次月の偶数20日までに書き直した作文を提出、同月末日までに添削と次回課題を送信。

<特設の特別講習会>
開催の都度募集を行い、申込期間を定める。

8.授業参加形態

全ての常設の科・コースは、対面とオンライン併用のハイブリッド授業に対応する。また、オンラインのみの受講も可とする。オンラインを活用した受講は、授業参加型と個別指導型がある。文章表現講座は全てオンラインで行う。特別講習会についてはその都度案内を行う。

<オンラインによる授業参加型>
授業参加型は次項で説明する3校の時間割に沿って対面授業に参加する形で行う。

<オンラインによる個別指導型>
予め設けられた時間を申し出てオンラインで指導を受ける。事前に作品を提出する時は、受講日時の前日18時までに送信する。

9.設置校

<中野校>
東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル301号室

<多摩校>
東京都羽村市川崎 JR羽村駅徒歩5分

<川崎校>
神奈川県川崎市中原区 川崎総合自治会館

※上記3校は全科・コースがある。対面授業を行い、ハイブリッド授業にも対応。
上記3校以外の地域ではオンライン授業のみで、国の内外を問わず受講可能。
大阪、福岡、仙台等の各都市では、春・夏・冬の長期休暇を活用した対面授業やスクーリングを検討中。
※地域により受講できる科・コースは限定する。書文協会員教場がある地域は会員教場への通塾を推奨。会員教場の周辺地域では、原則として指導者養成科、文章表現講座のみとする。

10.<中野校>の授業の時間数とコマ

1)時間数とコマ
平日在籍=1週につき1コマで1か月に3回      1コマ60分
日曜在籍=1日に3コマ(午前または午後)で1か月に1回  〃

11.指導陣

書写書道専修学院
院長・中野校校長 大平恵理
多摩校校長   渡邉啓子
川崎校校長   池田圭子
文章表現講座主任講師 谷口泰三(元毎日新聞紙面審査委員)
他、書文協本部講師等

12.年間授業予定(あらかじめ連絡の上、予定が変更となる場合有)

4月 検定
5月 書検
6月 ひらがな・かきかたコンクール、検定、指導者ライセンス、段級位特別認定試験
7月 硬筆コンクール
8月 学生展(学生)、作品創り(一般)
9月 検定
10月 検定、指導者ライセンス、段級位特別認定試験
11月 年賀はがきコンクール
12月 学生書き初め展覧会(学生) 、作品創り(一般)
1月 検定
2月 検定、段級位特別認定試験
3月 臨書展

13.授業の振り替えなどについて

都合で授業に参加できない時は、予め連絡の上、授業を振り替えることが可能。
※1天候などの事象により各校教場での対面指導に困難が生じた場合、オンライン指導や他の日時のコマに振り替えて授業を行う場合がある。その際は書文協からできる限り速やかにお知らせをする。
※2専修学院のやむを得ない事情で授業の実施が困難となった場合にも※1と同じ措置をとることがある。

14.入学手続き方法

各校の入学願書をご提出ください。入学願書は、書文協ホームページのメニュー「ダウンロード」の「書類ダウンロード」d群にある申込書をプリントアウトするか、書文協事務局より取り寄せていただき、必要事項をご記入の上、持参または、書文協本部に郵送。

15.入学金・受講料の納入方法

入学金、受講料、教材費等、全てゆうちょ銀行口座からの一括引落し。入学願書のご提出後、または書文協本部への電話及びメールでのご連絡で、ゆうちょ銀行自動振込利用申込書をお渡しするか書文協から送付。お手元に届いたら、ゆうちょ銀行にて手続きを行ってください。引落し日は毎月1日(1日が土日祝祭日の場合はその翌日)に当月分のお引き落とし。手続きが間に合わない場合は、翌月に合算しての引落しとなるります。

16.休・退会

休・退会希望の前月10日までに文書で申し出る。所定の書式はないため、届出文書には、在籍する科、コース、または講座(3校の授業参加者は在籍校も)、氏名、保護者氏名(20歳未満のみ)、希望月、理由、申し出の年月日を明記。
休会は進学準備または病気治療・療養の事由のみとし、期間は最長1年とする。なお、休学期間は書文協会費1か月600円のみを納める。
※一度納入された費用は原則として返金されません。手続きに遅れがないようご注意ください。

17.書写書道専修学院からの連絡

専修学院事務局から一斉メールにてご連絡する場合があるため、ドメイン名「syobunkyo.org」からのメールを受け取り可能に設定してください。また、メールアドレスを変更した場合、新しいアドレスを必ずお届けください。

18.書写書道専修学院事務局

一般社団法人日本書字文化協会本部 事務局
〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話:03-6304-8212(平日10:00~17:00)
FAX:03-6304-8213 Email:info@syobunkyo.org
ホームページ:https://www.syobunkyo.org

 

書検紹介YouTubeを開設

一般社団法人日本書字文化協会は、書検(全日本書字検定試験)の第 1 回を、今年6 月に実施予定です。自分に書写書道の 知識や技術が身に付いているかを調べるものです。字の上手、下手で段級を付与するもの ではありません。書道を生涯学習にし、文字文化を発展させるために全国で初めて実施されます。皆さん、 ぜひ参加してください。この書検を紹介するユーチューブ書検を解説しました。以下のURLからご覧ください。

https://youtube.com/@user-yd4wk4eb2k

主催:一般社団 法人日本書字文化協会、
後援:公益財団法人文字・活字文化推進機構
実施要項は書文協ホームページ https://syobunkyo.org でご覧ください。 「書検」という題字が入ったバナーから見られます。

新年度に詳細発表予定

テストは、幼稚園児から小学・中学・高校・大学・一般まで 20 段階に分けて行います。 その学年までに体得していて欲しい書写書道の基礎知識や実技について、硬筆、毛筆の両 方について検定するものです。例えば、書く時の「止め、はね、払い」についてどこまで 知っているか、実際に書けるか、などを調べるものです。毎年 6 月実施の予定で、前学年の学びの振り返りとなります。不合格の人には追試験の機会を設けます。このYouTubeは、動画撮影・画像処理のプロ集団「チーム海援隊」に制作していただきました。書写書道の世界の楽しさが盛り込まれています。バックグラウンドミュージックに乗せた楽しい1分15秒です。ぜひご覧ください。ご質問は書文協事務局(電話03-6304-8212、FAX03-6304-8213、E-mail info@syobunkyo.org)まで。

東 西 南 北

書が売れた!

書文協会員である堀口玲子先生から「貴太(たかひろ)の書が売れたんです」と電話がありました。貴太君(28)は、この原稿の筆者(谷口)が書文協で開く「作文教室」の生徒でした。書はお母さんの堀口先生に習っているのは知っていましたが、一般生徒の書作品が売れたという話は聞いたことがありません。
買ったのは、一般社団法人・地域公益推進機構(埼玉県和光市)の代表理事,小倉順子さん。同機構が昨年、埼玉県川越市の市制100周年記念事業として障害児者と家族を応援する『き・ら・め・く・アート プロジェクト』を7,11月の2回開催した際、貴太君が当時所属していた障害の子供たちの芸術グループ「ミラクル」が出品していたのです。
「戦」と書かれた作品は半切の半分ほどの用紙に、メタリックブルーという書道液で行書で書かれた、ひと際目立つ作品でした。
希望する人は売値を書いて良いことになっていました。
それで貴太君が2万5千円と書き、小倉さんが額縁共に3万円で購入したのでしたが、小倉さんの買った動機が胸を打ちました。
貴太君は小倉さんたちに涙ながらに語りました。「戦いと言うより闘いという気持ちで書きました」。「障害に負けないぞ」と、闘う気持ち。小倉さんはこの気持ちをビリリと感じ「私の人生も闘いだったわ」と心を動かされたのでした。
書は自己表現であり、(人に見てもらう)作品化を大事にしよう、という書文協の理念を絵にかいたようなストーリーです。書文協は1月7,8日に中野もみじ山文化センターで作品展示会を開催し、大盛況でした。今度開催する時は、希望者には売却価格を付けさせようと、先生方に提案してみようと考えています。

作品をはさみ左が貴大君、右が小倉さん

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
編集部から
しばらく休載していた「東・西・南・北」を再スタートします。全国各地の話題を紹介します。自薦他薦を問いません。ご自分で書いても、編集部への取材要請でも構いません。どんどんお知らせください。

 

第11回全国書写書道伝統文化大会

出品数は7929点

第11回全国書写書道大会伝統文化大会は予定通り1月20日、締め切られました。多くの書塾指導者がコロナに感染する異常事態でしたが、硬筆の全国年賀はがきコンクール6256点(前回6961点)、毛筆の全国学生書き初め展覧会1673点(同2422点)が集まりました。合計点数は7929点(前回9383点)でした。
指導者の感染だけでなく、多くの書塾が公共施設を練習会場にしていますが、施設がコロナワクチン接種会場等として貸し出し中止となり「練習ができない」との悲鳴が各地で上がりました。しかし、多くの教場がそれを乗り越えて練習を確保し、出品にこぎつけられました。各団体の先生そして出品者の皆様に心から敬意を表します。

異常事態を乗り越えて作品審査会

審査会は今回も、写真判定でなく現物を審査する、ことを最優先に加藤東陽・書文協中央審査委員長単独の臨席により1月27日、東京都中野区内で実施しました。上記の異常事態に見舞われた各団体でしたが「レベルは落ちていない。指導の手が行き届いている」と加藤委員長は述べられました。政府のウイズコロナ政策により、行動制限は大幅に緩和されましたが、習いごとの書写書道の世界には厳しい状況がなお続きます。
各教場には一層のご努力を期待します。

 

硬筆審査風景

毛筆審査風景

2月末から成績発表・顕彰依頼へ

各団体・個人の成績発表は、2月下旬から、賞状・賞品の発送をもって行います。また恒例の学校・地教委への優秀者の顕彰依頼も同時に行います。学校への顕彰依頼は、教育特別奨励賞を除く特別賞、地教委には大賞以上の受賞者についての顕彰を依頼します。
コンクールは賞取り合戦ではなく、覇権主義は廃す、のが書文協の理念ですが、努力した成果にたいするお褒めの言葉はもらおう、と考えています。多くの学校・教委から賛同の言葉をいただいています。

 

加藤東陽・審査委員長の講評

氏名・学年等も本文同様丁寧に

作品を書く際、課題の文字には意識が行きやすいですが、学年・氏名の書き方や大きさ、更に硬筆の場合は句読点やかぎかっこの書き方も大切です。小中学生が作品に学年や氏名を書くことも含め、特に高校生以上では「落款が変わると作品が変わる」という言葉があるように、課題の文言だけでなく、氏名は作品の一部と考え、本文と一体になるよう、丁寧に書くようにして欲しいと思います。

リズム感を大切に

行書での点画の連続は、点画から点画へどこもつなげて連続する線を書くと、読みづらく、リズムも単調になってしまいます。行書の大きな魅力の一つである、せっかくのリズム感が損なわれてしまうのです。例えば「三」でしたら、1画目から2画目はまだ連続はせずに呼吸を調え、2画目から3画目へ連続する線で表現し、楷書の時よりも少しスピードを上げて書く、といった具合が良いです。

文字の空間や字間、行間の余白を効果的に

線を一筆一筆書き進めると、同時に線と、線の間に空間を作り出します。書くときはこの空間も意識すると良いです。線と線が詰まり過ぎると窮屈な感じになりますね。また、空間の取り方は、線と線の間ばかりでなく、文字と文字の間(字間)もあれば、行と行の間(行間)もあります。特に高校生以上の作品は行を寄せたり、文字の大小や字形に変化をつけたりして、余白を効果的に作ると作品全体にリズム感・趣が生まれてきます。ぜひやってみてください。

「書道」手本はあくまで参考例

「書写」では、お手本は効率よく効果的な学びをもたらしてくれますが、一方「書道」ではお手本通りに書くことが最終の目的になったりすると、かえって学びを縛る弊害も生じます。お手本はあくまでも基準とする文字=参考例と考えましょう。手本を見ながら、点画の長短や方向、空きの特徴を読み取り、その後自分はどう書くか、手本を参考にして独自の作品にしていく、という姿勢を持つことが大切です。手本に縛られているうちは単に紙の上に文字を置いているようであり、窮屈さがあり、作品全体が硬い印象になります。一方、手本から学んだ書き方を生かし、言葉を自分のリズムで書こうという意識を持って書いていくと、瞬間瞬間、一筆一筆に自分なりの動きが生まれ、自然と作品に柔らかさが出てきます。こんなことを念頭に自分らしさを生かした作品作りに取り組んでいくことが、書写書道の学びで一番大切なことと言えますね。

 

 

第11回伝統文化大会

受賞コメント集

同大会での文部科学大臣賞・名誉大賞・大賞を受賞した10人の方々に受賞の思いを聞きました。行数調整のため驚き・感謝の部分は削るなど編集の手を入れました。見出しもおおむね編集部が付けました。文責は編集部にあります。コメント全文は後ほど、作品と共に書文協ホームページに掲載されます。メニューの「結果発表・優秀作品」欄をご覧ください。

 

【総合の部】

<文部科学大臣賞>
高橋 俊介(埼玉県・県立桶川高3年)
最後まで止めず、書き上げる
書道は、二度と同じものは書けず、その時の偶然性、感情に左右されるものだと私は考えています。そのため、作品を書く際はいっときの成功というものを逃さないように、集中力を高めるようにしています。一度作品を書き始めたら、書き直すことができません。書いている途中で気になるところがあっても、最後まで書き上げるようにしています。なぜなら、その作品の全体を見た時に気になっていたところが、調和され良い作品になることもあるからです。
また、上手に書こうという意識によって、体が思うように動かず、流れのない線になってしまうので、自分自身が楽しみながら自然な作品を制作するように心がけています。

 

<伝統文化名誉大賞>
関口 美夢(東京都・青梅市立第二中2年)
葛藤
私は恵まれています。世界で紛争や災害が起きている中、寝て起きれば朝が来て、食事をし学校へ通う。部活や習い事もでき、落ち着いて文字を書く時間ももてます。
だけど今回は特に部活との調整で迷いました。バレーボール部の部長をしていますが、その部長が練習等を休むことや年明け最初の練習日に顧問と友達が必勝祈願に行くこと。顧問が年始めで産休に入るので一緒にできるのはあと数日などで悩みました。
相談した書道の先生や家族からは、自分の取り組んできたものも大切にするようアドバイスしてもらいました。そして顧問からも応援されたことで、気持ちに応えたいとも思い、今回も書道を頑張りました。

 

【全国年賀はがきコンクール】

<文部科学大臣賞>
菊池 咲空(愛媛県・神郷幼稚園年長男子)
がんばってかいたよ
いちばんの賞がとれてとてもうれしかったです。たくさんの人が「すごいね」と言ってくれました。
「と」がいちばんむずかしかったです。また一ばんになれるようにがんばります。

<文部科学大臣賞>
稲葉みず希(埼玉県・和光市立新倉小2年)
練習の成果がでた
年少のころからずっと習い事や家で字のれん習をしてきたので、そのせいかが出せたのかな、と思いました。字を習いはじめる時に母から、うつくしい字をたくさん目にすることが大切と言われていたので、お手本をよく見てどんな形か、線の長さや、向きを気にしながらていねいに書くということを心がけました。とくにむずかしかったのは、字の大きさをそろえることです。さらに入ひつの力の入れ方にも気をつけて書くようにしてみたら、今までの字よりもぐっとうつくしく見えるようになりました。

<文部科学大臣賞>
藤巻 結愛(神奈川県・森村学園初等部6年)
自分の手できれいな文字を
1年生の時、祖母に「字は心の表れよ。」と言われてから、私は綺麗な文字を書くことを心がけてきました。集中できない時に字を書いても上手く書けません。だから、私は日頃から落ち着いて丁寧に書くことを意識しています。コンクールに出す作品だけではなく、授業のノートなども後で見返しやすいように、画数が多い字も一画一画をしっかり書くようにしています。また、私は、文字や文章を書く時はそれぞれの字の形と、周りの字とのバランスがとても大事だと思っています。
今はコンピュータの時代で、紙に文字を書くことが少なくなっていますが、これからも自分の手で丁寧に綺麗な字を書いていけるように頑張りたいです。

<文部科学大臣賞>
鈴木 里奈(大阪府・吹田市立第二中2年)
7年間の努力が実った
全ての文字の中心がずれないよう真っ直ぐに書くことが、自分にとって大きな課題でした。自分の癖を抑え、お手本と自分の文字を細かく見ながら、少しずつ修正して書き上げました。最後の最後まで粘って書いた一枚です。
私は小学1年生の冬からお習字を始めました。この7年間の努力が実って本当に良かったと感じました。そして、丁寧に教えてくださった先生や応援し支えてくれている家族な、たくさんの方の存在があってのことだと思います。本当に感謝してもしきれません。

< 大 賞 >
浅野 愛奈(神奈川県・日本大学高2年)
続けることの大切さ
書道は幼稚園から始めましたが、中学に入り、塾や部活など自分で上手くスケジュールを調節できず、書道をやらない時期が続きました。しかし、親から「続けてみなさい」と言われ、再開することに決めました。
やはり、やらなかった分、自分の指の動かなさや、周りとの差を感じ、再度挫折しそうになりましたが、先生が丁寧に教えてくださること、両親の応援がそんな自分を奮い立たせてくれました。そして、続けていくうちに、コンクールの賞を段々と頂けるようになったことで、続けていることの誇らしさを感じることが出来ました。今では、書道は私を形づくる一つとなっています。

 

【全国学生書き初め展覧会】

<文部科学大臣賞>
戸邉 奏太(千葉県・船橋市立高根台第二小6年)
結果は後からついてくる
僕が書道を始めたのは、小学校一年生の時でした。一年生のときに知り合った友達の書く文字がとても美しく、僕もこんな字が書けるようになりたいな!と思ったのがきっかけでした。
これまでも、筆づかいができるようになるまで何度も何度も練習したり、ときには悔し涙を流したりもしました。でも、ご指導くださる先生の『結果は後からついてくる』というお言葉を胸に、いつも自分を奮い立たせてきました。うまくできないときも悔しい結果のときにも、『練習やこれまでの努力に、何一つ無駄なものはないよ。』と、先生からのお言葉で、いつも前を向くことができました。

<文部科学大臣賞>
新納 愛梨(東京都・城西大附属城西中3年)
ずっと願ってきた
私は兄の影響を受け4歳から書道教室に通っています。小学3年生の時に、いつかは文部科学大臣賞を取れるように上手くなろうね、と母に言われたことから文部科学大臣賞を取ることが私の目標になりました。
大会に参加する機会があり、色々な賞を頂きましたが自分の目標とする賞を受賞することが出来ず、落ち込むこともありました、でも自分の特技はなんだろうと考えた時、小さい頃から色々な方から字が綺麗だね、と褒めていただいた書道をもっと上手く書けるように練習しようと思いました。
中学校では書道部に入り、部員1人になった今も色々な書体の練習をして頑張っています。

< 大 賞 >
廣田 梅太郎(岡山県・明誠学院高2年)
これからの励みに
受賞した作品は、三蹟の一人である小野道風が書いたとされる「本阿弥切」を基調に創作したものです。本阿弥切の特徴は、コロコロとした小さな文字をテンポの良い筆線で律動的に表現しているところにあると思います。
高校入学して間もなく勉強を始めた仮名の創作ですが、穂先の太い筆を使い細い線を出すことは難しく、未だに苦労しております。そんな中、このような賞をいただけたのは、これからの制作への励みとなりました。
熱心にご指導してくださる先生方、ともに切磋琢磨し合う仲間たち、そして家族の支えがあったから受賞できました。制作に励みたいと思います。

 

リニューアル臨書展

臨書はカリクラム上では高校書道で学びますが、書文協の臨書展は低学年でも臨書に親しみを持てる工夫をしてあります。ぺージの都合で抜粋ですが、以下の実施要項をお読みください(実施要項全文は近くホームページに掲載されます)。
実施要項にもあります通り、今回から優秀作品は中国・南京市で夏に開かれる国際展での掲示されることになりました。異文化交流の面がより強まりました。国際展は中国政府の教育部門が主催するもので近く詳細が決まります。当臨書展はこれに合せ従来の年度末行事の位置づけ、4月20日締め切りとしました。新学年での応募となります。皆さん、奮って出品お願いします。

第8回臨書展実施要項

臨書とは、大まかに言えば、書の古典を模写することを言います。書道を学ぶ上で、書く技術を高めるためのとても大事な学びとされています。高校書道科のカリキュラムでは、臨書が重視されているのがわかります。また、古典の多くは中国の優れた書作品です。国際化時代の異文化理解の手始めとして、漢字同文の隣国の文化を知ることはとても意義があります。もちろん日本の古典臨書作品も大歓迎です。
こうした目的から、書文協は早いうちから臨書に親しめるように工夫した臨書展を開催、今年度で8回目となりました。

優秀作は中国・南京での国際展に出品

今回は、7月20日から、中国南京市の南京科挙博物館で開かれる国際展「第一回青少年世界平和書法大会」(主催・国際芸術家連盟、中国児童文学芸術促進会)に優秀作品を出品します。主に臨書の部から選びますが、楷書書写の部でも特に優秀な作品があれば出品を検討します。南京での展示作品は秋に東京美術館で開催の展示会にも飾られるかもしれません。南京への出品は無料ですが、郵送料を一部負担していただく場合がありますので、あらかじめご了承ください。皆さん、楽しみに出品しましょう。

 

1.主催 
一般社団法人日本書字文化協会

2.後援(予定)
青梅市、中華人民共和国駐日本国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO法人日中友好交流促進会蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

3.大会役員 
実行委員長  渡邉啓子
副実行委員長 池田圭子

4.審査員
加藤東陽(書文協中央審査委員長、東京学芸大学名誉教授)
加藤堆繋(同委員会委員、東京学芸大学教授、前文部科学省教科調査官)
豊口和士 (文教大学教授、文部科学省教科調査官)
大平恵理(日本書字文化協会会長)

5.作品〆切 
令和5年4月20日(水)必着

6.賞
大賞(臨書の部1・2から)、中華人民共和国駐日本国大使館文化部賞、中央審査委員会賞、日本書字文化協会会長賞、青梅市日中友好協会会長賞、日中文化交流促進会理事長賞
優秀賞、本賞(特選、金・銀・銅賞)

7.展示会 
令和5年6月2日から数日間、青梅市の澤乃井ガーデンギャラリーで開催します。入場無料。

8.応募資格
全部門とも年齢不問

9.募集部門
<臨書の部>  
用紙は半切、八ッ切、半紙
・自由課題(高校書道教科書ⅠⅡⅢを基準とする。中国・日本古典共に。2文字以上。)
・常設課題(漢詩・楓橋夜泊)の1句以上
1句中の四文字、三文字でも可
漢詩「楓橋夜泊」
月 落 烏 啼 霜 満 天 江 楓 漁 火 對 愁 眠
姑 蘇 城 外 寒 山 寺 夜 半 鐘 声 到 客 船

<楷書書写の部>
下記から選ぶ。用紙は半紙、八ッ切
・1字:月 満 天 漁 火 城 外 の中から1文字
・2字:漁火
・3字:寒山寺

※用紙はいずれも縦長、縦書き使用。落款は、落款印のみは不可。

10.手本  
指定課題の部は漢詩・楓橋夜泊の拓本をA3判に複写したものを、楷書書写の部の手本(大平恵理揮毫)はA4判で計9枚。手本はいずれも1枚当たりA4判107円、A3判214円(税別)。希望者は送料520円を加えた相当額分の切手を添えて、書文協本部臨書展係りに申し込んでください。

11.出品方法 
①作品に出品票を貼付する(出品票には※出品券を貼付)
※出品券=下記に説明があります。
②応募総括用紙(振込受領書を貼付)、応募明細用紙を同封し送付
※臨書展はこれまで年度末行事としていましたが、その枠から外します。
 出品時の学年は令和5年度の新学年を書いてください。
※応募書類は書文協ホームからダウンロードできます。<個人別事前参加登録用紙><応募総括用紙><応募明細用紙><出品票>があり、説明文書として<事前参加登録制について>がそれぞれ書文協ホームページにアップされています。
書文協ホームページのフロントページ上部にあるメニュー欄の1列目、右端にある「ダウンロード」にカーソルを当てると、詳細項目がプルダウン表示されます。その最初「書類ダウンロード」に様々な書類49項目のダウンロードがリンクされています。その中から大会関係を選んでダウンロードし、ご利用ください。また、書文協に直接申し込んでいただくこともできます。
※書文協では全国書字検定試験、ライセンス試験、全国書写書道大会、講習会等における事前参加登録制を実施しています。
参加予定者には個人別事前参加登録用紙を提出することで出品券が発行されます。
応募の際は、応募総括用紙、応募明細用紙を作品(必ず出品券を貼付)に必ず添えてください。出品券の貼付は、出品票の所定欄となります。出品票はダウンロードもできます。

12.出品料 
臨書の部は1点1,000円(幼児・小中学生は700円)
楷書書写の部 同900円(幼児・小中学生は600円)
個人出品は一律1点1,500円
※いずれも消費税別
※出品・参加は誰でもできますが、書文協会員の場合は会員割引があります。出品における事務作業等の費用として行われるものです。書文協会員規則により、団体会員Aは5%、団体会員Bは10%、団体会員Cは15%が割り引かれます。会員制度の詳細はお問い合わせ下さい。団体審査(一審)を行った場合は出品料からさらに5%引かれます。出品にあたり、割引は学校、団体会員のみとなります。

13.振込先  
ゆうちょ銀行
名義 一般社団法人日本書字文化協会
=振込用紙にてお振込みの場合=
記号 00130-1-728113
=上記以外からお振込みの場合=
店名 〇一九(ゼロイチキュウ)
口座番号 当座 0728113

14.作品提出先 
〒164-0001
東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
書文協本部
電話 03-6304-8212
FAX  03-6304-8213
E-mail info@syobunkyo.org
書文協ホームページ https://www.syobunkyo.org

 

Published 2023年2月2日

月刊書字文化2022年12月-2023年1月年末年始号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No101~
令和5年(2023年) 年末年始号
2022年12月・2023年1月

 

当機関紙は2カ月間休載となりましたので、年末年始号として、まとめて発行します。令和5年もよろしくお願い致します。

 

<目次>
◆ご挨拶 会長・大平 恵理
◆第8回臨書展実施要項
◆第1回「書検」の紹介YouTube開設へ
◆中野・多摩・川崎校の合同展示会開催
◆全書研62回全国大会(東京)記録

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

ご 挨 拶

 

手書きの魅力を伝えていきたい

 新しい年を迎えるにあたり皆様、旧年を振り返り、そして新年の抱負を様々な思いで描かれたのではないでしょうか。心身ともに健やかな年となることを心より祈念いたします。
一般社団法人日本書字文化協会と言う団体を率いて参りました。また多くの団体にお世話になり、これらたくさんの方々に支えられ、ときには勇気を頂き、前に進むことができました。お陰さまで書文協は間もなく創立から13年の時が経とうとしています。この場をおかりし、深く感謝申し上げます。
振り返ると様々な思いがこみ上げますが、新たな年に向け、そしてさらに先を目指す中でも、自問自答しています。新年に限らず時折自分に問いかけますが、何度問い質しても、「手書き文字の大切さ」の思いが起ってきます。これは日本のみならず、全人類に言えることではないでしょうか?

 

皆違う表現が手書きの魅力

日々生徒さんに教えたり、作品の審査をしたり、教材を作ったりするとき、何に気を付けているか?それは、線の長さ、方向、空きなど、文字と全体のバランスです。毛筆であれば、センチメートルの単位ですが、日常の筆記具であるえんぴつやペンなど硬筆となると、長さや空きについてはミリメートルの単位、方向では10度前後で調整が必要です。しかも定規も使わない、手本がなくても書けるようにするのが、手書きには必要で、こう考えるととても酷な学びです。できれば、避けて通りたい、そう思うのが普通ではないでしょうか。でも、気を付けながら書いた結果なら、ずれてもいい、大事なのは調整したりバランスを考えて書くことで自然と呼吸が調い、それが息遣いまで伝わるような、一人ひとり違う表現になるのが手書きの魅力と考えます。
「手書きの魅力」を次世代に伝えていきたい。今時代はSNS、ICTが様々な可能性を広げています。書文協も遅ればせながら改革し、紙やテキストも使い、手触りのある実感を持った学びと融合を図りながら前進してまいりたいと存じます。皆様のご指導ご鞭撻をどうぞよろしくお願い致します。

 

第8回臨書展実施要項

臨書とは、大まかに言えば、書の古典を模写することを言います。書道を学ぶ上で、書く技術を高めるためのとても大事な学びとされています。高校書道科のカリキュラムでは、臨書が重視されているのがわかります。また、古典の多くは中国の優れた書作品です。国際化時代の異文化理解の手始めとして、漢字同文の隣国の文化を知ることはとても意義があります。もちろん日本の古典臨書作品も大歓迎です。
こうした目的から、書文協は早いうちから臨書に親しめるように工夫した臨書展を開催、今年度で8回目となりました。

 

優秀作は中国・南京での国際展に出品

今回は、夏に中国・南京で開かれる国際展に優秀作品を出品します。主に臨書の部から選びますが、楷書書写の部でも特に優秀な作品があれば出品を検討します。南京での展示作品は秋に東京美術館で開催の展示会にも飾られるかもしれません。南京への出品は無料ですが、郵送料を一部負担していただく場合がありますので、あらかじめご了承ください。皆さん、楽しみに出品しましょう。

1.主催     一般社団法人日本書字文化協会

2.後援(予定)
青梅市、中華人民共和国駐日本国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO法人日中友好交流促進会
蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

3.大会役員
実行委員長  渡邉啓子
副実行委員長 池田圭子

4.審査員
加藤東陽(書文協中央審査委員長、東京学芸大学名誉教授)
加藤堆繋(同委員会委員、東京学芸大学教授、前文部科学省教科調査官)
豊口和士 (文教大学教授、文部科学省教科調査官)
大平恵理(日本書字文化協会会長)

5.作品〆切
5年4月20日(水)必着

6.賞
大賞 (臨書の部1・2から)、中華人民共和国駐日本国大使館文化部賞、中央審査委員会賞、日本書字文化協会会長賞、青梅市日中友好協会会長賞、日中文化交流促進会理事長賞
優秀賞、本賞(特選、金・銀・銅賞)

7.展示会
令和5年6月に、青梅市の澤乃井ガーデンギャラリーで予定定

8.応募資格
全部門とも年齢不問

9.募集部門

<臨書の部>   用紙は半切、八ッ切、半紙
・自由課題(高校書道教科書ⅠⅡⅢを基準とする。中国・日本古典共に。4文字以上。)
・常設課題(漢詩・楓橋夜泊)の1句以上
1句中の四文字、三文字でも可
漢詩「楓橋夜泊」
月 落 烏 啼 霜 満 天
江 楓 漁 火 對 愁 眠
姑 蘇 城 外 寒 山 寺
夜 半 鐘 声 到 客 船

<楷書書写の部> 下記から選ぶ。用紙は半紙、八ッ切
・1字:月 満 天 漁 火 城 外 の中から1文字
・2字:漁火
・3字:寒山寺

※用紙はいずれも縦長、縦書き使用。落款は、落款印のみは不可。

10.手本
指定課題の部は漢詩・楓橋夜泊の拓本をA3判に複写したものを、楷書書写の部の手本(大平恵理揮毫)はA4判で計9枚。手本はいずれも1枚当たりA4判107円、A3判214円(税別)。希望者は送料520円を加えた相当額分の切手を添えて、書文協本部臨書展係りに申し込んでください。

11.出品方法
①作品に出品票を貼付する(出品票には※出品券を貼付)

②応募総括用紙(振込受領書を貼付)、応募明細用紙を同封し送付
※臨書展はこれまで年度末行事としていましたが、その枠から外します。

出品時の学年は令和5年度の新学年を書いてください。

※応募書類は書文協ホームからダウンロードできます。<個人別事前参加登録用紙><応募総括用紙><応募明細用紙><出品票>があり、説明文書として<事前参加登録制について>がそれぞれ書文協ホームページにアップされています。
書文協ホームページのフロントページ上部にあるメニュー欄の1列目、右端にある「ダウンロード」にカーソルを当てると、詳細項目がプルダウン表示されます。その最初「書類ダウンロード」に様々な書類49項目のダウンロードがリンクされています。その中から大会関係を選んでダウンロードし、ご利用ください。また、書文協に直接申し込んでいただくこともできます。
※書文協では全国書字検定試験、ライセンス試験、全国書写書道大会、講習会等における事前参加登録制を実施しています。
参加予定者には個人別事前参加登録用紙を提出することで出品券が発行されます。
応募の際は、応募総括用紙、応募明細用紙を作品(必ず出品券を貼付)に必ず添えてください。出品券の貼付は、出品票の所定欄となります。出品票はダウンロードもできます。

12.出品料
臨書の部は1点1,000円(幼児・小中学生は700円)
楷書書写の部 同900円(幼児・小中学生は600円)
個人出品は一律1点1,500円
※いずれも消費税別
※出品・参加は誰でもできますが、書文協会員の場合は会員割引があります。出品における事務作業等の費用として行われるものです。書文協会員規則により、団体会員Aは5%、団体会員Bは10%、団体会員Cは15%が割り引かれます。会員制度の詳細はお問い合わせ下さい。団体審査(一審)を行った場合は出品料からさらに5%引かれます。出品にあたり、割引は学校、団体会員のみとなります。

13.振込先
ゆうちょ銀行
名義 一般社団法人日本書字文化協会
=振込用紙にてお振込みの場合=
記号 00130-1-728113
=上記以外からお振込みの場合=
店名 〇一九(ゼロイチキュウ)口座番号 当座 0728113

14.作品提出先
〒164-0001
東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階、
書文協本部
電話 03-6304-8212
FAX 03-6304-8213
書文協ホームページ https://www.syobunkyo.org

 

ご 挨 拶

渡邉啓子 臨書展実行委員長(書文協副会長)

漢字は3300年前、古代の中国で生まれました。秦時代に文字の統一がなされ、3世紀ごろ日本に伝来しました。文字を持たなかった日本民族は、漢字から仮名を生み出し、漢字・仮名交じりの日本語が出来上がったのです。日中はまさに同文の隣国なのです。
臨書は書写書道の大事な学びです。
中国蘇州市・寒山寺より寄贈された像を安置した日本寒山寺、「楓橋夜泊」の石碑を抱く沢井の地を舞台に中国との交流を続けてまいりました。その一角にある美術ギャラリーにて優秀作品展を開催しておりますが、寒山寺と石碑を直にみていただくと共に自然豊かな土地でのひと時を楽しんでいただいております。
この展覧会では、低年齢の方から一般の方まで臨書に触れていただいています。
臨書の楽しさを体験してください。
開催にご協力いただいた皆様に厚くお礼申し上げます。

青梅市沢井にある大日本寒山寺

 

 

 

第1回書検定を6月実施へ

書検(全日本書字検定試験)の第 1 回を、今年 6 月に実施予定です。自分に書写書道の 知識や技術が身に付いているかを調べるものです。字の上手、下手で段級を付与するものではありません。書道を生涯学習にし、文字文化を発展させるために行います。皆さん、ぜひ参加してください。春になったら参加募集を始めたいと思います。

主催:一般社団 法人日本書字文化協会
後援:公益財団法人文字・活字文化推進機構
実施要項は書文協ホームページ
https://syobunkyo.org でご覧ください。
「書検」という題字が入ったバナーから見られます。

 

 

新年度に詳細発表予定

テストは、幼稚園児から小学・中学・高校・大学・一般まで 20 段階に分けて行います。 その学年までに体得していて欲しい書写書道の基礎知識や実技について、硬筆、毛筆の両 方について検定するものです。例えば、書く時の「止め、はね、払い」についてどこまで 知っているか、実際に書けるか、などを調べるものです。毎年 6 月実施の予定で、前学年の学びの振り返りとなります。不合格の人には追試験の機会を設けます。

書道を生涯学習として学び続けていただくには、幼稚園教育要領、学習指導要領に定められた基礎基本を身に付けることが大事です。書検は、正しい日本語の継承・発展を目標にする書文協が長年にわたって準備してきました。コロナ禍で実施が数年延びました。ホームページ(上記「書検」のバナー)に順 次、情報を加えていきますのでご覧ください。ホームペ ージはスマホからも楽に読める構造になっています。
試験の内容など、詳しいことは新年度になって発表予定です。

   

紹介YouTube開設へ

インターネット上のコミュニテイサイトのことを指すSNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)が盛んな状況に応えるため、書検紹介を画像中心に行うYouTube(ゆーちゅーぶ)をプロ集団「チーム海援隊」に制作していただきました。1月下旬にはオープンの予定です。約1分20秒。軽快なバックグラウンドミュージュックンに乗って、生徒たちが硬筆や毛筆に取り組む様子、作品展示も紹介されており、書写書道を取り巻く世界を知ることができます。詳細は書文協が電話やFAX、メールで様々な質問にお答えします。

 

3校合同展示会を開催

書文協附属書写書道専修学院の中野・多摩・川崎3校合同で生徒作品の展示会を1月7(土)、8(日)の両日、東京都中野区のもみじ山文化センター(なかのZERO)で開催しました。コロナ禍で作品の公開という晴れの舞台を長く開けなかったため、防疫に完全を期して決行しました。多くの保護者の皆様にも手伝っていただきお礼申し上げます。展示会の様子をグラビアで紹介します。

 

 

 

全書研第62回全国大会(東京)開く

全日本書写書道教育研究会(全書研)は令和4年11月4,5日に、東京都江戸川区内を主会場に、第62回全国大会を開きました。大会主題は「文字文化に関わる資質・能力の育成を目指す書写書道教育」。4日は江戸川区立南小岩第二小学校の公開授業、分科会などが行われ、5日にはタワーホール船掘で総会、研究発表などが行われました。

全書研は、学校の先生方による書写書道の研究組織。書文協は、書を生涯学習とする基礎を培うのは学校教育と考えており、全書研はそのための強力なリーダー組織として緊密な連携を大事にしています。全書研会長の加藤祐司(東陽)氏は文部科学省の教科調査官も経験、書写書道教育の権威者。書文協の中央審査委員会委員長も務めていただいています。同理事長で大会会長の長野秀章氏、同大会運営委員長の加藤泰弘氏、大会の指導・講評に当たった文科省教科調査官の豊口和士氏も中央審査委員になっていただいています。

 

「文字文化学習の発展を」加藤会長

総会の冒頭あいさつに立った加藤会長(写真)は、全書研の第一義は研究活動であるとして「大会テーマに掲げた『文字文化』学習の育成に、幼・小・中・高・大学がどのようにアプローチするのかが大事だ」と大会への期待を示されました。「東京大会が文字文化学習の更なる充実・発展への原動力に」という加藤委員長の期待通り、大会では活発な議論が交わされました。

 

注目された小室信夫氏の高校部会研究発表

大会では小室信夫氏(元全日本高等学校書道教育研究会理事長)が高校部会の研究主題「文字文化と豊かに関わる書道の学習活動」で研究発表されました。テーマは「中高一貫教育における書写・書道教育の取り組み(実態調査報告)」。学習指導要領で「高校の芸術科・書道と国語科書写(小中学校)との円滑な接続を図る」がうち出されたが、現状は理念倒れになっており「シンボリックな研究発表」(長野全書研理事長)として注目を集めた。

同研究発表は私立中高一貫校11校に対しアンケート結果を行いまとめたもの。うち9校については回答内容が公開され、全書研発行の同大会紀要にも掲載された。各校で取り組みに差があるが、具体的研究のスタートとして意義は大きい。

 

Published 2022年10月10日

月刊書字文化2022年9-10月号

「当月号の印刷・バックナンバーはこちら」

~日本書字文化協会機関紙 No99~
令和4年(2022年) 9-10月号

◇会長ご挨拶
◇第1回書検開催へ
◇第11回伝統文化大会開催へ
◇総合大会審査会開く
◇ライセンス試験を11月に実施

 

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttps://www.syobunkyo.org

 

 

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

ご 挨 拶

 

書検の裏にある書文協の書写書道観

 「第一回書検」を来年6月に実施することを決定いたしました。この機関紙の3ページ目をご覧ください。これは13年前の書文協創設当初からの目標でありました。これだけ時間を要したのは高度な事業であること、そして近年のコロナ禍のためでした。ようやく実施にこぎつけ嬉しい限りです。「書検」により「書写書道は自己表現の手段である」という書文協の理念の具現化を推進して参りたいと決意を新たにしています。

「書検」の実施を後押ししていただいたのは、公益財団法人文字・活字文化推進機構の後援を頂けたことです。同機構が創設された15年前から、私共を高く評価していただき、コンクールの共催などいろいろご協力いただいて来ました。併せて、この場を借りてお礼申し上げます。

皆さん「文字・活字文化の日」をご存じですか? 毎年10月27日と文字・活字文化振興法(2005年成立)で定められています。読書週間(11月3日の文化の日を中心とした2週間)の初日です。同法は「日本における文字・活字文化の振興に関する施策の推進を図り、知的で心豊かな国民生活及び活力のある社会の実現に寄与することを目的に」超党派で議員立法されました。書文協は文字(書字)という一翼を担い活動していきます。

文字文化には文字そのものの文化(文字の成り立ちや歴史的背景など)と、文字を書くことについての文化(社会や文化における文字の役割や意義,表現と効果、用具・用材と書き方との関係など)の両面があるとされています。書文協は特に自己表現の手段であることに注目し、指導活動を展開してきました。「書写書道の学びは、字の優劣を競う賞取り合戦ではない。言葉の感覚を磨き、語彙を豊富にします。そして自分の文字に自信をもって手書きし、表現するための学びである」と表明して参りました。

「書検」は、学習指導要領で定められた基礎知識・技能の到達指標と学びの明確化を目的としています。その背景にある書文協の理念をご説明したくて申し上げました。皆さん、こぞって「書検」にご参加くださるよう、お願い申し上げます。

 

第1回書検を来年6月に実施

来年早々に参加募集

書検(全日本書字検定試験)の第1回を、令和5年6月に行います。自分に書写書道の知識や技術が身に付いているかを調べるものです。字の上手、下手で段級を付与するものではありません。書道を生涯学習にし、文字文化を発展させるために行います。皆さん、ぜひ参加してください。年が明けたら、参加募集を始めたいと思います。主催:一般社団法人日本書字文化協会、後援:公益財団法人文字・活字文化推進機構。

実施要項は書文協ホームページ https://syobunkyo.org でご覧ください。
「書検」という題字が入った、下図のバナーから見られます。

 

 

 

 

 

学年相当の20段階に分けてテスト

テストは、幼稚園児から小学・中学・高校・大学・一般まで20段階に分けて行います。その学年までに体得していて欲しい書写書道の基礎知識や実技について、硬筆、毛筆の両方について検定するものです。例えば、書く時の「止め、はね、払い」についてどこまで知っているか、実際に書けるか、などを調べるものです。検定結果は合否で示します。書写書道に熱心に取り組む園・学校には是非とも参加していただきたいと期待します。毎年6月実施の予定で、前学年の学びの振り返りとなります。不合格の人には追試験の機会を設けます。
書道を生涯学習として学び続けていただくには、幼稚園教育要領、学習指導要領に定められた基礎基本を身に付けることが大事です。書検は、正しい日本語の継承・発展を目標にする書文協が長年にわたって準備してきました。コロナ禍で実施が数年延びましたが、実施の見通しで準備を進めています。書文協ホームページ(上記「書検」のバナー)に順次、情報を加えていきますのでご覧ください。まず実施要項が掲載されました。ホームページはスマホからも楽に読める構造になっています。

   

第11回伝統文化大会

来年1月20締め切りで開催

年の初めの行事にちなむ全国書写書道伝統文化大会(以下、伝統文化大会)は今年度11回を迎え、来年1月20日(金)締め切りで開催されます。全国年賀はがきコンクールと全国学生書き初め展覧会の二つのコンクールで構成。年賀はがきコンは指定課題のみ、学生書き初め展は指定課題と自由課題があります。実施要項、課題・解説一覧は書文協ホームページhttps://syobunkyo.orgに掲載されています。皆さん、奮ってご応募ください。

 

【ホームページの見方】

ホームページの「全国書写書道大会」のバナーをおすと、「全国書写書道コンクール」のページに移動します。そのページ中央に「伝統文化大会」という項目があります。(温故知新のシンボルが目印です。)
青いバーの「書写書道伝統文化大会実施要項の詳細」という部分をおすと、伝統文化大会ページに移動します。
実施要項はページに掲載されています。要項の印刷、課題・解説一覧は、ページ上部にある赤字「印刷用PDFの要項はこちら」、「印刷用課題一覧はこちら」からご覧ください。

 

ホームページに実施要項、課題・解説一覧

<主催・後援>

主催   一般社団法人日本書字文化協会
共催   公益財団法人文字・活字文化推進機構
後援   文部科学省、(以下予定)全国連合小学校長会、全日本中学校長会、全国高等学校長協会、全日本書写書道教育研究会

 

< 賞 >

賞はまず全員に授与される本賞(金・銀・銅賞)と、その中から約2%の人に授与される特別賞があります。その中間に準特別賞として優秀特選ベスト1があります。
特別賞には個別コンクール賞と総合の部(全国年賀はがきコンクール、全国学生書き初め展覧会ともに優秀な作品の提出者若干名に伝統文化賞授与)、いずれもグランプリは文部科学大臣賞です。詳細は実施要項を参照。

 

<顕彰依頼、審査結果発表>

◆在籍園・学校及び地元自治体に表彰依頼は3月初旬までに実施予定。
◆審査結果発表は2月末、賞状・賞品の発送をもって行います。同時に、各種申し込み用紙(作品の記念アルバム・表装の申込書=いずれも有料)を同時に送ります。上位優秀賞受賞者氏名・作品ネット展示は、3月中旬にアップ予定。

 

<園・学校特典>

幼稚園・保育園、学校については出品・参加によって学校会員と認定され10%割り引かれます。また、参加児童生徒1人につき手本と年賀はがき清書用紙2枚は無料です。送料はご負担ください。

 

<出品に際し> 出品料は前回と変わらず据え置きです。

 

 

 

総合大会の審査会を開催

総出品数6896点、前回より5%増

第11回全国書写書道総合大会の審査会は9月28日午後、中野区内で開かれました。
事実上、宣言発令下に等しい状況に鑑み、今回も加藤東陽・中央審査委員会委員長お一人の臨席により実施致しました。出品作品実物を見ての審査を継続するための措置であり、審査は厳正に終了しました。
応募数は、ひらがな・かきかたコンクール2,130点、全国学生書写書道展・席書の部316点、公募の部931点、全国硬筆コンクール3,519点、合計6,896点で前回より5%の微増でした。
今回は初めて指導者の感染が数件報告されました。新型コロナの第7波にも関わらず、教場・個人の皆様の奮闘に敬意を表します。
審査委員長講評、上位入賞者のコメントなど次号で掲載します。

 

 

 

全結果発表は11月末に

一足早く締め切られたひらがな・かきかたコンクールは、本賞(特選、金・銀・銅賞)について賞状・メダルバッジが送付されていますが、全コンクールの特別賞、学生展、硬筆コンクールの本賞についての結果発表は、11月末に賞状・賞品の送付を持って行います。楽しみにお待ちください。

 

 

ライセンス試験を11月に実施

令和4年度後期のライセンス認定試験(申請含む)を行います。締め切りは10月10日(月)ですが、締め切り後でも受験を希望される方は書文協事務局までご連絡ください。コロナ禍での実施ですので、できるだけ対応いたします。申込必要書類は、書文協ホームページ上部メニューの右から2番目にある「ダウンロード」の「書類ダウンロード」からご利用いただけます。
受験方法、受験料等は、検定種類や資格ランクにより異なりますので、詳細は書文協本部までお問い合わせください。

投稿ナビゲーション

過去の投稿
  • プライバシーポリシー
Copyright © 2025 日本書字文化協会. All rights reserved.
  • TOP
  • 書文協紹介
    • 書文協の組織
    • 会長ごあいさつ
    • 大平恵理プロフイール
    • 歴史・理念・教育目標
    • 顧問・中央審査委員会
    • 講師紹介
    • 会員制度(きらら会)
    • 書文協発行テキスト・教材教具
    • 書文協版eポート・フォリオ
  • 検定・資格・大会など
    • 事前参加登録制について
    • 書検
    • 硬筆実力(課題)検定実施要項
    • 硬筆実力(課題)検定添削指導コースご案内
    • 毛筆実力(課題)検定実施要項
    • 特別段級認定試験規則
    • 指導者ライセンス(資格)
    • 書写書道総合大会実施要項
    • 書写書道伝統文化大会実施要項
    • 臨書展実施要項
  • 結果発表・優秀作品
    • 検定・ライセンス
    • 書写書道コンクール
  • 専修学院・講習会
    • 専修学院生のページ
    • 専修学院案内書-中野校-
    • 専修学院案内書-多摩校-
    • 専修学院案内書-川崎校-
    • 専修学院案内書-オンライン受講-
    • 本部講習会のご案内
    • 地方講習会のご案内
    • 特別講習会のご案内
  • 機関紙
    • 月刊書字文化
  • ダウンロード
    • 書類ダウンロード
    • 手本ダウンロード「書写書道総合大会」
    • 手本ダウンロード「書写書道伝統文化大会」
    • 手本ダウンロード「臨書展」
  • お問い合わせ
    • お問合せ・アクセス